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2020年10月23日08:27

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いじめ最多61万件 子供の小さな異変を見逃すな

いじめ最多 子供の小さな異変を見逃すな

読売新聞

2020/10/23 05:00
 いじめは子供の心に深い傷を残す。その記憶が消えず、大人になっても苦しむ人がいる。兆候を見逃さず、早期に芽を摘み取ることが大切だ。


 2019年度に全国の小中高校などで確認されたいじめは61万件を超え、過去最多を更新したことが、文部科学省の調査でわかった。前年度より7万件近く増え、小学校での増加が顕著だという。

 文科省は「冷やかし、からかいなどの初期段階から積極的に認知した結果」と分析している。水面下の小さな諍いいさかに目を配り、実態把握を徹底させようという現場の姿勢は、いじめ解消への第一歩として評価できよう。

 大津市のいじめ自殺問題を受けて、13年にいじめ防止対策推進法が施行されて以降、いじめの件数は増え続けている。学校に迅速な対応を求めた法の趣旨が、浸透した面もあるのだろう。

 心身への被害や長期の不登校を招いた「重大事態」が、前年度より121件増え、最多の723件となったことは、深刻に受け止めねばならない。自殺した子供も10人いる。事態の悪化を招いた原因を、しっかり分析すべきだ。

 近年は、SNS上で悪口を言われたり、仲間外れにされたりするケースも多く、把握が困難になっている。深刻な状況に陥る前に、子供が発するSOSを、いかにキャッチするかが課題となる。

 いじめの有無を調べる全校アンケートを定期的に実施している学校は多い。文科省はカウンセラーやソーシャルワーカーの配置に加え、相談窓口の拡充も進めている。子供の異変を多角的に察知できる態勢を整えることが必要だ。

 休み時間には子供の日常の様子が表れやすい。気になる言動を教職員間で共有するようにしたい。教職員が感度を高め、きめ細かく対応することが大事である。

 文科省は今後、迅速ないじめ対応だけでなく、いじめが起こらないような生徒指導も学校現場に求めていくという。

 過去に生徒のいじめ自殺があった愛知県の中学校では、生徒たちが毎年集会を開き、いじめはなぜいけないのか、どうすればなくせるかを話し合っている。子供が自ら考え、主体的に取り組むような環境づくりを進めてほしい。

 最近も新型コロナウイルスの流行で、医療従事者の子供がいじめられた例が報告されている。

 相手の立場に立って考え、嫌がることはしてはいけない。学校や家庭で、改めて思いやりの気持ちを教えることも重要だ。
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