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2021年06月16日16:51

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同人誌もデジタル書籍化していってるのかな? 「とらのあな」

物書きからユーザーにダイレクトに作品が届けられるようになったら、中間業者は、限りなくゼロに近くなると思うんだけど。




「とらのあな」なぜ急ペースで閉店? コロナ禍の影響は? 閉店が相次ぐ理由を聞いてみた
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=128&from=diary&id=6556764

ここしばらく、ものすごいペースで店舗が閉店している同人ショップ「とらのあな」。つい先日も札幌店と広島店が6月30日で閉店することが発表され、これによって国内直営店は関東に5店舗、名古屋に1店舗、大阪に2店舗、岡山に1店舗が残るのみとなりました。



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 コロナ禍の影響もあるだろうし、とらのあなの経営ってそんなに大変なのか……と思いきや、6月9日に発表されたプレスリリースでは「2020年5月〜2021年4月のオンラインサービス事業の流通総額が200億円を突破」「昨対比143%を達成」とやたら景気のいいニュースも。店舗はガンガン閉店してるのに、どうやらオンラインでの事業は好調な様子。一体どういうことなの……?



 ということで、とらのあなの偉い人に直接閉店についての疑問をぶつけてみました。取材に答えてくれたのはとらのあなの親会社ユメノソラホールディングス取締役で、虎の穴取締役でもある鮎澤慎二郎氏。一体大量閉店の裏側では、何が起こっていたのでしょうか。



●コロナ禍の前から始まっていた、通販へのユーザーの偏り



―― これまでの閉店の直接的な理由はなんだったんでしょうか?



 われわれが27年間やってきたビジネスは、店舗からスタートしています。それを基本にして経営してきたわけですが、実は2〜3年ほど前からお客様の流動が通販に寄っていたんです。



―― コロナ禍の前から店舗から通販へ購買行動が移っていく傾向があったんですね。



 そうですね。その時期から店舗経営をどうしていくべきか考えていました。とらのあなの店舗には男性のお客様が多いように見えていたと思いますし、実際男性寄りの店舗の方が多いんですが、しかし通販など全てを含めた近年のユーザー構成では7割が女性なんです。そういった中で経営をどうしていくかを模索しているところで、コロナ禍に入ってしまったんです。



―― やはり、コロナ禍の影響は大きかったんですね。



 コロナ以降は、さらにユーザーの動向が通販に寄っていく動きが顕著になりました。皆さんもご存知のように大型イベントも中止になり、お客様自身が店舗に足を運ぶことができなくなりましたから。一時期は前年対比で70%近く来店客数が低下したこともありました。



―― 大ピンチですね……。



 ただ、その時期の通販はというと150%の伸び率を示していたんです。当然、昨年(2020年)以降は2年前の段階で「店舗をどうしていこうか」と話していた状況とは全く異なる状態になってきまして、そこから経営的な舵を切ったのが現状です。



―― 先ほど、全体のユーザー構成では7割が女性とおっしゃっていましたが、そうなると女性のお客さんの方が通販を頻繁に使うということなんでしょうか?



 全体ではどうか分からないですが、当社を利用していただいている女性のお客様は通販をご利用いただいていることが多いです。池袋店などでは女性のお客様にご利用していただけるような商品を提供していましたが、結果として通販をご利用いただくケースの方が圧倒的に伸びていますね。そういったユーザー構成と購買行動の特徴という背景もあって、一旦は店舗を絞ってでも、今伸びている通販の方に舵を切ろうと判断しました。



―― これ以上店舗を閉める予定はあるんでしょうか?



 はっきりしたことはまだ決まっていませんが、状況によってはこれ以上の閉店も考えなくてはならないと思います。コロナについてはワクチンなど状況の変化で好転することはあると思いますが、2年ほど前のインバウンドのお客様が秋葉原や名古屋、難波といった主力店舗に足を運んでくださっていた状況と比べれば、海外のお客様が足を運べない状況は続きますから。そういう状況を総合的に判断して、閉店を考えることはあると思います。



―― 店舗については、新しい動きはないのでしょうか? プレスリリースには直接的な交流のための場として運用していくというお話もありましたが。



 例えば秋葉原の店舗には、展示会場として活用できるようなイベントスペースを設けています。ファン交流とクラウドファンディング型のサイトであるFantiaも非常に伸びていることから、こういった場で交流イベントを企画していくことは考えています。また「とらのあな出張所」という形で、他の書店様と協力しながら新しい形の店舗の形態を模索しようと思っております。



●Fantiaもとら婚も、コロナ禍でも絶好調



―― Fantiaなどのネットサービスに加えて、結婚相談サービスであるとら婚も好調だという話ですが。



 そうですね。ちょうどFantiaと同じ4年前に始めたとら婚ですが、今この2つの事業が非常に伸びています。とら婚に関しては3月ごろに累計の成婚者数が500人を超えて、現在は合計600人弱くらいの成婚者数になっています。



