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2021年04月29日01:14

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[社説]ケア担う子どもへの支援急げ 新型コロナ

[社説]ケア担う子どもへの支援急げ
新型コロナ
2021年4月28日 19:00 [有料会員限定]


家族の世話や介護を日常的に担う子ども「ヤングケアラー」について、厚生労働省と文部科学省が初の実態調査を公表した。「世話をしている家族がいる」と回答したのは、公立中学の2年生で5.7%、公立の全日制高校2年生で4.1%だった。

子どもたちが分担するケースは昔もあった。だが核家族化や共働き、ひとり親の増加などによって家庭内の担い手が減り、負担が高まりがちだ。自分の時間がとれず、学業や進路にも影響を及ぼしかねない。早急な支援が必要だ。


子どもがのびのびと学校生活を送れることが大切だ
子どもたちの分担は幅広い。幼いきょうだいの世話や保育園への送り迎え、病気の親にかわっての家事、高齢の祖父母の見守り、介護などだ。世話をしている子どものうち、1日7時間以上という回答も1割あった。

最大の問題は、こうした状況が気づかれにくいことだ。中高ともに6割以上の子どもがだれにも相談していなかった。家族の病気などの話は周囲にしにくい、やるのが当たり前、と抱え込んでしまいがちだ。新型コロナの影響で、家庭そのものが地域から孤立しやすくもなっている。

早期発見・支援に向けたカギのひとつは学校だ。遅刻や欠席、学業の遅れのかげに、過度なケア負担がないか。気づきの感度をあげ適切な福祉サービスの利用につなげたい。教育、福祉の縦割りを廃し、一体となって子どもと家族をサポートすることが欠かせない。

全国初の「ケアラー支援条例」を策定した埼玉県では今年度、教職員と福祉部門の担当者の合同研修などを行う予定だ。ケア経験者が教員や生徒、保護者向けに話をする出張授業も開く。

神戸市は4月、20代の若者も含めて支援する専門部署を設けた。今後、専門窓口をつくって相談、調整にあたり、当事者同士の交流の場なども開くという。

厚労省と文科省は5月、対策案をまとめるという。自治体の先行事例なども踏まえ、実効性のある対策を打ち出してほしい。
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