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2020年10月12日21:32

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糞まみれの豚

著名な『夜と霧』など、フランクルのアウシュビッツ体験を踏まえた本を読むと、生活保護受給者の息苦しい精神状態と共通するところを多く感じる。生活保護は一面で確かに餓死などを免れさせてくれたし、病気の治療もさせてくれた。しかし、反面では「囚われ」た感覚もする。要保護から被保護になるときには「丸裸」にされ、さいごの居場所だった持ち家も取り上げられた。消費者金融からの返還金も100万以上あったが、すべて福祉事務所にとられた。すべて取られて「幻の収容所」に入れられた感じになった。福祉事務所の地区担当員は、単なる監視員であって、「ケースワーク」等する気もその能力もない。
アウシュビッツでは、外では精神科医だったフランクルも「糞まみれの豚」以下の生活を強いられる。怖いのは、人間はアウシュビッツのような状況では、「豚なみ」にあつかわれれば幸せに感じることだ。生活保護受給者だって、生活扶助費をどんどん引き下げられて行っても、もう限界という所はない。人間は惰性で生きるつもりならば、「豚以下」でも何以下でも、「糞」にまみれようが、下の限界などなく生きられることをアウシュビッツは教えている。ただし、アウシュビッツから解放されても、本来の人間にはなかなか戻れないらしい。
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