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2021年07月13日23:19

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焼岳 / 山頂目前で無念の撤退!

この日・月と焼岳に行ってきた。
去年の秋に義母を連れて上高地・明神へ行った時に、焼岳を見てひるねが「わたし焼岳なにげに好きなんよねwww」とのたまっていた。焼岳に登ったのはもう9年前の話だが、大地のパワーを直に感じられるところがいいのだそうな。
その時は神岡のガッタンゴーも行く予定だったのだが雨で中止となり、じゃあいつかガッタンゴーのリベンジも兼ねて焼岳にまた行こうという話になり、この度そろって休みが取れたというわけである。

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夜中に堺を出て高速を爆走、朝の4時半に中尾高原のキャンプ場に到着。
5分ほど歩いて中尾高原足湯前からバスに乗り平湯BT経由で上高地へ。7:20に帝国ホテル前にて下車。田代橋の前のキレイなトイレで用を足して、装備を整えて出発。
このルートは以前に2回ほど下りで通っている。一度は西穂から焼岳展望台まで縦走した時、次は中の湯から焼岳に登り上高地に下山した時。ひるねが今度は登りで通ってみたいというので、中尾高原に車を置いてバスで上高地まで行き、焼岳を経て中尾へと下山する計画を立てた。

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天気予報では午前中いっぱいは持つということだが、果たして目の前の焼岳はガスの中にお隠れになっておられるようだ。山頂に着くころには晴れてくれればいいのだが。

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8:00焼岳登山口より登山開始。しばらくは樹林帯の気持ちの良い道を行く。火山らしく始めはなだらかだが、標高が上がるにつれどんどん険しくなっていく。

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下の透けて見える桟道。上からどのように見えるかは実際行ってみてのお楽しみ。

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山肌をまるで怪獣の爪でえぐったかのような峠沢が荒々しい。ハシゴをいくつか乗り越えて眼下に大正池と対岸に霞沢岳を眺めながら登っていくと、やがて上のほうに名物三段アルミ梯子が見えてくる。

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三段アルミ梯子は今まで下りで2回通ったが、登りで下の方から近づいていくと存在感ハンパない。まさに焼岳の中ボスといった風格を漂わせている。

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うわあ高ぇ。

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上から見たらもっと高ぇwww

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三段梯子のすぐ上にはちょっとしたクサリ場があるのだが、あれ?意外と難しい。下りで通った時は何てことない場所だったのに、登りで通ると難易度が上がる。登りの方が難しいなんてヘンな岩だ。

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クサリ場をすぎると上に焼岳展望台が現れ、そこから10分くらいで焼岳小屋に到着する。
小屋の前のベンチで羊羹などを食って小休止し、再度登りはじめる。焼岳展望台に上がるもやはり山頂部はガスに覆われている。山頂から下ってきた人に聞いても今日の山頂はガスガスだそうな。ただし雨は降ってないそうで、まあ仕方ないか。

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焼岳展望台まで来ると、地面のあちこちから温かい水蒸気がモクモクと立ち上っている。焼岳が活火山なのがよくわかる。まさに大地のパワーを身を以って感じられるスポットだ。

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焼岳展望台より、眼下の大正池と対岸の霞沢岳を望む。

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いったん中尾峠まで下り、山頂に向かって最後の登りにとりかかる。山頂直下は岩くずだらけのガレ場で、浮石や落石が多いとの注意看板がある。そしてそこらから硫黄の匂いがする噴気が上がっている。

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硫黄成分を含んでいると思われる噴気。周辺の岩が黄色く変色している。

時折風に乗って雨粒が落ちてくるようになってきたのでザックカバーだけ取り付けて山頂を目指す。

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山頂まであと少しというところで、ガスが少し晴れて北峰山頂がその姿を現した。おおお、いかつい、いかめしい。やはり焼岳はカッコいい。

