地球の自然の一部であることが何よりの誇り
それだけで生きていくに必要な精神的エネルギーは満タンになる。
それはずっと一人で家にいることによってより強く実感することができた。だから、一人で家にいる時間は、心を強く健康にしてくれる。人間との繋りを感じられなくても、人間が周りにいないことで他の自然との繋りをより実感し、自然への感謝の念が増大する。周りにあるのは、木と空と風と鳥と、その季節の匂いくらいだから。そうすると自分もその自然の一部であることに感激する。それがどれほど幸運なことかと、改めて実感する。
晴れた日は、毎日、家の周りの木々の葉っぱに光が射すのを見て、窓を開けると風とともに緑の匂いがして、だんだん夕焼けになり、雲がピンクやオレンジに染まって、少しずつ街の明かりのほうが目立ってくるのを見る。雨の日は、木々の葉っぱや屋根に雨が落ちる音を聞いて、雨の匂いを感じて、月が見えるときには、毎回、その日しか見れないそのときの月を見る。空気の匂いは、天気や季節によって少しずつ変化して、陽の光も、風も、夕焼けも、全く同じ日は一日もない。すべてそのときしか感じられないものを、毎日、感じられる。
それが、あまりにも幸せで、こんなに幸せなことがあるのかと思う。ほんとうに、地球にいられるのは、こんなにも幸運なことなのかと思い知った。
人間とだけ多く関わっていると、自分を人間の一種としてのみ捉えてしまう。自分の役割を、他の人間との関係性や人間の社会のなかにのみ見出だし、その自分だけが自分かのように思ってしまう。
でもそれ以前にまず自分は地球の自然の一部であり、それは何より誇らしく、何より幸運なことなのだ。たった一人で自然を感じる時間は、そのことを思い出させてくれる。
自分は人間の一員というだけでなく、地球の一員なのだ。だから、もし自分がすべての人間にとって意味などなくとも、地球の一部であることには変わりなく、そしてその地球の自然はとても美しく完璧で、自分もその完璧な世界から零れ落ちた一粒であり、そのこと自体に、この上ない尊さがあるから、それだけでもう十分なのだ。
ログインしてコメントを確認・投稿する