mixiユーザー(id:203502)

2021年06月16日23:57

267 view

『「宇宙戦艦ヤマト」という時代 西暦2202年の選択』

本日観てまいりました。
近年のリメイクシリーズ『宇宙戦艦ヤマト2199』から『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』までの物語を、ドキュメンタリー風にまとめた総集編で、言わば『NHKスペシャル』のような形でヤマトの戦いの足跡が語られます。
基本は、1969年のアポロ11号月面到達に始まるシリーズ前史から宇宙戦艦ヤマト誕生後の宇宙戦争の歴史が、女性ナレーターの語りと真田副長の証言で進行します。全体的に手際の良い総集編ですが、ドキュメンタリー形式であるため登場人物たちの描写は最小限に抑えられています。そのため、旧作や近作をあまりご存じない方にはややハードルの高い作品かも知れません。
もう十年近く展開している近作のストーリー、特に設定を詰め込みすぎて雑多なイメージになっていた『2202』のポイントが手際よく整理され、シリーズをよく知る自分には大変観やすい流れになっていて、自分の中では評価がいまいちだった『2202』への印象が少し良い方へ変わりました。
しかしながら、演出や台詞や音楽で「おおっ!」と思ったシーンは、大抵1974〜1978年の旧作に由来するイメージで心を刺激されているのが正直なところです。そのため、原作クレジットに松本零士先生の名が無く旧作を観る手段が限定されている現状について、複雑な思いを新たにしました。ラストの演説で、真田さんが主人公・古代進のことを「決して特別な人間ではないあなたがたの分身」と強調していましたが、そんな主人公像は旧作以来のものであるだけに、何らかの形で旧作へのフォローが欲しいところです。
とは言え、古代を僕らと同じ等身大の人物として捉え、彼の劇中での選択を現実に生きるファンへのエールとした物語は大変共感できるもので、明日からの仕事をまた頑張りたいと思わせてくれるような作品ではありました。単なる総集編ではなく、シリーズの中の独立した一作品として評価したいと思います。


11 2

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2021年06月>
  12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
27282930   

最近の日記

もっと見る