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2021年12月23日18:52

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「モグラ漫遊記」第二十七部〜妖怪道中双六編〜

投稿日:2014年11月 5日(水)19時24分9秒

第九話「福井にて(その6)」

承前

朝倉氏館群遺跡ですが、モグラは最初、三方を堀に後ろを山に囲まれた平場だけだと思っていました。
ところがそれは朝倉義景館跡だけの部分であり、実際は山の斜面に何箇所も平場を作って、屋敷や庭園や花壇に茶室、そして墓所などが設けられていたのです。

義景の墓所の脇にある階段を登って一段上の平場に上がります。

途中、上から降りてきた外人らしい初老の男女とすれ違ったのですが、実はこの二人とはサンダーバードの同じ車両に乗って京都まで行くことになるのです。
まあ、京都駅で降りる時に初めて気付いたんですけどね(笑)。

上に登ると、更に上の方に1名若いお姉さんが立って居るのが見えました。
下を見ると、先ほどまで居た義景館跡に団体さんがぞろぞろ入って来るところです。

さて、エヌはどうするんだろうと見ていたら、いきなり道も何もない斜面をiPad片手に軽やかに登り始めています。まるで猿のようです(笑)。
しかし、よく見ると平場の出口に登り道があるようなので、モグラはそちらを選択しました。
猿じゃないし(笑)。

登り道は結構上まで続いていて、見ると先ほどのお姉さんが降りてくるところでした。
どうせエヌは行くに決まっているのでモグラも付き合います。

お姉さんに(怖がられないように(笑))「こんにちは」と挨拶し、一番上まで登ると、そこには初代孝景の墓所が。
ついでに「クマ注意」の看板をチェックして二人は降り始めました。

途中の庭園で、巨石を使って作られた滝などを見ながら、ようやく下まで降ります。
遺跡に着いたのが10:15で、降りた時刻が11:30。1時間15分かけて一回りしたことになります。

モ:「お昼、どうしようか」
エ:「ここにも蕎麦屋があるね。ここにしようか」

エヌは、別の店をチェックしてはいたのですが、もうここで済ませてしまうことにしました。

店に入ると、先客は女性が1名だけ。そしてメニューは、かけそばとおろしそばだけでした(笑)。
天ぷらそばとまではいかなくても、山菜そばぐらいはあるかと思っていたのですが、無いものは仕方がありません。
モグラはかけそばを、エヌはおろしそばの大を注文しました。

味ですが、甘めのツユでモグラは嫌いではない味でした。花かつおを直接乗せてあるところが福井風なんでしょうか。

昼食の後、車は川沿いの道をどんどん上流に向かいます。
段々民家がなくなっていき、迎えてくれるのは落ち葉ばかりになって来ました。
そう、我々は、道のどん詰まりを目指しているのです。

そこに何があるのかというと、滝です。
しかし、ただの滝ではなく、あの巌流佐々木小次郎が、秘剣「ツバメ返し」を編み出したという伝説の一乗滝だったのでした。

駐車場に着き車を停めます。看板を見ると、あと200mと書いてありました。

エ:「ごめん。ちょっとトイレ」

そう言うと、エヌは道路向かいにあったトイレに。
モグラが、ぶらぶらしていると、暫くしてエヌの呼ぶ声がします。トイレに来いというのです。

どうやらそのトイレは、水が浄化されながら永久循環しているトイレのようでした。

実は、(大きな声では言えませんが)エヌ先生は浄化槽の権威なのです。
そしてと言うべきか、だからと言うべきか、エヌ先生は、この方式のトイレをこんな山奥で発見して興奮していたのでした。
う〜ん、判るような判らんような(笑)。

しばし、この浄化槽の理論の講義がモグラ相手になされます。
権威の講義をタダで受けられるのは光栄なのですが、何しろモノがトイレなので、あまり有難味がないのが残念でした(笑)。

エ:「これ作った業者、知ってるよ。」

そう言って、エヌはとある会社の名前を挙げましたが、これ以上はマズイのでカットします(笑)。

興奮したエヌを連れて、残りの200mを歩いていくと、向こうから一組のカップルが降りて来ました。
こんな山奥にも、ちゃんと来る観光客は居るんですね。

モグラとエヌも、小次郎の銅像と滝を写真に収め、そこを後にしました。
時刻は、13:15になっていました。

続く
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