1947年、
国鉄の蒸気機関車が脱線事故を起こし、
多数の死者を出してしまいました。
この事故の原因究明にあたったのが、
海軍航空廠飛行機部研究課に務めた
松平精でした。
松平は、他の国鉄の研究者が
思いつきもしなかったような
原因を突き止めることになります。
1947年から遡ること6年、
零戦が謎の空中分解事故を起こし、
飛行士がなくなるという事故が起きていました。
このとき、松平は、
フラッター(「羽ばたく・バタバタする」)
と呼ばれる現象が空中分解事故を
起こしたのだと突き止めています。
当時は320ノット(約570km/h)以下では
フラッター現象は生じないというのが定説。
しかし、特定の条件下では、
それが起きてしまうことを見つけたのです。
「蒸気機関車でもフラッター現象が
起きているのではないか?」
という仮説を松平が口にした際、
他の鉄道技術者たちから嘲笑されてしまいます。
しかし、1/10模型で、実車換算速度
50km/hを超えて走行すると突然車体が揺れ
「蛇行動」を起こすことを突き止めました。
その後、
鉄道技術研究所では、
250km/hの速度まで
台車の振動を調べることのできる
「車両試験台」が完成し、
数々の蛇行動試験・振動試験が行われます。
こうして、零戦で培った技術が、
世界初の高速鉄道=新幹線の開発に活用されていったのです。
初めて新幹線に乗った外国人が、
目の前に置いたコーヒーカップが
溢れないことに驚いたというエピソードは、
こうした技術があったからこそ生じたものです。
他にも、新幹線の丸みを帯びた流線型は、
特攻専用機「桜花」の設計技術が活かされており、
新幹線は、日本の高い技術力の結晶でした。
ログインしてコメントを確認・投稿する