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2021年10月17日11:32

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中共不動産資産約6800兆円が10分の1に圧縮される

中国の住宅バブル退治 恒大に見る「もろ刃の剣」
Global Economics Trends 編集委員 太田康夫
2021年10月17日 2:00

中国が住宅バブル退治に力を入れている。富裕層などによる投機目的での取得により価格が高騰し、貧富の格差を広げる要因となっているためだ。当局は規制強化による軟着陸を目指しているが、小幅調整でとどまる保証はない。中国の不動産は規模が60兆ドル(約6800兆円、在庫含む想定元本ベース、米ゴールドマン・サックス推定)ともいわれる巨大市場だけに、住宅価格の下げ幅が大きくなれば国際経済に暗い影を落としかねない。

これまでとは異なる次元の取り組み
中国の住宅価格は1990年代以降、高い経済成長に支えられ上昇してきた。何度もバブルが懸念され、そのたびに当局は金融の小幅引き締めや住宅の取得規制などでけん制したが、一時的に小幅な下落はあったものの、上昇基調は変わらなかった。

「今回の住宅規制はこれまでと異なる」。「中国の不動産引き締め」と題するリポートで、そう指摘するのは英大手金融、HSBCの屈宏斌氏だ。要因として(1)格差拡大に対する配慮が背景にあり、引き締め姿勢の後戻りは見通せない(2)中央と地方双方で、前例のない取り締まりの深さと規模になっている(3)不動産におけるレバレッジ(借金依存)解消が急で、一部で流動性の枯渇が生じている――の3点を挙げている。

銀行には不動産融資の総量規制
今回の住宅バブル退治が始まったのは2020年7月。中央銀行の中国人民銀行などは不動産開発会社に対し、(1)総資産に対する負債の比率が70%以下(2)自己資本に対する負債比率が100%以下(3)短期負債を上回る現金を保有している――の3つの最低財務基準を導入した。21年1月には中国人民銀行と規制当局の中国銀行保険監督管理委員会が、銀行に対して総融資残高に占める住宅ローン残高などの上限を定めた総量規制を導入した。

21年になって中央と地方で導入・強化された不動産関連の規制は300を超える。また、21年7月には国家発展改革委員会、住宅都市農村建設省などが今後3年間の不動産市場の大幅な改善に努める取り組み方針を示し、そのなかで「投機ではなく生活のための住宅」を徹底するため、地価の安定化、住宅価格の安定化などを掲げた。

あぶりだされた過剰負債の不動産開発業者
この住宅バブル退治のなかで、あぶりだされたのが中国恒大集団など不動産開発業者である。借り入れ依存度の高い恒大は、最低財務基準の一部を満たせず、銀行からの融資が受けにくくなり、結果的に一部債務について期限通りの返済ができなかった。

これについて、米シンクタンク、カーネギー国際平和基金のリポート「恒大のメルトダウンは、中国にとって何を意味するか(What Does Evergrande Meltdown Mean for China?)」で、筆者の非常勤シニアフェロー、マイケル・ペティス氏(北京大学光華管理学院教授)は、中国当局は債務が最も多いセクターである不動産開発業者の借金依存を抑えることで、債務の急増に直接対処するとともに、投機を抑え住宅市場の安定化を期待したと分析した。そのうえで「当局は恒大をめぐって債権者と対決することを決定した。中国の貸し手が非生産的な投資プロジェクトへの資金提供に消極的になることで、国の金融システムを変革しようとしている」と指摘している。

また、欧州のシンクタンク、ブリューゲルのシニアフェロー、アリシア・エレーロ氏(香港科技大学非常勤教授)は論文「恒大が中国の将来について示唆していること(What Evergrande signals about China's economic future)」で、住宅価格の高騰は中国における所得の不平等の最も重要な原因だと指摘した。そのうえで「経済的成功はもはや目標ではなく、金融の行き過ぎは罰せられる。不満を持った個人投資家を犠牲にしても、習近平(シー・ジンピン)国家主席が掲げる『共同富裕』に貢献することが今や主要な目的だ」との見方を示している。

軟着陸に先手、恒大では銀行システム揺るがず
中国政府の狙いは膨らんだ住宅バブルの軟着陸だ。バブルが崩壊すれば、その影響は住宅だけでなく、金融など経済全般に甚大な影響を及ぼす恐れがあるためだ。

そのため当局はさまざまな手を打っている。恒大の問題では、事前に厳しめの銀行規制を実施してきた。英大手金融バークレイズのリポート「中国恒大はなぜ、中国のリーマン・モーメントではないのか」で「恒大の負債は約3000億ドルと大きいものの、銀行などによるローンはその11%程度でしかなく、銀行のシステミックリスクにはつながらない」と指摘していた。

また、中国人民銀行と中国銀行保険監督管理委員会は9月29日に会議を開き、金融機関に対し、不動産市場の安定的発展と、住宅消費者(購入者)の正当な権利を保護することを求めている。

恒大を巡っては、購入代金を前払いしたものの、開発の中止で物件が手に入らず、返金も受けられない住宅購入者が続出した。当局は、購入者の権利保護によって、混乱を防ぐ姿勢を鮮明にしている。

