僕だけのメリークリスマス。

数多く存在するクリスマスソングの中で、俺が一番好きな曲は長渕剛さんの
「僕だけのメリークリスマス」
だ。

概要はというと、歌い出しが
「100センチメートルのもみの木に背が届いた年の冬」
とあるから、きっとまだ小学校に入学したくらいの年頃の男の子なんだろう。

ママと二人のこの家に「あの人」がやってきた。

「握手を知らない僕の手のひら 暖めてくれた」

いつの日からか、ずっとママと二人だけだったクリスマス。
僕とママとあの人と三人でクリスマスの夜を楽しく過ごした。



壁には授業で書いたサンタのママの顔。

「髭はおかしいと友達に笑われたけどしょうがない」

「あの人はその絵をほめて、僕をだきかかえてくれた」

「首に下げた鍵を取るとベッドまでゆらゆらゆらり」

「パジャマに着替えて、靴下を確かめて、キスはとても優しくて、それは パパを思い出すくらいに」

Merry Christmas Merry Christmas Merry Christmas for me




「僕」が夜中に目を覚まし、多分トイレに行く途中なんだろう、「僕」はひとつ「不思議」を見つけた。

「それはスプーン落として、潜り込んだテーブルの下、ママがあの人の手を握りしめていたこと」

「クリスマスが終わっても あの人が家にいて ママがいつもいつもきれいで それが夢でありませんように」

Merry Christmas Merry Christmas Merry Christmasfor me




俺の親父は俺が30歳の時に他界したが、幸いなことに30までは両親が健在だった。
しかし、世の中には色んな家庭がある。
みんな色んな事情を抱えて生きている。

きっとこんな家庭もあるんだろうな。
この「僕」には幸せになってほしいな。

この曲を聞くたびにじんわりと涙がこみあがってくる。

せめてこの日だけは、みんな幸せになれるといいな。

メリークリスマス。



イヴだけど。