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2021年06月25日11:49

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コメディー 「腐った脳みそ」

   コメディー 「腐った脳みそ」    

陽光の中、川が、キラキラと光っている。
風は、汗を乾かす様に、爽やかに吹いてくる。
ミドリは、新緑の季節の真ん中で、釣り糸を垂れていた。


「ガキが生まれたの、生みたくなかったけど、手遅れだったの」
「おめでとう」
「ありがとう」
「で、誰の子供なの?」
「彼氏よ」
「旦那じゃないのね、女は、思い出せば、分かるものね」
「でも、稔の為、DNA鑑定しようかな}

「あら、間違えていたのね、旦那の子供だった」



「娘から、聞いたのよ、旦那の事を」
「やぁ、ねぇ、近親相姦の進めなんて・・・」

「私に息子は、居ないし、さ」
「隣の息子を誘惑しようかしら?」
「だって、絶対浮気と同じだもの」




ミドリは、釣り針の餌を変えながら、お父さんの言いわけを考えていた。
操られていた、って、誰に?
確かに、お父さんに愛されているかも知れないけど、あんな強引な。
確か、化物エスパーが居るって聞いたっけ、高いんだろうな、真相を知るには。
お母さんに相談してみようかな?

「知らないわよ! 物凄く力が有るらしいけど、あの人は、馬鹿だと言うし」
「ふ〜ん、馬鹿かぁ〜、で、物事を頼むのに幾らくらい掛かるの?」
「なんだか、相手次第らしいの?、頼んだ人で、1千円と言う人も居るらしいし」
「お金持ちは、何億だと言うし」


「私のテレパシーが、届くのかしら?お願いだけでもしてみよう」

「今、忙しいから、後でな」

「あら、通じた」
「お父さんが、操られていた、真相を知りたいの、依頼するには、幾ら?」

「まっ、情報だけなら、千円だな」
「千円、千円なら今直ぐ払うわ」
財布から千円を出すと、その千円が消えた。



「お父さんが、操られていた真相は、やくざに頼まれたエスパーが、皆の精神構造を変えてしまい、ご宗教さまが、操ったの、以上」
「じゃ、請求出来ないの?何処のやくざか分からないし、何処の宗教かも分からない」

お父さんに請求だけは、しよう、売り物じゃないから賠償金ね、幾らにしよう?




お父さんが、会社から帰って来る。

「お父さん、ただ乗り禁止だがら、賠償金5万払って」
「う〜ん・・・・・高い」
「せめて1万3856円にならないか?」
「駄目」
「何、3856円って、皆の,散髪,代に,ゴム代」
「馬鹿じゃないの」



釣り糸を下げて、また、物思いに耽る。
馬鹿に、会ってみたいわねぇ、誰か、顔を知っているのかしら?
そうだ、大声で、皆に聞いてみよう。
「誰かぁ〜馬鹿知ってる〜じゃなかった、大物エスパーを知ってる〜」
「大物って、俺の事だな」
「俺だろう、俺俺」
「じゃ、馬鹿と言う事だろう、馬鹿だなぁ〜・・・・・普通の人より」

「嫌ねぇ〜誰もが知らないと言うのね」
「あたしが、教えてあげる、タダで乗っても良いって言えば、飛んで来るわよ」
「本当、でも、タダじゃ、嫌よタダじゃ」

「小さな声で、本当は、タダで良いのよ、乗って良いから、私の願いを聞いてくれない?」
「どんな願い?」
あら、聞こえたみたい。
「誰もが、思いやりを持って、相手の立場を尊重して、未来思考になる様にして欲しいの」
「それは、無理だな、だって神様も居るもの」
「そう、じゃ、この話は、なかった事にしてください」
「了解」
「・・・・・」
このままで、本当に良いのかな?
神様は、どこまで行っても神様だし、人間は、もう手遅れみたいだし。
よし決めた、俺は、自分の思う様に、「清く正しく美しく」貫くやくざで居よう。



神様登場
あら、私達の声は、聞こえないのね。
馬鹿、聞こえる?
「なんでしょう?神様」
「人間に、私達の声が聞こえる様にして欲しいの」
「殺しに来るけど良いの?」
「そう、それは、まずいわね」
なに、あの箱庭は?
下手に刺激しない方が良いのかしら?
「あっ、よせ!神をなんだと思っているんだ」
「あんたらを作ったのは、俺達だ、良いから命令に従え」
「馬鹿言いなさい、これでもくらえ」
「まったく時間の中で、改造しようだなんて」
「おーい馬鹿、こいつら何とか出来ない?」
「箱庭を壊せば〜」
「駄目じゃないの」
「存在否定は?」
「それなら出来るわ」
「消えてちょうだい」
「あら、消えた」
「でも、まだ、まだ、やる気みたい」
「ここに居たらヤラれるわね、あそこに避難するわ」
「あんた達、男だもんね」
「俺達、別に襲って来ないぜ」
「なんか紙が、来たぜ」
「交換条件、あいつらとヤラせろ」
「しかし、俺達のものじゃないしなぁ〜」
「そんなにヤリたいものなのか?」
「病気だな、あいつが手遅れと言う訳だ」
「お人形なら、いくらでも作ってやるぜ」
「それじゃ、駄目なんだ、俺達、神様に乗りたいんだ、だって、憧れの存在なんだ」
「だから改造するのか」
「つまらん奴らじゃの」
「しょうがない、1回だけだぞ」
「どうするみんな?」
「俺は、やくざの借金が消えれば、乗らなくても良いぜ」
「俺は、乗った上に消えて欲しいね」
「今、約束は、出来ない、考えさせてくれ」
「神様よ、俺達やくざは、手数料だけでも、入ってくれば良いぜ」
「おーい、馬鹿よ、何も言うなよ」
「・・・・・」
「どいつも金なんか持っていないしなぁ〜」
「神様、ご宗教様の金庫には、あまりある金が、有りますよ」
「そっか、分かった」
「嫌よ、私達は、絶対ヤラせないわよ」
「まっ、良いだろう、自分を守ってみるが良い」
「馬鹿さんよ、お金をやくざに持って行けるか?」
「出来ますけど、幾らづつ?」
「やくざ、幾ら持って行けば良いんだ」
「ひとり10万だな」
「ひとり10万か、総勢195人かぁ〜」
「195×10万=1950万だな」
「で、やくざ、何処から幾らづつ持ってくれば良い?」
「任せるよ、神様」
「馬鹿よ、任せるから、適当に頼むよ」
「神戸のやくざさんよ、自分達だけで、良いのか?な」
「かまわない、早くやれ」
「了解、ホイホイホイ、さっ、どうぞ」

「てめえらの借金は、棒引きしてやる、喜べよ」


「こっちから、犯してやるから、待ってろ」
「豚の用意は、出来た?」
「なんだと、豚だと」
「黙ってろ、良いな、黙ってろ」
「今だ、後ろから後悔させてやる」
「そう来ると思っていたんだ」
「どう?気持ち良いでしょ」
「最高だ!」

「馬鹿ちゃん、黙っていてね」
「了解」

         END



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