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2021年08月15日17:11

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(新)中庸

中庸とは。どちらにも片寄らないで常に変わらないこと。

軍国主義時代の日本はまさに右だった。
戦後それが急激に左になった。
その、一辺倒な国民の軽薄な方向急転換を太宰治は嘆きまくっていた。

戦後日本は保守派の右が相変わらず主権を握っていたが
革新派の左の勢力も多数だった。
保守権力に対する反骨精神は知的で誠実、公平、正義なものとしてもてはやされていた。

昭和中頃から平成の中頃までは一般庶民が天皇や与党を揶揄したりブラックジョークで
からかっても、現在のように炎上したり叩かれたり糾弾されることはなかった。
面白がられたり拍手する者が多かった。現在より左であった。

当時、野坂昭如は、原爆ドームを直ちにとり壊せ。
私らは原爆落とされた被害者ですなどと被害者ヅラするな。日本は加害者なのだ。
と述べたが、現在同じ発言をすれば炎上、糾弾、謝罪に追い込まれるであろうが、
当時は賛同する者も多かった。現在より左だったのだ。

右の保守派自民党が失策や失言などを繰り返したため、
2009年に左の民主党が主権を握った。左が勢力を増した。

20世紀末から21世紀初頭まで「冬ソナ」などの韓流ブームで
日韓関係が平和的であったが、2010年のバンクーバー五輪前に
フィギュアスケートの韓国人キムヨナが「(日本選手に)滑走を邪魔された」
などと発言し、フジテレビ等が浅田真央を落としてキムヨナをアゲるような報道をし、
フジテレビの「笑っていいとも!」のアンケートで日本の全世代が
キムチ鍋が一番好きというおかしな結果を流し、
そんな頃から「ん?なんかおかしくね?ヤバくね?俺ら日本は隣国に毒されてね?」
というギグシャグした不穏な空気が流れ始めた。

その頃また、中国、韓国の領海・領土侵犯が度々起こり、日本を攻撃する発言が頻発し、
それに対し左の与党である民主党が甘々な対応をしたため、また自民党政権と変わらず
失策・失言を続出させたため、国民は「ん?最近の中国、韓国ヤバくね?
付け上がってね?左の民主党政権ヤバくね?左ってヤバくね?」と思うようになった。

ネットの普及でそこらへんの本音が溢れ出した。

戦後左寄りだった民衆の右傾化である。

原因は、隣国の横暴な振る舞いが目立って来たこと、
右政党政権も左政党政権も結局だらしがなかったこと、
ネットの普及で本音が溢れ出し、炎上、糾弾、謝罪要求など瞬時の攻撃・論争が
簡単に出来るようになったこと等々だ。

戦後から平成中頃まで、与党や皇室をからかっていたという
割と左寄りの国民が多かったのだが、そんなのが日常茶飯事だったのだが、

21世紀の最初の10年ほどで、隣国が急激に悪さをし、
日本の左政党政権がマズい政策・対応をしたため、
「左、マズいぞ」という風潮が広がり、右政党支持、皇室を尊重、それらを
からかう者は許さず、弾劾、吊るし上げにする。という風潮になって来た。
終戦後当初から見れば、相当な右傾化である。

戦争という悲劇は二度と繰り返しません。と言っていたのだが、
隣国が軍事的にも力を付け、世界的にも猛威を振るえるほどになってしまった。
やむなくまた再び戦闘に巻き込まれるかも知れない。
平和ボケしていては日本は無抵抗同然に侵略されてしまうかも知れない。
という不安が襲って来た。

左一辺倒ではもう通用しない。悪どい隣国に対抗するには、
愛国心、保守的思想、右も大切だ。になって来た。

平成の中頃までのちょっと左寄りの、左好きな一般庶民、
自民党や皇室を軽いギャグでからかっていた国民が、

21世紀初頭には、隣国ヤバいぞ。左勢力ヤバいぞ。愛国心がやっぱ大事やぞ。
皇室をギャグった奴は吊るし上げな。となった。

今年の原爆追悼にドイツ大使館が、
「これは我がドイツと同じ軍国主義が招いた悲劇である」とツイートした。
平成中頃までの日本だったら「その通おおおーーーり!!!」という意見が
大多数だったのだが、
今年は「ファシズムのナチスと一緒にすんなや!!」という抗議の反論が殺到した。
ネットの、本音が即時的に出せるという効果、以前より右傾化した結果である。

21世紀初頭までは政治家が靖国参拝すると、
国民の「我が国は戦犯国なのに、けしからん!!」という意見が凄く多かった。
昨今では、悪辣な振る舞いで日本国民に嫌われ出した隣国がぶうぶう文句言うもんで
「隣国は口出すなや、けしからん!!」という風潮になった。

「過ちは繰返しませぬから」と石に刻んでおきながら、
世間の流行などを見ても「時代は繰り返す」ことが多い。
昨今ほんの十数年で日本の意見の方向が変わってしまった。

戦争体験者の生存者数はかなり僅かになった来た。
若者は以前の姿勢、風潮を知らぬ者も多かろう。
繰り返してしまうのか?・・・



中庸でありたい。

だが、どの立ち位置が中庸なのか。
それが時代とともに、中庸の地点が、右に左に時々ズレてしまうのだ。

平成の中頃までは、現在よりは左寄りの、自民党や皇室を
時には批判したりからかったりするのがその当時の中庸であった。

現在は、隣国ヤバい。平和ボケしてたらヤバい。愛国心大切。
でも再び軍国主義、ファシズムは勘弁な。
皇室をジョークでからかうの駄目。
・・・でも本音はイギリス人が英王室をジョークで笑いとばすのと同じくらいは
からかいたいのだが、ネットの普及などで叩かれるの怖いから黙っとく。

というくらいが現時点での、中庸といった所か。



■戦没者追悼式、遺族は92人のみ 配偶者の参列途絶える
(朝日新聞デジタル - 08月15日 12:43)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6629960
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