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2020年10月30日19:59

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゚Д゚) < ストゥリー 女に呪われた町 (Stree / 2018年ヒンディー語版)

■ハロウィーン自粛呼び掛け=政府
(時事通信社 - 10月30日 12:02)
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=4&from=diary&id=6288018

 ああ、もうそんな時期ですか。
 去年からなくなったけど、この時期インド映画祭IFFJ(インディアン・フィルム・フェスティバル・ジャパン)があって、ハロウィンの喧騒をよそに映画館へ走ってましたなあ…。
 去年から、別団体のやってたインド映画祭が改題してIMW(インディアン・ムービー・ウィーク)として大好評で盛り上がってて、IFFJがなくなっちゃったけれども…吸収されたのかしらん? まあ、どちらにしろ、介護受けてる祖母と会う機会のあるワタスは、まだまだ外に色々お出かけする自信のな意味ではありますが。くぅ。ああ、この状況はいつまで続くやら…しくしく。

 ハロウィンにかこつけて、コロナの野郎をうらーみまーすよー! 化けて出てやるー。




ストゥリー 女に呪われた町 (Stree / 2018年ヒンディー語版) 2018年 128分
主演 ラージクマール・ラーオ & シャラッダー・カプール
監督 アマル・カウシク
"ストゥリーよストゥリー、今日ではなく明日来てくれ"

https://www.youtube.com/watch?v=gzeaGcLLl_A

 マディヤ・プラデーシュ州チャンデーリーの街には毎年、祭の夜に男を連れ去る女の幽霊が現れる。
 言い寄られた男は必ず服を残して消え去ってしまう事から、男たちは祭の夜に出歩かなくなり、街の壁には至る所に「ストゥリーよ、明日来てくれ」の赤文字が記されるように…。

 そんなチャンデーリーで評判の、女性もの衣裳専門の仕立て屋ヴィッキーは、仕事への意欲は低いものの人の外見だけで服の寸法を測る腕のいい仕立て屋として大人気。
 注文が殺到する祭礼期間に近いある昼休み、そんな彼に祭礼服を注文しに来た女性がいた。「私はこの街には住んでいないけど、お祭りの時だけ寺院で過ごすの。その時用の衣裳を仕立ててくれません?」と言う彼女のために、特別に2日で仕立てようと申し出るヴィッキーは、その女性の美しさに有頂天となる。
 しかし、祭の夜に男たちで集まるパーティーの最中、知人ナレンダルが衣服を残して失踪すると、ヴィッキーの友人ビットゥとジャナはヴィッキーの前にだけ現れる謎の女性を疑い始めるように。そして、祭の2日目の夜にはついに…


ED Milegi Milegi

https://www.youtube.com/watch?v=1xYZeDReUz4


わーい(嬉しい顔) 原題は、劇中に出てくる幽霊のことだけども、ヒンディー語(インドの連邦公用語。主に北インド圏の言語)で「女性」の意になる、コメディホラー映画。
 助監督兼短編映画監督のアマル・カウシクの長編映画監督デビュー作で、プロデューサーにはゾンコメ(ゾンビ・コメディ)映画「インド・オブ・ザ・デッド(Go Goa Gone)」を手がけたラージ&D. K.がついている。

 物語はカルナータカ州の都市伝説を元にしていて、口コミで人気を獲得して予算規模に比して大ヒット。
 インドと同日公開で、クウェート、オーストラリア、カナダ、英国、ニュージーランド、米国でも公開。
 日本では、2020年のIMW(インディアン・ムービー・ウィーク)にて「ストゥリー 女に呪われた町」の邦題で上映された。

 実際の都市伝説をネタ元に、実在の街を舞台にしたホラー映画(撮影でも、主にチャンデーリーロケが行われてるそうな)ではあるけれど、のほほんとした地方都市の気だるげな空気が全編を支配し、登場人物たちのどこか抜けてるマイペースお調子者な掛け合い漫才のような日常で描かれる本編は、ホラーというよりは現代を舞台にした昔話とか民話的な雰囲気の幽霊譚と言った感じ。

