やはり話題なことと細田監督ならちゃっちゃと観ないと。
<strong>「竜とそばかすの姫」</strong>
期待値上がりまくり、宣伝しまくりで儲かり確実な印象です、言い方悪い。
お話としては、田舎で暮らす内気なそばかす女子高生すずが、ある日アカウント数50億人の巨大仮想現実空間「U」に出会う、現実世界では歌うことができないすずだったが、「U」ではAsというアバターに姿を変えることで歌うことができ、現実世界の友人の助けもあり、あれよあれよと大人気歌姫「ベル」になっていく、ある日ベルがライブをしようとすると、突然それを邪魔するように竜と呼ばれるアバターが暴れ回り、ライブは中止になってしまう、、龍はとにかく嫌われ者として有名だったが、すずは竜のことが気になっていた、とφ(`д´)メモメモ...
、、毎回こんな感じで簡単にあらすじを書いているんだけど、今回あらすじを書こうとしたら、なんだかしっくりきませんでした。
この書き方をするともう感想の方向性が決まってしまうよなぁ、、まぁそもそもタイトル脇に匂わせてしまっているけどね。
まず言いたいことは、おれ歌をテーマにした映画が大好きで、テーマが歌ならとりあえず何でも観たくなってしまうんです。最近は歌、音楽もとにかくジャンルが多いし、技術的にも表現的にもすごいのが増えまくっているなぁ、、と感じています。
実写もそうだけど、アニメに歌が乗っかるのって余計に心に残る気がします、なんでジュディマリのそばかすがるろ剣の曲だったのか分からないけど忘れられなかったり、WANDSと言ったらスラムダンクが思い浮かんじゃったり、みたいな。
だから歌、音楽がテーマになっているアニメはだいぶ好きで、しかも細田守監督の映画で、CMを見るとなんだかものすごい歌が流れている、、とにかく期待値が上がっていました。
で、ふたを開けると。
うん、とにかく歌はすごかった。
そしてとにかく映像もすごかった。
ここまでは想定の範囲内だったんです、そりゃそうだ、それを観に行ったんだから。
でも、なんだか、ストーリーが急ぎ過ぎというか唐突過ぎた気がしてしまって。
あとから思えばいくらでもつじつまを合わせようと思えば合わせられるんです、仮想現実世界の「U」に入るとき、さぁ、世界を変えよう、みたいなことを言ったりするし、あぁ、そういうことなんだな、というのは分かる。
でもその時のパッションで映画を感じよう、と思った時に、それを感じづらかったんだよなぁ、、結果に対する理由が後付けになってしまった感が否めなかったです。
もちろん、最初に言った通り、歌はものすごいすごかったです、CMでも流れている赤い服を着て歌っている歌はKing Gnuの常田氏が関わっているmillennium paradeとのコラボです、超大人気歌姫ベルが仮想現実世界の多数のアバターを引き連れて行進をしている姿が目に浮かぶし、まさにそのままな映像も流れる心躍る曲でした。
またこの映画、曲と心情のリンクがとてもよかった、盛り上がるところではしっかり盛り上げ、しっとりとしたところでは歌がそれをしっかりと表現しています。
ちなみにすずとベルの声優さんは全く知らなかったけど中村佳穂さんという歌手の方、声優初挑戦とのことだけど、これがとにかくすごかったです、この人じゃなかったらこんなに気持ちが動かなかったんじゃないかなと思いました。知らなかったことが良く作用したってことだなぁ。
ちなみにちなみに、マクロスFの歌姫シェリルは声シェリルと歌シェリルに分かれていたりします、今回の中村佳穂さんは細田監督が歌だけやってもらう予定だったのが、声優さんもやってもらったらものすごかったからお願いしたんだってさ、もうなんかすごいね。
歌手の人が歌ですでに演技をしている、なんていう言葉を地で行くようなすごい声でした、正直すごいうらやましい。
声優さんは他にも中村倫也、染谷将太、YOASOBIの幾田りら、玉城ティナあたりがメインどころとしてがんばっていたけど、全然いやじゃなかった、特に幾田りらがものすごいよかったです。
、、これ、ちょっと恥ずかしい話があって、最初幾田りらがやっていると思っていた子の声を玉城ティナだと思っていたんです、おぉ、玉城ティナ、演技より声優の方がいいんだ♪とか思っていたら、実は幾田りらだった、みたいな、、声知らな過ぎたし、上手すぎました、間違えた言い訳です(笑)でも上手すぎたのはほんとです。玉城ティナは普通によかったです。フォローが逆に怪しい。
人気がある映画は宣伝もたくさんで、それが映画を観るものにとってよく働くことはあまりないんだけど、、
残念ながら今回もおれにとってはあまりいい方に働きませんでした。
というのも、詳しくは覚えていないけど、細田監督に「この映画は何をイメージして作られましたか?」みたいな質問をした番組で、「ベルのデザインを〇〇をデザインした方にお願いして、仮想現実の世界で〇〇を表したかったんですね」みたいなやり取りを聞いてしまったんだなー。一応伏字にしておこうね。
、、困ったことにおれ影響されやすい人だから、もうそれを聞いたらそのことしか頭に浮かばなくなっちゃって。
あぁ、もうそれじゃないか、、と思ってちょっと一歩引いてしまった感じはありました。
監督が表したかったっていう作品は、有名ではあるけどおれはあんまり思い入れがなかったので、聞かなければ気にならなかったのかなー、、いや、さすがに気づいたのかなー、、あぁ、記憶を消してもう一回観たいです。
でもとにかく歌がすごすぎたのは間違いないです、アニメで観るオペラとかミュージカルとかコンサートみたいな感じだったかな。
今までの細田監督作品では一番現実世界と仮想現実世界のリンクが色濃かったような気がしました、でも、「サマーウォーズ」とか「バケモノの子」とかよりも観終わったあとのすっきり感を感じにくかったのはなんでだろう、、やっぱり歌にウエイト置きすぎて肝心な竜とのストーリーが唐突すぎたんじゃないかなぁ、、
でも何回も言うけど、とにかく歌はすごいからなるべく音響のいいスクリーンで観ることをおすすめしたいです。
そんなわけでオススメ度は3.5かな、3だと普通だけど、歌パワーで0.5プラスされました、細田監督作品としては低めです。
映画の前には何も見ない方がいいのは分かってるんだけどねー、難しいよね。
でもとにかく映画館で観るアニメなのは間違いないです♪
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