■速攻で横綱撃破 明生「5度目の正直」でつないだ可能性
(朝日新聞デジタル - 09月24日 06:36)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6678211
大相撲九月場所十三日目、新横綱の照ノ富士は関脇御嶽海を本来とは逆の左四つの体勢から出足を止め、右上手を取っての寄り切りに退け連敗せず二敗を守り、三敗グループのうち西前頭六枚目の阿武咲が大関正代を寄り切りに仕留め、西前頭10枚目の妙義龍も過去0勝13敗の大関貴景勝を掬い投げで制し、霧馬山を叩き込みで崩した東前頭十一枚目の遠藤の三人が星一つ差を守って追走する展開となりました。明日は二敗の照ノ富士が大関貴景勝、三敗の阿武咲が関脇の明生、妙義龍が大関正代、遠藤が小結の逸ノ城と対戦するので三敗の三人が揃って敗れ、照ノ富士が勝てば新横綱優勝が決まることとなります。
さて、三敗の平幕のうち、阿武咲と妙義龍が揃って大関を退ける展開となりましたが、阿武咲は、立ち合い大関正代に右差しで押し込まれながら振りほどいて両差しとし、小手に振る反撃を受けるも大関が引いて呼び込み、寄り切りで勝負あり。昨年の九月場所以来一年ぶりの二桁白星となりました。
また、西前頭十枚目にして大関との対戦が組まれた妙義龍の一番は、立ち合いから両者の動きを慎重に見極め、離れて見合う展開に。大関が攻めてきたところを土俵際で妙義龍が左からの掬い投げを決めて勝負あり。昨日角番を脱した貴景勝は立ち合いの激しい突き押しが見られず、テレビ向正面解説の錣山親方（元関脇寺尾）に「消極的な攻め」と言われたほどでしたが、昨日の角番脱出の給金直しで力を使い果たしたか、あるいは「過去13歳無敗の相手」と言うことを過度に意識していたからか、今日は力が出ていない感じに見えた土俵でした。
本来なら、今日十三日目は貴景勝と正代が大関同士で対戦し、明日と千秋楽でどちらかが横綱照ノ富士と対戦する割が組まれるところですが、今日が割崩しで三敗の平幕と対戦となって大関同士の対戦はひとまずは無くなったわけで、明日が貴景勝と照ノ富士、正代が連日の大関戦となる三敗妙義龍との対戦となり、順当に行けば千秋楽の結びの一番は照ノ富士と東大関である正代となるのですが、十四日目の結果次第では照ノ富士と今日現在の三敗の誰かの対戦に割を崩す可能性が高く、テレビ正面解説の第52代横綱北の富士は「千秋楽に照ノ富士と正代やる意味ありますか？」と語るほど。千秋楽の取組は十四日目の打ち出し後に発表されますが、阿武咲、妙義龍、遠藤の明日に注目が集まるでしょうね。
さて、今日十三日目は幕下以下各段が七番相撲となり、優勝が決まる取組が組まれますが、各段すべて6戦全勝の力士同士による直接対戦で優勝が決まりました。7戦全勝で優勝を決めたのは、幕下が東43枚目の深井（24歳、高砂部屋）が東11枚目北の若（20歳、八角部屋）を寄り切りに退け、高校横綱から角界入りを果たした北の若の場所後の新十両昇進（幕下15枚目以内の7戦全勝は十両昇進の権利を得ることが慣例）を阻みました。石川県羽咋市の出身で、金沢市立工業高校から東洋大学に進み、2019年度（平成31→令和元年度）の学生選手権での個人ベスト8という実績から令和2年の三月場所に三段目100枚目格付出で初土俵を踏んだ経歴があり、今場所新十両の北青鵬（新型コロナウイルス感染症により休場）とは同期入門。三段目は、藤島部屋の東21枚目藤青雲（23歳、明治大学出身）と西82枚目勝呂（22歳、拓殖大学出身）と西73枚目の鳴滝（22歳、伊勢ノ海部屋、最高位東幕下24枚目）の3人が全勝でしたが、先に勝呂が敗れ、藤青雲と鳴滝の対戦で藤青雲が押し出しに仕留めて優勝。明治大学卒業後一度実業団に入り、今年の三月場所で初土俵。五月場所に7戦全勝で序ノ口優勝、七月場所でも序二段で7戦全勝ながら決定戦で敗れ、今場所は三段目で7戦全勝で優勝と、初土俵から本割での連勝を21に伸ばしました。
また、序二段は東63枚目の日翔志（ひとし、24歳、追手風部屋）が西17枚目の小滝山（18歳、二子山部屋）を押し出しで制して優勝。日本大学を卒業後は周囲の薦めで大学に残り、実業団の選手兼コーチとして活動するも、コロナ禍で対外試合のほとんどが中止になり、「自分の時間が増えて、考えることが多くなり」大相撲入りを決断、遠藤や師匠（元前頭大翔山）など大学の先輩を多く擁する追手風部屋に入門、藤青雲に一場所遅れの今年五月場所で初土俵でした。そして、序ノ口は東20枚目の瀬戸の海（17歳、高田川部屋）が東13枚目の御船山（30歳、木瀬部屋、最高位東幕下16枚目）を押し出しに仕留めて優勝。2月に稽古で頸椎を負傷し骨折、3場所連続休場明けの場所での優勝となりました。
ログインしてコメントを確認・投稿する