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2020年11月21日19:33

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『狂武蔵』 2020年81作目 ☆☆☆★ フォーラム仙台

『狂武蔵』 2020年81作目 ☆☆☆★ フォーラム仙台
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 吉岡一門との決闘をベースにした映画。
 となっていますが、実際にはTAK∴こと坂口拓さん演じる武蔵がひたすら斬って、斬って、斬りまくる映画です。
 「70分1カット400人斬り」だそうです。

 吉岡一門との決闘自体説が多々ありますが、通説では、

 吉岡一門の当主を決闘で討った。
 当主の弟が「兄の仇」と決闘を申し込んできたが、返り討ちにした。
 「このままでは一門の恥」と門弟が、当主の幼い息子を立てて「仇討ち」を企て、「助っ人」として門弟数百人で武蔵を討つはずが、忍んでいた武蔵に当主の息子を撃たれ、数百人の門弟で武蔵を討とうとしたが悉く返り討ちに合った。

 となっています。

 「仇討ちで助っ人を立てた」のなら、仇討ちに来た本人ではなく、助っ人を討つべきなのでは? と思うのですが、そこは武蔵。
 「仇討ちの流儀」よりも、「これは戦。戦ならたとえどんなに幼くても先ず大将を討つ」なんですね。
 情けも、容赦もなく幼子をばっさりと斬ってました。

 とまあ、話をどうこう云っても無駄。
 この映画は「武蔵対400人」のノンストップの斬り合いを観る映画。
 そのせいか、殺陣が無い。
 吉岡一門側が五月雨式に斬りかかって来るだけ。
 圧倒的多数で取り囲んでいるんだから、策を弄すれば如何に武蔵と云えど多寡が一人。
 すぐにでも斬れそうなものなのに、一人づつてんでバラバラに斬りかかるものだから武蔵に斬られまくり。

 対する武蔵も剣術も何もあったもんじゃない。
 剣術の心得が有る人が見れば何かしら分かったのかもしれないけれど、素人目には何が何だかさっぱり分からない。
 只、リアルに感じたのは、吉岡一門側がび武蔵の気迫にビビっている事。
 「多勢に無勢」なんだから、一斉に斬りかかればいかに武蔵と云えども不利な筈なのに、ビビって斬りかからない。
 何とか斬りかかっても、刀を弾かれる。
 武蔵が「刀で受けない」。
 刀で受けずに「刀で刀を弾く」。
 「殺陣」だったら相手の切込みを刀で受けて、鍔迫り合いになる筈なのに、「受けずに弾く」。
 ここがリアルに感じました。
 「鍔迫り合い」をしていたら空きが出来るからですね。刀も痛みますし。

 そして、武蔵から切り込む時は頭、額を狙う。
 がっつんがっつん頭叩くんですよ。
 剣道で云う所の「面」なんですかね?
 頭やられるもんだから一撃で倒されてる。
 上段や大上段で斬りかかって来る相手には「貫き胴」で胴体を斬ってたけど、袈裟斬りや横斬りはしてなかった。

 「殺陣」としての斬り合いを捨てて、「本物の斬り合い」を目指した結果なのでしょうか?
 剣道や剣術の知識が無いので断言できないのですが、「斬り合い」が非常にリアルに感じました。

 一応ストーリー、話はあるのですが、そこはおまけなので。
 70数分ワンカットの本気の「斬り合い」を観る作品です。

 ラストのシーンで変わり刀を使ってるのも良かったです。
 構造がいまいち分からなかったですが、かっこよかったです。
 観終わった後に同じ回を観ていたおばあさんに「あの斬り合いどうでした?」と聞かれたのが印象的でした。
 おばあさんにもあの斬り合いが異様に見えたんですね。


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