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2021年06月20日11:11

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2021-06-16 更科(岐阜市京町)

 岐阜県は安く食べさせるうどん屋は、丸亀製麺やはなまる屋などFC店が多いせいで食べる場所に困らないが、いざ蕎麦となると個人店が多くそして割と高価なメニューの店が多い。
 関東圏のような「富士そば」など所謂「立ち食いそば」の店は少なく、そこそこ安い店となるとサガミのようなファミレス系となり、そこで自分のような老年に足を踏み入れようとしている男が「かけそば」など注文するのは少々抵抗がある。少なくとも天ぷらそばかそのセット物とかを選択せざるを得ない。
 「なか卯」があるので、安く食べられることは食べられるが、あそこは「京風」なのでツユだし汁の味が薄いのが難点。
 そんな訳で、それなりに美味くて安い蕎麦屋が無いと職場で嘆いていたら、嘱託として働いていた先輩から教えてもらった店が、岐阜市京町の「更科」。
 知らなかったが結構な有名店らしく、TVなどの取材も何度か受けているらしく昼時は大混雑らしい。
 今日、有給消化で休みを取ったので少し昼時を外して行ってみることとした。
 12時45分頃に店の前の道を挟んだ駐車場についたが、案の定、満杯。ハザードを付けて空くのを待っていると、意外に続々出ていって直ぐに駐車できた。
 次々と客が来るが、次々と帰っていくという感じ。店の外観は別に風情が有る建物でもなく、あの「小塩屋」のように、町食堂といった感じ。
 この店で有名なのが「冷やしたぬき」だそうで、同店のHPにも大きく取り上げられている。なので、この日は汁に浸った蕎麦を食べたかったが、この「冷やしたぬき」にしてみる。
 麺の量を選べて、「ダブル」「トリプル」といった注文もできるとHPに有ったので、腹も減っているし「冷やしたぬきダブル」と決めて入店。
 店内はテーブルと座敷に分かれており、とちらも20人位は座れる。どれも一杯であった。客対応の女性からすぐ脇のテーブルで相席を案内された。テーブルの上にはこのご時世でアクリル板が十字に置いてあり4人の客を分けている。
 椅子に座りつつ注文を訊かれるのですかさず「冷やしたぬきダブル」と答えると「はーーい」と心地よい回答であった。
 これだけ混雑していれば待たされるかと思ったら、ものの1分で出てきた。恐ろしく早い。「更科」という店名から白くて細い蕎麦を想像していたが、ここの蕎麦は黒くて割としっかり角がたった「藪」系であった。
 ダブルでは器が標準より一回り以上大きく、黒い蕎麦がたっぷり載っている。「たぬき」なので天かすとネギが載っている。そしてこの店の「冷やしたぬき」には大ぶりに刻んだ「煮揚げ」が載っているのが特徴。これ「きつね」も混じっていて関西とかで「いたち」とか言われているやつじゃないか?と内心思った。
 器の端に練った山葵が擦り付けてある。黒い蕎麦に黒いタレ汁、茶色い煮揚げに白い点かす。全体に色味が少ない中に葱と山葵の緑が瑞々しい。
 蕎麦とタレ汁を絡めようとしたが、蕎麦の量がとても多くて中々混ざらない。ダブルとは凄い量だ。トリプルだとどうなるのだろう。
 何とか混ぜて啜ろうとするが、蕎麦一本が太いので、何本か纏めてしまうと啜るのに苦労する。
 タレも煮揚げも甘辛くて、この蕎麦にはピッタリで美味い。蕎麦も黒いので「挽きぐるみ」というヤツだろうか、香も強いので、この醤油色の濃い味付けのタレ汁にピッタリ合う。煮揚げが、たぬきに飽きた舌に良いアクセントとなり、これも美味いし、「たぬき」を注文して「きつね」が味わえるのは何かお得な感じ。
 山葵を箸で掬っては蕎麦に擦り付けてはすするということを何度も続けてやっと食べきることができた。蕎麦と何か丼物をと考えていたが、「冷やしたぬき」で腹一杯となってしまった。
 時計をみると、13時1分。店について車を停めて着席、注文して食べ終わるまでにたったの15分。開店が早いはずだ。
 料金は750円(税込)程度だった。安くて早くて量があって、それでいて美味い。良い店だった。
 が、今度はゆっくりと天ぷらそばと親子丼でも食べてみたい。ご馳走様。
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