mixiユーザー(id:6083547)

2020年10月06日00:58

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絵画の強度、ドローイングの止めどころ

久々で都会へ出ていろいろ観た。

出色は松本陽子の絵画。
この先輩の画家にはいつも驚かされる。
私よりだいぶ年上なのに、作品が若々しい。
いい意味で、表現がストレートなのだ。
剣道で言えば、まっすぐな面を打ってくるタイプ。しかも、機会を確実にとらえている。
年齢的には失礼な言い方だけど、老獪さが出てきてもいいのだけれど、そんな気配はみじんもなく、真っ向正面から打ちこんでくる。そんな印象を観る私にぶつけてくる。それでいて心地いい。
絵画の持つ強度そのものだ。羨ましい。

もう一つは野村俊幸のドローイング。
土を大量にギャラリーに持ち込んで制作するインスタレーションが特徴なのだが、今回はそれとともに大画面のドローイングが展示されていた。
鶏頭の花畑がモチーフらしいが、かろうじてそれらしいと分かる程度で筆(鉛筆?)を止めているところが見事だった。
丁寧に描き込まないことによって、より豊かな(私たちに想像させる)空間を現出させていた。どこまで描くか、その加減が絶妙だった。
失礼だけど、こんな見事な技を持っているとは今まで気づかなかった。


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