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2021年03月10日16:40

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『春江水暖』感想

〜大河・富春江が流れる街・富陽の美しい自然を背景に、変わりゆく中国社会の中で懸命に生きる大家族の四季を描いた人間ドラマ。中国のグー・シャオガン監督の長編デビュー作で、2019年・第72回カンヌ国際映画祭批評家週間のクロージング作品に選ばれた。再開発のただ中にある杭州市の富陽地区。顧家の家長である年老いた母の誕生日を祝うため、4人の息子や親戚たちが集まる。しかし祝宴の最中に母が脳卒中で倒れ、命は取り留めたものの認知症が進み、介護が必要になってしまう。飲食店を営む長男、漁師の次男、ダウン症の息子を男手ひとつで育てる三男、気ままな独身生活を楽しむ四男ら、息子たちは思いがけず、それぞれの人生に直面することになる〜<映画.comさんより>

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原題が『春江水暖 Dwelling in the Fuchun Mountains』
「dwell」っていう単語が聞きなれなかったので調べたら「住む。居住する」という意味だとか。
「live」と似てるけど、非常にフォーマルで普段の会話では使われず「特定の場所で生きる」っていう感じ。
また「深く考える、くよくよ考える、長々と話す」という意味もあるということ。なるほど〜。

一言で表現すると’人生絵巻’。 まさにそんな作品。
クルクルクルクル、紐解かれた物語が、ゆっくりと展開してゆく。

スペクタクルな事は起きない。
大河富春江が横たわる街で、どこにでもいそうな3世代家族(4人兄弟)の四季。
ただこれが面白い&美しい。
街の再開発の波にのる者、取り残される者。
「ようやく壊されることになったよ。お金が入る!」

注目すべきは、あり得ない、驚異の長回し!!!表情(びっくり)
世に様々な長回しあれど、いや、これは、ほんとマジ、未知なる体験でした。
「うっそ、これ、ずっと撮るの?追うの?」水泳(←ヒント)
あの場面は、静かに、息をひそめて・・・でも、興奮のるつぼ。
下手したら、途中、飽きられるよ〜。長すぎるし、ひたすら平和だし。
でも、観ていられたんですよ。妙にドキドキさせられたし、結果的に、めちゃ面白かった指でOK

※予告編
https://youtu.be/3nDt9yrBaKo

観ながら気になって調べた山水画と水墨画の違いバッド(下向き矢印)
・山水画とは、その名の通り山(山岳)や水(河川)などの自然を題材とした絵画のジャンルのひとつ。創造の景色が描かれることが多く、単なる風景画とは異なる存在であることがその特徴
・水墨画とは、墨を使って表現される絵画のことであり、「にじみ」や「ぼかし」などその特徴的な技法を活かして描かれる。

これってつまり・・・水墨画の如き人生を山水画として映画にしたのかな、みたいな。
はい、100%こじつけです(笑)

圧倒的映像美に身も心も預け、ゆったりとした幸福感に浸った150分。
こういうジャンルが好きな人はたまらないと思います。4つ☆
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