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2021年11月18日11:56

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手塚治虫の本当の功績

 ところで、まんが界における手塚治虫の功績は、「映画的手法を取り入れた」というのがありますが、最近これに対して、異議を持っている人もいると聞きました。
 みなもと太郎氏も、”みなもと太郎 手塚治虫とさいとう・たかをの真の功績を語る”で、手塚治虫の「映画的手法」という功績に、疑問を持っていることを語っています。

https://miyearnzzlabo.com/archives/38372

 このサイトで書かれている要点を纏めると……。

・手塚治虫が、まんが界に本当に持ち込んだものというのは、実は、まだよくわかっていない
・みなもと氏が、未だに”新宝島”の評価が未消化な理由の一つは、新宝島を褒める人は、手塚治虫の後輩ばかりで、先輩のまんが家は、酷評している
・新宝島を褒める人にとって、新宝島を酷評した先輩まんが家は、「古い世代だから新しい表現がわからなかった」ということだが、古い世代だからで、片づけてもいいのだろうか
・手塚治虫の先輩まんが家は、面と向かっては酷評したが、本人が帰った後は、実は褒めていた。しかし先輩まんが家は既に故人であり、先輩まんが家本人ではなく、その遺族が「褒めていた」と証言しているので、どこまで本当なのかわからない
・手塚治虫自身が、昔から矛盾だらけの証言をしていて”手塚嘘虫”と呼ばれていた。そもそも生い立ちからして嘘をついていた。本当の年齢がわかったのは、死後のこと
・一つ嘘をつくと、また嘘をつかなければならなくなる。手塚治虫は他人に喜んでほしいと思って嘘をつくが、他の人達から見れば、迷惑
・確かに映画的手法云々というのは間違いではないが、手塚治虫が本当にまんが界に革命を起こしたのは、世界で最初に”大河まんが”を描いたこと


 読んでみると、手塚治虫が本当にまんが界にもたらした物は何なのか、みなもと氏の中でも、まだ未消化だなという様子が、よくわかります。
 でも、本当の功績に対する手掛かりは、所々に出ていて、何よりみなもと氏は、手塚治虫が本当に革命的だったのは、大河まんがを世界で最初に描いたことだと言っているのです。

 確かに、手塚以前のまんがというのは、一話完結や数話完結の短編連作や、単行本1巻に纏められるものばかりで、3巻、4巻と続く長編大河まんがはなかった。
”映画的手法”にしても、戦前の”スピード太郎””汽車旅行”のように、手塚治虫以前に映画的手法を取り入れたまんがは存在していた。だから、大河まんがこそが本当に革命的だったのではないかと。
 みなもと氏は大河まんがについて、もっと考察しようと思っていたのでしょうが、みなもと氏も故人になったので、手塚治虫の本当の功績については、次世代のまんが評論家に、その結論を委ねることになると思います。
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