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2020年09月28日20:22

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テネット・ヴァイオレットエヴァーガーデン観てきたよ

■テネット
原題はTENET。意味は主義とか教義。時間モノのSF超大作ということで期待していたのですが……。どうにもSFとして不完全燃焼。もしかしてもしかすると字幕のせいなのかも知れませんが、時間の逆行に対する説明があまりにもおかしい。起こっている現象を説明できない。この映画のウリは、通常通りに流れる時間に対して、敵味方の一部が『逆行時間』を動くことが出来るというもの。主観的には普通に動いていますが、時間の流れとして未来から過去へ逆行している。巡航している主人公と逆行している敵、あるいは逆行している主人公と巡航している敵……のような、異なる時間の流れにある敵味方が入り乱れて戦うところ、なのですが。どうも、逆行現象が無理過ぎて没入できませんでした。逆行している時の熱エネルギー、運動エネルギー、物質、重力などがどこへ向かってしまうのか(放っておけば宇宙開闢まで遡るのか?)、逆行と巡行を重ねた時に同時存在が無限増殖してしまう(エネルギー保存則が保たれず、宇宙の総質量・エネルギー量がそのときだけ増える?)不都合をどう解決するのか、巡行時間にある物体やエネルギーと逆行時間にある物体やエネルギーがどうやっておたがいに干渉できるのか(考えれば考えるほど、お互い触れないのでは?)、逆行中はどこで思考してどこに記憶が保存されているのか、まるで答えがありません。巡行者と逆行者の格闘という絵的な面白さが先にあって、それを説明する理論がちゃんと作り込まれていない、という感じです。巡行者に違和感なく聞こえるように逆行者が逆回しで喋るなんて絶対無理でしょ。ではこれをSFではなくファンタジーなのだから不都合は無視すると考えると……この映画のどこが面白いのか、という話なのです。ハードSFとしてのバックボーンが無いためにまるで楽しめない、というのが個人的な感想でした。非常に残念。

■劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン
TV版の続きの最終話です。TVも特別版もずっとそうなんですが、たいしたことの無いストーリーを演出で盛り上げて泣かすという作品です。でも死に向かう人が生者に送る手紙というネタはTVでやってるので、劇場版でもう一回やるのはどうかと思うのですよ。生き死にを軽々しく扱うと安っぽくなってしまう。少佐は結局生きてたんですけど(予告編でもそういう描写があるのでネタバレではあるまい)、ぐぢぐぢとまあ意気地の無いことでイライラします。いい年して半ズボンの少年兵にマジの愛の告白(恋愛対象としてではなかったかも知れませんが怪しい)してしまう頭のおかしい人なので、今更かもしれませんが。不満はクライマックスの、ヴァイオレットの表情というか汁ですね。喋れないくらいにぼろ泣きするのですが、顔が綺麗過ぎる。おいおい鼻水出るだろうと思って注意深く見てたのですが、鼻の穴の位置がわずかにキラッと光るだけで、ヒロインの顔は汚したくないのだという制作者の意向はよく分かりました。個人的にはね、リゼロのスバル君のように、号泣するときは鼻水ズルズルの方が良いと思うんですがねえ。間の長い贅沢な演出と画作り以外にこれといって良いところの見つからない、いつも通りのヴァイオレット・エヴァーガーデンでした。

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