ここのところの東京オリンピックに関するニュースなどを読んでいて、
オリンピックは終わったなぁとの思いがしています。
1984年のロサンゼルス大会から商業主義が導入され、
大きな利益を生み出す利権の塊となったような印象です。
開催地の招致活動を巡る不明朗な金銭の流れと、
それを受領する特権階級の存在がクローズアップされて来ました。
現段階の計画として、
東京大会に向けては、様々な参加者の削減が行われていますが、
「五輪ファミリー」と呼ばれるIOC委員や関係者3000人、
各国・地域のオリンピック委員会関係者1万4800人は
当初計画通りで削減されていないと報じられています。
こうした人々は、オリンピックの利権に群がる人達のような気がします。
今回の東京大会の開催を巡る論調を見ると、
アメリカのワシントン・ポストから「ぼったくり男爵」と呼ばれた、
IOCのトーマス・バッハ会長はじめ他のIOC関係者からも
否定的な意見は全く出ていない感じです。
IOCが強硬に開催を主張するのは、
こうした金銭が絡んでいるからときり思えません。
海外のマスコミの反応も、
「今の日本でオリンピックを開くの?」と言う感じの懐疑的な論調が
日増しに強くなっているような感じがします。
日本の国民世論は、どの世論調査でも中止か再度の延期の声が
開催すべきとの意見を上回っています。
菅総理をはじめ政府は、こうした国民の声に一切耳を貸さず、
馬鹿の一つ覚えのように「安全安心」を口にしていますが、
その具体策は見えて来ず、本当に安全安心が確保されるとも思えません。
そして何のためにオリンピックを開催するのか、
どんどん曖昧になっている感じがします。
招致の段階では、安倍前総理が、
「東日本大震災からの復興を遂げた証として」と言いましたし、
菅総理は、「人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして」と言っていますが、
いずれもお伽噺のようなもののような気がします。
菅総理が総選挙に勝つためとの話がマスコミでは出ていますが、
このまま仮に開催出来ても、失態ばかりが積み重なるような気がしています。
そして、開催する事によって、さらに感染が拡大するのではないかと気になります。
新型コロナウイルスに関しては、欧米諸国に比べて、
東アジアでは感染者数や死亡者数が極端に少なく、
「ファクター✕」があるのではないかと言われて来ました。
しかし、最近のインドの爆発的な感染の状況をみると、
変異したコロナウイルスが、「ファクター✕」を乗り越えたような感じがしています。
そのインドでは、感染者数が1日40万人から20万人に減少しているようですが、
一方で、BBCによると、コロナ感染者や回復者のなかで、
致死率の高い真菌感染症「ムコール症」の感染者が急増しているとの報道もあります。
これからどうなってしまうのか、全く予測が出来ない状況なのだと思います。
こうした状況の中で、果たしてオリンピックを開催して良いのかな?と思います。
これまでのオリンピックも、
悲惨な生活を送る人々を横目で見ながら開催されて来ました。
しかし、現状はこれまでの状況とは全く規模が違います。
命の危機に怯える多数の人の脇で、
何のために行うか分からないお祭り騒ぎを行う事が、
人道的なのかどうか、改めて考えても良いような気がします。
【今日の一句】
地球上 どこかが昼で 裏は夜
地球の上に朝がくりゃ・・・と言うのが昔ありましたが。
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