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2021年05月14日11:02

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『二重の影』フレデリック・ターナー作<両性花で表象される火星のオリンポス山に住まう女神たちの場合、昆虫にあたるのが火星に何不自由なく暮らす人間たちではあるまいか。

15-1
藤井正彦画
『二重の影』
フレデリック・ターナー作
図像
https://kotyoudou.ocnk.net/product/2825
 ここは超未来の火星。すでにテラフォーミグが完了している。オリュンムポス山には女神たちが住まう。女神が挿画では花として描かれているようだ。
 ギリシアの標高2,917mオリュンポス山の山頂には、古代ギリシア神話で主神ゼウスをはじめとする男女6柱ずつの神々が住まうと伝えられる。ゼウス、ゼウスの妻ヘーラー、
ゼウスの娘アテーナーなどなどである。
 火星のオリンポス山は、火星最大の楯状火山で、太陽系で最大である。「火星にある楯状火山であるオリンポス山は高さ21.9kmで、太陽系の惑星の中で最も高い山である。1971年に発見されてから40年間、既知の太陽系内の山で最も高い山であったが、2011年にベスタにあるクレーター、レアシルヴィアの中央丘は、同等以上の高さであることが判明した。」
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%AA%E9%99%BD%E7%B3%BB%E3%81%AE%E5%A4%A9%E4%BD%93%E3%81%A7%E6%9C%80%E3%82%82%E9%AB%98%E3%81%84%E5%B1%B1%E3%81%AE%E4%B8%80%E8%A6%A7
 遠未来、オリンポス山に住まう女神たちは挿画で見られるように両性花で表象される。カール・フォン・リンネ(1707〜78)は「花婿は花嫁を抱き、贈り物(花粉)を捧げる」としたが、両性花だからといって、自家受粉をしたのでは強い子孫を残せない。他の両性花の花粉を体に付けた昆虫がやってくると先ず雌蕊に接触し花粉が付く。密を求めて更に花の中心部に近づくと雄蕊に触り、花粉が体につき他の花に運ばれるという仕組みだ。
 両性花で表象される火星のオリンポス山に住まう女神たちの場合、昆虫にあたるのが火星に何不自由なく暮らす人間たちではあるまいか。挿画を描いた藤井正彦は作者フレデリック・ターナーにそう問いかけているように思われる。

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