 もちろん、男を何処かヘさらう幽霊はおどろおどろしく登場するし、シャラッダー演じる謎の女性のミステリアスな登場もドキドキもの(色んな意味で…)。事件の真相が暴かれ全てが解決してからの「しかし、果たして解決したのかな…?」と言う不穏なオチもウマい。
 語り口がとぼけているので、ホラーの体裁を整えているにも関わらずそんなに怖くない映画でありつつも、話の展開はグイグイ引き込まれていく強い吸引力を持つ映画でもある。噂話で男たちが慌てふためく有様、「ストゥリーよ、明日来てくれ」の警句を悪戯で「ストゥリーよ、××来てくれ」に変えた途端に怪異現象が起こるタイミングの良さ(招かれないとその家に入れないって、吸血鬼か!?)、女性慣れしていない登場人物たちが美女と知り合った事であれよこれよと舞い上がって事態をでかくする様も楽しい。幽霊をめぐる因縁を探るサスペンスも徐々に盛り上がり、その真相の裏に描かれる社会派メッセージの配分も見事。娯楽映画としての完成度を高めつつ、ホラー映画としてもコメディ映画としても客を楽しませる手練手管をこれでもかと詰め込んでるのに、その緩やかな田舎時間感覚のまったりさがなんとも心地よい一本でありまする。

 監督を務めたアマル・カウシクは、インド最東部アルナーチャル・プラデーシュ州メド育ちとか。
 インド森林局所属森林管理官の父親と教員の母のもとに生まれ、10才の頃にウッタル・プラデーシュ州カーンプルに移住。デリーでマスコミニュケーションを学んだのちムンバイに移り、08年のヒンディー語映画「Aamir(アーミルの1日)」の助監督(&端役出演)を務めて映画界入り。以降、助監督として働いていく中で、09年には政治組織からアヌラーグ・カシュヤプに間違われて襲撃されたことがあるそうな(襲撃して来たのは、マハラーシュトラ・ナヴニルマン・セーナーの一員。カシュヤプ監督作「ボンベイ・ベルベット(Bombay Velvet)」のタイトルに、現地名「ムンバイ」ではなく英語名「ボンベイ」が使用されていることに対しての抗議だったと言う)。
 15年に短編映画「Dry Dreams」でプロデューサーデビューした後、友人たちから資金援助されて17年に短編映画「Aaba」で監督&脚本デビューして、ベルリン国際映画祭最優秀短編映画特別審査員賞他の数々の映画賞を獲得。18年の本作で長編映画監督デビューとなり、フィルムフェア新人監督賞を受賞する。続く19年には監督第2作「Bala(バーラ)」を発表し、長編・短編映画を問わず監督兼助監督としてヒンディー語映画界で活躍中。

 「この世への恨み」が存在理由となる幽霊のあり方が、「神出鬼没で、相手の背中に声をかける」「出現する時は明かりが消える」「寺院周辺に住み着いている」「足が宙に浮いている」「正体を表すと腐乱死体の顔を覗かせ、顔を見た人間に襲いかかる」ことで段階的に幽霊であることを見せて行く存在感の、日本との差異・共通性も面白…い?(特に、足の見せ方に関して)
 正体不明な「女」役を演じるシャラッダーの美しさ・不穏さもこの映画の武器になっていて、前半のミステリアスさ、後半の頼もしさと二重にカッコええ様を見せつけてくるのが「もう、ホント絵になる女優さんですなあ」って感じぃ。
 ラストのオチも含めて、続編構想があることがカウシク監督自身から発表されてるそうだけど、どうなりますか…(ワクワク)。


挿入歌 Kamariya

https://www.youtube.com/watch?v=9LtJYw1eY30
*特別出演で踊ってるダンサーは、モロッコ系カナダ人女優兼ダンサー兼モデル兼歌手のノラ・ファティ!

挿入歌 Nazar Na Lag Jaaye

https://www.youtube.com/watch?v=E--e8imSYM8

プロモソング Aao Kabhi Haveli Pe

https://www.youtube.com/watch?v=PkgStlsVaqw
*踊ってるのは、本編未登場の女優クリティ・サノーン。



受賞歴
2018 Star Screen Awards 作品賞・主演男優賞(ラージクマール・ラーオ)・助演男優賞(パンカジ・トリパティ)・台詞賞(スミット・アローラ)・話題の監督デビュー賞
2019 Zee Cine Awards 監督デビュー賞・台詞賞(スミット・アローラ)
2019 Filmfare Awards 監督デビュー賞
2019 ETC Bollywood Business Awards 100カロール・クラブ入り
2019 Lions Gold Awards コミカル演技賞(アパルシャクティ・クラーナー)


・Stree を一言で斬る!
「謎の女性に頼まれて妖しげな材料を集めるヴィッキーの姿に被る、インド音楽的に編曲されたミッション・イン・ポッシブル的なBGMのギリギリ感もサイコー!w」
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