―― 結婚相談のサービスも、コロナ禍で直接人と会えない状況では苦戦しそうですが、好調なんですね。



 コロナ禍の中でオンラインにシフトしました。今までのとら婚は実際に顔を合わせながら婚活をサポートする形でやってきましたが、やはりコロナ禍においてはそのスタイルではマイナスが続く時期がありました。どうしても対面で会う機会がない、お互いをマッチさせるにしても交流する時間がとれないという環境だったので、一時的に凹んだ時期があったんです。



 ただ、昨年6月以降はオンラインでの面会やオンラインパーティーという形式に切り替えて、7月以降は利用者数が回復しています。10月に緊急事態宣言が解除されたことで、昨年よりベースとしては上がっていますね。



―― 登録者数も順調に増えているわけですね。



 会員数も増えていますね。当初とら婚のユーザーは男性がメインで、結婚相談という業界の中ではかなり珍しかったんです。ただ、コロナ禍以降は女性の方が登録者数が多いです。全体で言うと、現在は若干女性の方が増えています。このとら婚もそうですが、全体的にオンラインと組み合わせる業態は伸びているが、リアルな場を活用していた事業はなかなか難しい……というところはあります。



●購買行動の変化を見据えつつ、クリエイターとファンをつなぐ



―― オンラインでの事業が伸びて店舗などオフラインでの事業が伸び悩んでいるという状況で、ユーザーの購買行動の変化を感じるポイントはありますか?



 明確な目的を持って見に来る方が増えている、というのは肌感覚としてありますね。25年間ビジネスをやる中で、とらのあなは「お店の中で同人誌をお客様に紹介する」という形を続けてきました。同人誌はあまり情報もないので、売り場に来て初めて見かける作品が非常に多い。今日あったものが明日にはないとか、売り切れていつ入ってくるかも分からないということがよくありましたが、ある意味それも魅力でした。



―― 買う側もそれを前提として買いに来ていたわけですね。ただ、近年はそれが変化していると。



 これだけSNSが発展してくると、皆さんはまず情報を先に見て、それに対して欲しいものや自分の好みにあったものを探しにくるということが、以前にも増して増えているという感覚はあります。そういった部分では、EC(電子商取引)は自分の好みの作品を機能別に検索できたりとか、趣味に合わせてレコメンデーションされるという機能があります。そういう中で、何が出てくるか分からない場所で発掘する楽しみを味わうというよりは、自分の好みにぴったりハマる作品を決め打ちで探す形になっているところが、以前と少し違うのかなと思っています。



―― 棚を眺めるのと、好きなタイトルや特定の単語で検索をかけるのとでは、確かに本の探し方も全然違いますね。



 お客様ごとに傾向もあって、長くうちのファンでいらっしゃる方は事前情報なしで自分で探すという方もいらっしゃいます。ただ、新しいお客様というか、Webが全盛になってからのお客様に関しては、先ほど申し上げた傾向が強く見られますね。SNSで情報を見て、どこでそれが買えるのか、いつから販売されるのかを確認してから買いに来られる感じです。



―― そういった購買行動の変化と、店舗閉店は結びついていたわけですね。では、そういった状況を踏まえた今後の見通しは、どのような感じなんでしょうか?



 現状から見ると、デジタル分野の成長はまだまだ大きな余地があるなと捉えています。特にこれから5年ほどの成長率は、現状を上回るような流れが見えます。われわれのもともとのスタンスは、クリエイターに寄り添って支援していく、ファンとクリエイターをつなぐ新しいサービスを生み出すというものです。現に、作家さんがお困りの件を解決すると、そこにファンの方がついて来てくれるという結果があるんです。まだまだクリエイターの方からは「こんなことで困っている」「こんなことができないか」というお話はいただいているので、そういった点を解決しつつ新しいビジネスモデルを増やしていくのが目標です。



―― 具体的に、どのようなビジネスモデルを考えていますか?



 例えば、コロナ禍においてイベントに出られず、特に海外のファンに対してアピールできないというお話をいただいています。そこで、Fantiaでは先日から「翻訳を当社で行なって、海外向けにビジネスをする」という試みを試験的に開始してみました。ファンとクリエイターの間の障壁を、我々がサポートすることで取り除くことができないか、それによってビジネスモデルの幅や種類を増やせないかということは常に考えています。イメージとしては、現在のビジネスを続けつつ、横に並列のモデルをどんどん足していくような形です。



―― そもそもの「とらのあな」という企業の仕事の内容が、大きくシフトしているんですね。



 店舗の閉店は見た目に分かりやすく出てしまうので、目立ってしまうんですよね。われわれも店を続けられるところでは続けていきたいという気持ちはあります。ただ、今の状況でいろいろなところに投資するとバランスを保てなくなるのが目に見えているので、一旦は現在の路線に注力しています。なので、店舗展開を完全にやめるのかと言われると、それは違いますということになるんです。



―― あくまで状況次第ということですね。



 状況が変わっていく中で、クリエイターとファンをつなぐためにまたリアルな場が必要になれば、われわれもまた考えます。店舗の閉店は、今の業態と今の状況、今の環境要因によっての判断なんです。状況が変われば、例えば出張所を今まで全く出店していなかった場所に作ったりとか、皆様のお力添えをいただきながらいろいろと試していきたいと思っています。
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