フェイクな自分

　トランプ大統領誕生の頃から、「フェイク」って言葉が多用され始めたような気がする。日本語で「嘘つき」とか「偽物」って言い放つと、ちょっと攻撃的過ぎるけど、英語が母国語でない私には「フェイク」って言葉が自分自身を表すのにちょうどいい！

　創作に行き詰ったわけでもないけど、ネットを見ているだけで、おびただしい数の他者の自己表現があって、そこに出ているいくつかの言葉を繋ぎ合わせるだけで、まるで自分が創作したような「小説」や「詩」が生まれてくる。

　「たまたま自分の心に一番近い言葉がそこに出ている」、「そんな言葉を繋ぎ合わせていたら自分の心を表現する作品が生まれた」・・・これって創作なんだろうか？

　私は「フェイク」な人間だと思う。
　営業も公開すらしていない趣味の創作の場であっても、「盗用」のような後ろめたさ。　
　自分自身の気持ちさえ、他者の表現をまねてしか表現できない「私という限界」。
　
　私の個性すら「フェイク」なんだ！