水素がとても扱いにくいガスであることは間違いない。
・保管・輸送しにくい。ほとんどの金属に「染み込んで脆くする」という性質がある
・圧縮・液化しにくい。沸点は約マイナス253℃
現在のレシプロ機関。ガスタービンでも燃焼温度が高くなり、燃料としても使いにくい。工場などでタンクを見ることもあるが、大きく、真っ赤な屋外タンクで冬場以外は水をかけて冷却しているぐらいだ。
対してメタンは、
・天然ガスの主成分として利用形態・インフラがすでに成立している。
・比較的圧縮・液化しやすい(それでも沸点はマイナス162℃)。
・CNG自動車などもすでに存在するので、メタン利用は難しくない。
技術が発展すれば完全水素化も可能だろうが、現時点ではコストが高すぎる。
CO2から酸素をひっぺがすエネルギーはかなり大きい。水素を作るエネルギーもバカにはできない。水素とCO2からメタンを作れば、エネルギー収支がマイナスになることは間違いない。それでも、こういう実証実験は価値があると思う。
CO2を発生する設備がある工場の屋根に太陽電池を設置し、そのエネルギーでメタンを作れば、電気だけを作る場合と違って「蓄えておく」ことが可能になる。水素をためておくのは大きなタンクが必要だが、メタンならかなり小さなタンクで済むんじゃなかろうか。
そういった「総合的」なエネルギー利用ができる工場・会社・社会こそが望ましいと思う。
「あいつらはCO2を出している、悪者だ!」なんて騒いでも問題は解決しないし、迷惑なだけだからな。
■工場のCO2をエネルギー源に再利用 デンソー実証実験
(朝日新聞デジタル - 06月26日 10:13)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=6569241
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