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2020年11月13日21:59

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2020-11-10 松野屋(海津市平田町)

 上司と二人でとある委託先の工場へ出張。
 13時からの約束で昼飯は向かう途中で取ることとしたのは良いが、何処の店に入ろうか迷っているうちに海津市平田町の御千代保稲荷の近くまで来てしまった。
 目的地まであと少しなのに周辺には喫茶店らしき店は何店かあるものの、食事専門店は無い。うーんと思っていたら、交差点の一角にそれらしき店構えが。
 駐車場には「でんがく」の幟が立っており、これはきちんとした食事ができる店、しかも和風の店構えであることから、饂飩か天ぷら定食位は食べられそうだ、「田楽」は名物かしらんが、とりあえず食事らしい食事は取れるであろうと、ここに決めて入店。
 少し待ってからテーブル席に案内され、熱いお茶とお絞りが供されて、さてさて何を食べようかとメニューを開いて目が点になった。
 食事メニューは「田楽定食」の一品のみ。あとは田楽単品か飲み物、簡単な酒のつまみらしきもののみ。
 しまった!田楽専門店であったか!表の「でんがく」の幟は伊達ではなかったか。
 正直、店を出ようかと思ってしまった。腹は天ぷら饂飩か味噌煮込みうどんか、カツ丼、はたまた親子丼かという気分なのに「田楽定食」。はあ?である。
 供されたお絞りで手と顔を拭き、熱いお茶まで飲んでしまっては今更店を変えることも出来かねてしまい、渋々田楽定食を注文である。上司もいささか渋い顔だ。
 田楽に菜飯に吸い物と漬物と書いてある。飯のの量は並の他に大盛と小盛が値段違いで用意されている。
 田楽定食などの菜飯、しかもこういった感じの店では量など満足できるほど提供されることなど殆どないという経験測から、大盛にしてやろうかと思ったがメタボ腹を多少はきにせねばならない思いから、並盛りとした。
 出来合いを温めて直ぐに出してくるかと思いきや、存外に待たされて出てきた。今時珍し蓋付き丼に入った菜飯である。
 デカいのは丼ばかりなり、と思い蓋を取ると、あにはからんや結構な量である。ちょいと上級の店なら大盛と言って過言では無い量である。流行りのアニメ映画に出てくるセリフなら「よもや、よもや、だ。」といったところか。嬉しい誤算である。
 田楽は里芋を使った芋田楽かと思っていたら、まあ、定番の豆腐田楽が8串出てきた。
濃厚そうな赤味噌のタレが二口大の豆腐田楽に塗りたくってある。
 振りかける薬味は一味、山椒、黒七味と3種類。3種類をそれぞれ一串づつ試したが、山椒一辺倒よりも黒七味の方が山椒の香が高く、胸がスッキリする。何故?
 一口齧れば、うん、焼かれて少しだけ固さが増した豆腐に甘辛く調整した八丁味噌のタレがとても良く合う。
 出身地の紅葉の名勝で小学生のころに参加した秋の写生大会で、谷合に建てられた田楽の小店から漂っていた味噌の焼ける香を嗅いで腹を空かせたのを懐かしく思い出す香であった。
 菜飯もうっすら塩味がして食欲を増進させるし、濃厚な味噌味に舌が慣れてしまったら薄い出汁と塩味で整えられた結び湯葉と三つ葉の吸い物でリセットする。
 とても並とは思えない量の菜飯で腹はみるみる満ちてくる。豆腐田楽もどんどん食べ進めることができて、串が空いていく。
 食べ終わる頃には田楽定食などで満足できるわけなど無いと思い込んでいたのが嘘のように満ち足りた。
 店は結構な有名店のようで、自分らが店から出る頃、12時40分ころには満席となって、更には店の玄関や店先で席が空くのを待つ客が何組かいた。
 嬉しい誤算でご馳走様。
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