mixiユーザー(id:12263095)

2021年12月31日01:23

64 view

我が家には「おふくろの味」が存在しない

おはぎに怯え、おせちに泣いた。「義実家で過ごす正月」は“あり得ない”と拒否してきたけど…
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=77&from=diary&id=6797908


うちは大学の同級生同士で結婚。どちらも都内出身なので、料理の味付けも大差ない。農学部獣医学科出身で、農産物や畜産物にはうるさいし、刃物さばきの腕前は普通に身に付けている。
親元にいる時から、料理は万全。私はバイト先で調理師に仕込まれたから、調理の速さが取り柄で、妻は自分で色々と調べて作るので、レパートリーの広さと、ひと手間プラスするのが得意。

なので、正月休みに実家に行くときは、1日早く出向いて、おせちも作ってしまう。
実母は、父がなくなってからは、おせちは買って済ますようになったので、1,2品、作って持っていって追加して、みんなで食べるのが恒例になった。
義母のほうは、娘が料理するのには慣れていたが、婿が料理をするのには、かなり反発していた。でも、義父は、私の作ったものを美味しいと喜んでくれたし、定年後は自分も台所に立つようになり、義母の料理の影はどんどん薄くなり……

要するに、実母も義母も、料理は上手くなかったのである。

なので、我が家には「おふくろの味」を引き継いだものが無い。

もう実母も義父母も他界してしまったので、「おふくろの味」を味わうことも、思い出すことも、再現することもなくなった。


母親が認知症になって施設に入る前、自宅での最後の食事は、私が作った。母親の様子を監視しつつ、ササッと作った料理を、「こんな美味しいの、食べたことなかった」と、喜んで食べていたのが、ずっと記憶に残っている。思えば、あれが母にとっては最後の「家族の食卓」だった。
それは、息子の料理の腕前が自分より優ることを認めた、最初で最後の食事でもあった。

1 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年12月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031