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2020年12月10日21:21

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大手学習塾「臨海セミナー」に同業19社が抗議 「悪質勧誘」「合格者水増し」告発される

大手学習塾「臨海セミナー」に同業19社が抗議 「悪質勧誘」「合格者水増し」告発される
12/10(木) 11:43配信

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J-CASTニュース
臨海セミナー

 大手学習塾「臨海セミナー」を運営する「臨海」(神奈川県横浜市)に対し、同業他社が業務改善などを求める申入書を送付していたことが2020年12月8日、関係者への取材で分かった。

【画像】生徒リストの一部。申し入れ企業の塾に通う生徒も多数掲載されている。リストには1000名以上載っており、ステップの塾生は約300人いたという(提供:臨海社員)

 臨海社員による「当社が行っている強引な生徒勧誘や合格者作りの手法には社会的に容認できない」などとする内部告発を受けての措置で、早急な対応を求めている。

■「モラルに欠ける行為と言わざるを得ません」

 申入書は12月3日、東証1部上場の「ステップ」を幹事社とし、早稲田アカデミー、秀英予備校、中萬学院、エイサイコミュニケーションなど19社が連名で送付した。

 申入書によれば、臨海セミナーでは塾生から「『学校の友人の中での成績優秀者』の名前・塾名・志望校など」の個人情報を聞き出し、それをリスト化している。掲載された成績優秀者には、塾生を通じて模試やアンケートを渡し、模試や講習などの申し込みにつながれば、塾生は金券類がもらえる。

 こうした手法に対し、申入書は「個人情報の利用目的を明確に告げていない点、相手の生徒及び保護者の同意を得ることなく、挙げられた情報を蓄積している点で違法の可能性が高いといえます。生徒を導く立場にありながら、法的知識の不十分な未成年の生徒を、違法ともいえる個人情報収集に利用しているという点においても、極めて問題があるものと思料します」と強く非難する。

 さらに入試直前には、他塾に通う生徒を籍はそのままで「特待生」(難関校の受験、結果の報告、広告掲載などを条件に、授業料が一定額免除される制度)として勧誘しているとも指摘。もしこの生徒を合格実績としてカウントしている場合、「自塾の合格実績だけを増やそうという意志を強くもった組織的な行為と考えられ、モラルに欠ける行為と言わざるを得ません」と切り捨てた。

 全国の学習塾でつくる「全国学習塾協会」が定める自主基準では、合格実績に含むことのできる塾生徒の範囲を「受験直前の6か月のうち、継続的に3か月以上在籍し、かつ受講時間数が30時間を超える」としている。

 大手学習塾が公式サイトで公表する合格実績には、

「(上記の自主基準に該当しない)講習・体験・テスト・その他講座のみを受講した生徒は一切含んでおりません」(栄光ゼミナール/中学入試)

「模試だけの生徒や短期講座のみの生徒は含まれていません」(河合塾Wings/高校入試)

「合格実績に講習生を含めるなど論外です。短時間の講習を受けただけの合格者を予備校の実績とすることは適切ではありません(中略)通期講座1講座以上にあたる教育サービスを受けた生徒のみを対象とした、厳格な合格実績としています」(東進ハイスクール/大学入試)

などと生徒の定義を示しているケースが目立つが、臨海セミナーは中、高、大いずれも見つからない。

 19社は、「当塾の生徒が記載されている名簿について貴社が今後、破棄、生徒名などの個人情報を削除する方針、措置を採る意思があるか」「上記の情報を今後の勧誘活動に使用しない方針、措置を採る意思があるか」――の2点への回答を求めている。

■「フェアな形で共存共栄、切磋琢磨していきたい」

 ステップの高瀬裕之広報担当取締役は8日、J-CASTニュースの取材に「私たちとしては、業界の自浄作用が促されるような方向にしていきたい」と申し入れの理由を話す。

 ステップでは、今年7月ごろから「臨海セミナーから執拗(しつよう)に勧誘を受けている」との相談が塾生から多数寄せられ、メールマガジンなどで注意喚起していた。

「塾生から聞いた話では、同じ学校の部活の友達(臨海生)から『この模試を受けて欲しい。図書カードをもらえるから協力してくれないか』と言われ、その生徒も軽い気持ちで問題を解いて渡したところ、成績表と広告が送られてきたそうです。
  
  その後も、『今度は学校対抗で点数を勝負をしていてあなたは成績優秀だからぜひ協力してくれないか』と言われ、同じように渡したところ、臨海さんから連絡がきて『成績表を渡したいからうちまできてくれ』と言われたそうです。弊社で注意喚起していたので本人も断ったのですが、郵送で成績表と特待生の認定書が送られてきたそうです」

「ほかにも、臨海さんから『問題を郵送します。オンライン上で解説が見られるのでお好きな時にどうぞ』という電話が来て了承すると、『形だけのものですので書類を書いて下さい』と書類が郵送されてきて、記入して返送したら臨海の内部生になっていたとの報告もありました」

 申し入れの契機となったのは、臨海セミナーの現役講師が11月下旬、受験情報サイトで「当社が行っている強引な生徒勧誘や合格者作りの手法には社会的に容認できないものがある」などとして、内部の実態を告発したためだ(「神奈川大手塾勤務講師、強引な勧誘・合格実績水増しを告発」/カナガク)

 ステップは内部告発を受け、塾生からの相談内容や臨海から転職してきた社員へのヒアリング結果も踏まえて抗議を決めた。他社にも呼びかけ、弁護士に相談の上で申入書を作成した。

「このようなやり方が当たり前だと思われるのは残念ですし許せないです。多くの塾は生徒と真摯に向かい合って、生徒の志望を実現できるように一生懸命教えているはずです。こういったことにエネルギーを注いで実績を上げようとするのはどうなのか。フェアな形で共存共栄、切磋琢磨していきたい。19の塾は同じ思いです」(高瀬氏)
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