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2020年11月30日23:30

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憧れの人になりたい、愛する人を独占したい心理からの解放

憧れや劣等感を持つ相手などに対して自分を重ね、あたかもその相手が自分であるかのような振る舞いや行動をとり、本来の自分の性格そのものを相手の性格に置き換えてしまう精神分析の用語のひとつで「同一視」の心理による言葉です。優秀な父親や兄などがいると良く置きます、女性の場合、美しい母親や出来の良い姉ですが、友人や恋人、子どものという身近な存在で自分本来の性格が失われてしまい、複数の相手の性格が入りまじった状態になる事もあります。劣等感のある本来の性格を憧れの性格でうめつくすことで、自身の精神状態を正常に保ちます。だけど相手の表向きの性格をまねているだけに過ぎず、本来の相手の性格とはまったく異なるもの。よってお互いの考え方や価値観に違いが生じることで相手には不思議でしかない悲しい心理です。また親が子を自分の所有物、家族や恋人の場合もあります。

だけど、相手から否定されるようなことを言われた場合は激しく動揺してしまいます。自分の価値観=相手の価値観と思い込んでしまっているため、自分の考えに不安を感じて精神状態が不安定になるのです。場合によっては激しく泣いたり怒ったりと手がつけられなくなる危険性もはらんでいます。

これは強い自我で所有と自分を同一化しますが、所有の満足は比較的薄っぺらで短命です。そこから後は根深い不満、非充足感、「まだ充分じゃない」という思いに代わりエスカレートしていきます。相手が子どもだと潰してしまうか男性でも女性でも恋人にこういう心理が働くとストーカーになり事件につながる可能性すらあります。

エゴの特徴であるもっと欲しいという心理的な要求、まだ充分ではないという思いは、場合によっては肉体的なレベルに移行して飽くなき飢えとしかなりません。エゴは自分が欲するものを知って、冷酷に断固として目的を達成しようとします。

「女と男はたがいに相手のためになるように生まれついているが、相互の依存状態は同等ではない。男はその欲望によって女に依存している。女はその欲望とその必要によって男に依存している。わたしたちは女なしでも生きていけるかもしれないが、女がわたしたちなしで生きていくのはもっとむずかしい。」これ実はルソーの言葉です。

性格、欲望、恐れ、不完全さ、それら全てはあるがままでいいのですけど、それらと自分を同一視する衝動を手放して下さい。他人と自分との心、人生にもしっかり心の距離、境界線を引いて下さい。これが脱却法ですし、出来ないと、とんでもない方向にいってしまいます。

憧れの人になりたい、愛する人を独占したい。それは子が親の愛を独占したい欲求からも解ります。人間の持って生まれた、定めとも言えます。独占欲ほど、自分も苦しく、相手を追い詰めるものはありません。

疑心暗鬼になり、あらぬ「妄想」に苦しめられる、たちの悪い嫉妬は「夫婦」「恋人」「親子」これらにあてはまります。相手を自分の思うがままに操りたい欲求ですが人はみんな「自由でありたい生き物、束縛を嫌う生き物」だと言う事を覚えておいて下さい。かなり改善されます。

自分が束縛されたら嫌気がさすように、相手も同じです。束縛を止めて、妄想を払う方法はただ一つ「相手を信じ切る」ことです。人を愛するってそういう事だろうと思います。親子、夫婦、友人、恋人 お互いに「有り難う・感謝」と思える時に心からつきものが落ちた様に、解放されます。

これを生活の中で参考にしていただければ幸いです。
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