神奈川県に本拠を置き、東京にも沢山の教室を持つ大手塾Rセミナーが、チラシに合格実績を水増しした誇大広告を載せていたばかりでなく、優秀な生徒さんの情報を塾の生徒から集めて無断で使っていたことがニュースで報道されました。
Rセミナーがあこぎなやり方をしているというのは、業界ではかなり有名な話でしたが、塾の生徒に金券などを渡して学校の優秀な友達の情報を得るなどの驚愕の手法が、今の今まで明るみに出なかったなかったのはそれなりに理由があるはずです。
私は前々から、チラシに載っている合格実績の人数というのは極めて疑わしい書いてきましたが、恐らく多くの塾が多かれ少なかれ似たようなことをやっているのはほぼ間違いがありません。
今回、Rセミナーのこのことが表沙汰になったのは、他塾からの指摘などではなく、社員からの内部告発で、それを受ける形で複数の他塾が連名で抗議をしているということなのです。
これまでRセミナーのやり方を他塾が指摘できなかったのは、各塾ともに何らかのやましいところがあったようにも思うのです。
各学校の合格者は基本的に毎年あまり変わりませんし、首都圏の大学の定員はこの数年かなり減っているにも関わらず、各塾の合格者数だけが毎年のように過去最高を更新するのは、明らかにおかしな話です。
金券目当てに学校のお友達の情報を提供してしまうというのも(その数が塾生の3倍以上とか!)、いくら中学生とは言えどうかと思いますが、まずは、親御さんの方が塾を選ぶ目をしっかりと持たれて、安易に合格者数に惑わされないようになさるべきでしょう。
商いとしての塾は、顧客である生徒さんのスパンが短い事業であり、今ひとつそのような悪習が表に出にくいものでもあります。
今回のRセミナーのニュースをきっかけにして、合格者数などの実績についても、正常なものになっていくことを望みますが、実際なかなか難しいのではとも思われます。
結局は情報を受け取る親御さん側の問題になってしまい、これが悪循環に拍車をかけてしまうのでしょう。
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