mixiユーザー(id:1762426)

2020年10月07日16:27

51 view

30年前から残業ゼロ。自由出勤でワークシェアリング−1


30年前から、残業ゼロ。自由出勤でワークシェアリング。仕事とプライベートを両立させ、仲良く楽しく仕事をしたい
          (「ビッグイシュー」VOL.391 2020.9.15より)


91年の創業時から「社員に残業させない」ことを目指し、ワークシェアリング的な働き方を取り入れた株式会社エス・アイ。誰もが働きやすい職場とは?会長の今本茂男さんに聞いた。

バブル期、深夜残業や休日出勤。家族犠牲にした罪悪感から創業。

 もっと融通が利く働き方だったらいいのに・・・。仕事の手を休めて、時折そんな物思いにふけってしまう人は決して少なくないだろう。調子が悪いのに無理をして職場に出てしまった時、あるいは仕事を持ち帰ってサービス残業をした時。上司や同僚に気兼ねしながら、家族のために会社を後にする時・・・。多くの人が何かをあきらめるようにため息をついている。

 兵庫県姫路市にはそんな働き方とは真逆のユニークな働き方を実践する会社がある。データ入力を中心に、ウエブサイトの制作やデザイン、人材採用代行など、多岐にわたる事業を展開している株式会社エス・アイは、今からおよそ30年前、1991年の創業時から「社員に残業を絶対させないで、仕事と家庭が両立できる職場であり続けること」を目指してきた。そのため、日本では珍しい「自由出勤制度」「全社員時給制」「ワークシェアリング」といった新しい働き方を取り入れている。

 背景にあるのは、こんなストーリーだ。 創業者の今本茂男さんは現在75歳。80年代のバブル期には、以前働いていた別の会社で毎日10時間以上の外回りをし、深夜残業や休日出勤も当たり前だったという。「しかし、そういった働き方の歪みが出て『体調を崩した』『生活を維持できなくなった』という従業員の切実な訴えを聞くのは、管理者としてとてもつらいものがありました。私自身、30歳の時に次男が病気を発症してから、付き添うことも、看病することもできず、1歳8ヵ月で亡くし、罪悪感でいっぱいになりました。どうして家族を養うために仕事をしているのに、家族が犠牲にならないといけないのか?こんな働き方はおかしい・・・。その思い一つでエス・アイを創業したんです」

全員時給制、同一労働同一賃金365日稼働可能な体制

 残業は絶対にさせない。その目標のため、エス・アイは当初、正社員の残業をパートで補うことを考案。その際に取り入れたのがパートで働く人たちの「自由出勤制度(図1)」だ。
 「自由出勤制度は、会社の始業時間から終業時間内であれば、いつ来て、いつ帰ってもらってもいいですよというもの。この条件のおかげで、今まで働きたくても働けなかった方々がパートとして集まってきました」と広報の梶原有加さん。「コアタイムもありませんので、出勤と退勤は一日のうちに何度繰り返していただいても大丈夫です」

 しかし、この自由出勤制度が正社員とパートの間に亀裂を生んでしまった。
「正社員の人は『パートさんはいつ来て帰ってもいいから、時間に縛られなくていいよね」と言い、パートの人は『正社員はただ会社にいるだけで給料がもらえるからお気楽』と不満を持つ。双方にさまざまな格差が生まれる中で、どうしようと悩んで決めたのが”全社員を自由出勤にすること”でした。それに伴い、正社員の月給制も廃止。『全員時給制』に移行したんです。」


0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する