高い経済の不動産依存、長期の大幅調整も
しかし、バブルの程度についてはかなり大きいとの指摘もあり、政府が思惑通り軟着陸に導けるのか不透明な面もある。

米ハーバード大学のケネス・ロゴフ教授らは、20年8月の論文「ピークの中国住宅」(Peak China Housing)のなかで、中国の不動産ブームは国際的な基準でみると前例のない規模になっていると指摘した。そのうえで「それは所得の伸びが高いときは正当化されたが、今後は高齢化、欧米との技術格差の縮小、投資収益の低減など成長鈍化が予想される。中国の不動産関連活動の規模は国内総生産(GDP)の29%を占めると推定されるが、増大する需給の不均衡をみると、住宅市場が大幅な長期調整をどのように回避するかを理解するのは困難だ」と強調している。この不動産関連活動の規模は、日本や米国ではGDPの20%前後であり、中国経済の不動産依存は突出しているだけに、不動産価格が調整した場合の影響は大きい。

また、中国で住宅価格を押し上げてきた一因は、投機目的での2軒目、3軒目の住宅取得であり、価格が上がらなくなれば、それらが売却され、価格の下落幅を大きくすることが懸念される。

第2、第3の恒大探しも
すでに、市場では第2、第3の恒大探しが始まっている。恒大は21年上半期で3つの財務指針のうち2つが満たせていなかったが、3つとも満たせていない不動産開発会社の社債価格は大幅に下落している。

中国の不動産開発会社は社債発行や銀行融資のほかに、シャドーバンク(影の銀行)といわれる信託融資、理財商品、証券化などを利用した資金調達を活用している。恒大の場合、公表されている負債のなかに理財商品保証分が含まれているとみられるが、開発会社によってはシャドーバンクからの負債が十分開示されていない例もあるといわれる。

当局は住宅購入者を保護しながら、不動産開発業者の淘汰を進めるとみられるが、その過程では関連負債で債務不履行(デフォルト)が散発的に続く公算が大きい。シャドーバンク部分の負債については、デフォルトの金融システムへの影響を抑えきれるか不透明だ。

投資減がGDP下押し、逆資産効果の懸念も
マクロ経済への影響も懸念される。米大手金融のJPモルガンのリポート「中国の不動産市場の不況:循環と構図(China's property market downturn: Cyclical and structural)」は「中国の不動産投資は固定資産投資全体の20〜25%を占める。(今回の混乱で不動産投資が)5%減れば、その直接的影響だけで経済成長率を0.3〜0.4ポイント、(関連活動を含む)間接的影響を含めると0.6〜0.7ポイント押し下げる」と指摘している。

また、逆資産効果の影響にも言及し「家計の資産に占める住宅の比率は60%程度と、米国の2倍の水準になっている。住宅価格が下落すれば、バブルが起こす問題よりも大きな社会、政治的な問題を引き起こしかねない」としている。

中国の不動産市場が抱える問題点について、米国のシンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)が20年9月に公表したリポート「中国経済のリスク・マトリクス」(The China Economic Risk Matrix)で著者のローガン・ライト氏らは「経済には極めて重要なセクターで、多くの関係者が『大きすぎてつぶせない』を前提にしている。しかし、北京(政策当局)は不動産価格をこれ以上上げたり、金融資源を費やしたりすることに、関心がない」と、当局と関係業界の温度差を指摘した。さらに市場そのものについても「不動産の需要が減りつつある。家計の負債は収入の128%と、金融危機前の米国の水準に匹敵する。少子高齢化の影響で世帯形成率も下がっている」と構造的な問題を指摘している。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD131FJ0T11C21A0000000/
習近平が目指す「共同富裕」では、中産階級が年収の6倍程度で住宅が買える様に住宅価格を抑えようとしています。

しかし、住宅への登記が加熱して、住宅価格が上昇し、年収の60倍以上となっています。
「共同富裕」を実現するには、価格を10%代に押さえ込まなくてはならず、実際恒大集団の不良債権を二束三文で買い取っていますから、「共同富裕」方針に変更の兆しはありません。

今後中共市場に起こる事は、資産デフレであり、世界的インフレの流れとは逆行するものです。
世界を流れるチャイナマネーが急速に縮小されるので、投資減による失業者増で、世界各国でスタグフレーションが起こる可能性が出てきます。

日本がどの様な目に合うか分かりませんが、中共依存の大きい個人や企業は相当資産を失うことになるでしょう。
下手すれば、資産十分の1以下^^;

「共同富裕」を急ぐ習近平政権
2021年09月29日 三浦有史
寄付や慈善には当たらないものの、学習塾の非営利化や中古住宅販売価格の上限設定も共同富裕に沿った政策と位置付けることができよう。(抜粋)
https://www.jri.co.jp/page.jsp?id=39570

中国「不動産バブル」の現在地 恒大の経営危機はなぜ起きた
聞き手・鈴木友里子2021年10月1日 7時30分
不動産の場合、一般の住宅価格が年間の平均世帯年収の5〜6倍くらいが適正範囲と言われますが、上海や北京の中心部では数十倍というところも少なくなく、所得に比べ極めて高いと言えます。(抜粋)
https://www.asahi.com/articles/ASP9Y72WXP9WUHBI031.html

中国、不動産バブル懸念 かつての日本超す
マンション価格、年収の57倍 民間債務はGDPの2倍
2021/9/27付日本経済新聞 朝刊
https://www.nikkei.com/nkd/industry/article/?DisplayType=1&n_m_code=121&ng=DGKKZO76074650X20C21A9MM8000





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