ここで少し雨脚が強くなってきそうな気配がしたので、レインウェアを着ることにする。レインウェアをザックから出して着ている最中に突如横殴りの猛烈な雨が降り出した。激しい雨は撥水素材の布地など関係なしにどんどん衣服に染み込んでいく。かなりの冷たさだ。レインウェアを着終わっても吹き付ける強風が濡れた身体を冷やしていく。しまった、判断が遅れた。これはマズイかも知れない。
その場で登頂を断念し、すぐさま下山を開始する決定をする。残りあと10分か15分、目の前に山頂があるというこの状況でこの決定は断腸の極みではあるが、この横殴りの雨がいつまで続くかわからない中、岩場を越えて山頂へ向かうのは危険すぎるし、身を隠す場所のないこの場所で冷えた身体で待機もできない。無念も無念だが仕方がない。山は逃げない。それに一度登ってるしな。
雨の中撤退を開始する。ガレガレの山頂部は雨でさらに歩きにくくなっている。動いていれば体温は上がるが、風がその体温を奪っていくので強風が吹き続けるのはちょっとマズイ。登っている最中は風が気持ちいいと思っていたのに。自然は恵みも脅威も分け隔てなく人間にもたらす。
這う這うの体でなんとか中尾峠まで降りてきた。どうにか雨も風も弱まってきた。このまま樹林帯まで下れば雨も風もしのげるだろう。そう思って振り返ると、なんと山頂が全部見えてる。てか晴れてる。おいふざけんなよwww今やったら山頂行けるし眺望もバッチシやんけwww

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一瞬そうは思ったが、かといってこれからまた山頂まで登り返す気にもなれず、写真だけ撮って結局下山することにした。
しかし後で冷静に考えるとあの時点で下山を決めたのは間違いではなかったと思う。焼岳は無念の思いで山を下りていくオレたちに最後にその姿を見せてくれたのだろう。そう考えることにした。

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最後に姿を見せてくれた焼岳。

中尾峠から駐車場まではコースタイム2時間半。最初は草木の生い茂るヤブ漕ぎ一歩手前の道。レインウェア着てなかったらボトボトになるだろう。
昼メシを食うタイミングを逃していたので、途中岩にザックを置けそうな場所で立ったまま食う。多賀SAで買った柿の葉寿司と焼き鯖寿司、美味い。もし焼岳小屋で先に食っていたらどんな展開になっていただろうか。
メシを食い終わって再び降りはじめたら空がどんどん暗くなっていき雷雨となった。まったく勘弁していただきたい。
雨の降りしきる中、何度も足を滑らせてはヘンな体勢で踏みとどまりながら九十九折りの道を粛々と降りていく。

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白水の滝展望台で中尾峠以降全く写真を撮っていないことに気づきカメラを出す。GPSの「標高1,500m地点です」「1,400m地点です」とのアナウンンスに喜びながらもなかなか着かない登山口。後で調べると中尾の登山口は上高地よりも300mも低いらしい。そんなに深いのか飛騨沢。

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14:25、中尾の焼岳登山口へ到着。そして舗装路を下ること約5分、駐車場へ戻ってくる。振り返るとあらビックリ、晴れて焼岳見えてるやんけ!ざっけんなwww

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予定よりもかなり早いチェックインとはなったが、本日の宿、深山荘へ行き温泉に浸かる。はふぅ〜。温泉も晩メシも言うことなし。

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飛騨牛の陶板焼き。

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岩魚の造り。

なお、翌日のガッタンゴーは雨天のためキャンセルを余儀なくされたもよう。ざっけんなよwww

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神岡までやって来たのにまたも雨。

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くっそう、ガッタンゴーめっさ面白そうやんけ!絶対いつか乗りに来るぞ!!

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腹いせに高山で昼メシに飛騨牛の肉寿司を食って帰る。
旅の目的は散々な結果だったが、食い物だけはどれも美味かった旅となった。
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