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2020年12月30日16:42

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『薬の神じゃない』 2020年87作目 ☆☆☆☆ フォーラム仙台

『薬の神じゃない』 2020年87作目 ☆☆☆☆ フォーラム仙台
http://kusurikami.com/

 中国で実際にあった話の映画化。
 インドから精力剤を輸入していた個人商が、白血病の患者に頼まれて「ジェネリック薬品」の輸入をする話なんだけど、製薬会社が当局に手を回して「ジェネリック薬」の許可を出させず、「偽薬」として取り締まっている。
 加えて「本当に偽薬を売ってる奴」も居る。
 そんな中で「ジェネリック薬品」の輸入、と云うか密輸を続けて色んなトラブルに見舞われる話。

 中国で「偽物」なんてのは当たり前の話で、商品や薬だけじゃなくて、医者も偽物が多いから「取り締まってる男」が居たんだけど、その男自体「只の民間人」で役人でも何でもなくて「お前だって本物じゃないだろ」な話があるぐらいなんだから、中国で偽物なんてのはよくある話なんだけど、この話は根本が違う。
 「本当に偽物」を売ってるのは「まあ中国だから」でいいんだけど、「ジェネリック薬品を認めない」のはどうなんだろ?
 確かに薬品の開発には膨大な費用が掛かるので、開発会社が利益を上げて開発費を回収するのは当然なんだけど、「ジェネリック薬品:後発薬品」は一定の期間の経過や、開発元への特許料の支払い等で認められているのに、認めないのは何故なんでしょう?
 作中ではヨーロッパの製薬会社が開発し、「中国ではジェネリック薬を認めない」となっていましたが、賄賂的なものを感じる作りになっていました。
 当局の取り締まりに、製薬会社の中国法人が絡んでいたりしましたから。

 難しい話はこの程度にして映画の話に戻すと、個人商は冴えないおっさんなんだけど、「儲かるなら」なぐらいの感じで輸入(密輸)を始めたらこれが儲かる。
 儲かるのも当然な話で、薬を必要としている患者が沢山いるのに、当局に手を回した製薬会社が高値でしか売らず、暴利を貪っている。
 薬を必要とする患者の実情。暴利を貪る製薬会社。
 事実を知った個人商は益々密輸に励む。
 すると、儲かるところにはろくでもない輩が湧くもので、「本当の偽物を売っている詐欺師」に目を付けられ「通報するぞ」と脅され手を引く事に。
 患者は高い薬を買うしかなくなり…

 コミカルに始まって、段々とシリアスになり、最期は当局に逮捕されて裁判となる。
 判決が出るまで描かれていますが、「無私の人」と云うか、「儲けや利益じゃない」と云うのは難しいからこそ尊いものなんですね。


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