今日の出来事：１５０７年−永正の錯乱：遊初軒の戦い、１５２４年−第一次佐東銀山城の戦い、１６２８年−豊島信満江戸城刀傷事件、１６５１年−慶安の変：兵学者・由井正雪らの幕府顛覆計画が発覚、１９９８年−ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンによってＧｏｏｇｌｅが創業、２０１０年−モントリオール世界映画祭で、深津絵里が日本人女優としては田中裕子以来、２７年振りの最優秀女優賞を受賞
今日は、永正の錯乱：遊初軒の戦いです。１５０７年８月１日、細川政元が細川澄之を推す薬師寺長忠、香西元長らによって暗殺された「細川殿の変」が起こりました。翌日に薬師寺長忠らは細川澄元、三好之長の屋敷に攻め寄せました。細川澄元らを近江に敗走させると、主君として細川澄之を迎えて細川氏の家督を継がせました。４日には、細川政元の命令を受けて丹後の一色義有を攻めていた赤沢朝経が軍を京都に撤退させようとしましたが、一色義有や丹後の国人・石川直経らの反撃を受けて自害に追い込まれました。しかし、もう１人の養子・細川高国は、一族の摂津分郡守護・細川政賢や淡路守護・細川尚春、河内守護・畠山義英と語らって、細川政元の後継者を細川澄元とする事で合意しました。９月５日に薬師寺長忠に滅ぼされた薬師寺元一の子・万徳丸は、薬師寺長忠の居城・茨木城を攻め落としました。続いて翌６日、細川高国らは香西元長の居城・嵐山城を攻め落としました。そして９月７日、逃亡先の近江甲賀郡の国人らを味方に引き入れると急いで京に戻った三好之長が、細川澄之の最後の砦となっていた遊初軒を細川高国勢とともに攻めました。この戦いで細川澄之方の主将・一宮兵庫助が討たれると、敗戦が明らかになった細川澄之は遊初軒で自害しました。享年１９でした。香西元長と薬師寺長忠も討死したため、細川澄之政権はわずか４０日で崩壊しました。翌８日、細川澄元は将軍に拝謁し、細川家の家督と管領職を継ぎました。この内紛が周防に逃れていた足利義尹（義材）と大内義興に知らされると、大内義興は九州・中国の諸大名を動員して上洛を開始しました。細川澄元は細川高国に命じて大内義興と和睦しようとしましたが、細川高国は大内義興と通じて寝返りました。このため、和睦交渉は決裂しました。１５０８年、西から大内義興が率いる軍、東から細川高国が率いる伊賀などの軍勢に攻められた細川澄元は、京都を放棄して近江に逃亡しました。この時、細川澄元に擁立されていた足利義澄が近江に逃亡しました。このため、再び足利義尹が将軍に復帰し、後に義稙と改名します。細川高国は、細川家の家督を継いで管領、大内義興は管領代となり、今度は細川高国・大内義興の連立による傀儡政権が成立する事になります。
次に、第一次佐東銀山城の戦いです。佐東銀山城を本拠地とする安芸武田氏は、安芸への進出を図る周防国の戦国大名・大内氏に長年苦しめられており、第７代当主・武田元繁は、大内氏への服属を余儀なくされていました。大内義興とその主力が上洛している隙を突き、独立と勢力拡大を画策した武田元繁は出雲国の尼子氏に近づきました。しかし、１５１７年の「有田中井手の戦い」で毛利元就に敗れ、安芸武田氏は弱体化しました。武田元繁の跡を継いだ武田光和は、引き続き尼子氏の力を借りて立て直しを図りました。これにより、安芸を狙う大内と尼子の争いが激化しました。１５２３年に大内氏が九州北部に出陣している間に尼子氏が進軍し、大内方の拠点であった鏡山城を落しました「鏡山城の戦い」。鏡山城を奪われた大内氏は１５２４年に反撃に転じ、尼子経久が伯耆国に出陣している間を狙って、２５０００の軍勢で安芸に侵入し、厳島に本陣を構えました。武田光和と桜尾城主・友田興藤の率いる軍勢は、友田方の大野弾正が籠もる門山城の後詰として大野女滝に出陣しました。しかし、大野弾正が大内方に内応して城に火を放ったため、武田・友田軍は敗北しました。大内軍の追撃で武田軍は７０〜８０人が討ち取られました「大野女滝の戦い」。大内軍は本陣を門山城に移すと、大内義興の率いる本隊１００００が桜尾城を、嫡子・大内義隆を大将とする別働隊１５０００が武田光和の籠もる佐東銀山城を攻めました。大内義隆はこの戦いが初陣で、大内氏の重臣・陶興房らが加わりました。大内軍が佐東銀山城付近に布陣していた頃、熊谷信直や香川吉景などの武田方の国人衆１０００騎余は「坂の上」と呼ばれるところに陣を置いて、大内軍の様子を見ていました。杉氏と問田氏は、早朝に手勢を率いて「坂の上」を襲撃しようとしました。しかし、杉・問田勢１５００騎の朝駆けは、熊谷・香川勢に見抜かれて、伏兵により返り討ちにされました。城兵３０００と籠城していた武田光和は、城外に出て大内の大軍と戦いました。一方、毛利元就からの急使により、大内軍の安芸攻めを知った尼子経久は、伯耆から出雲飯石郡赤穴まで引き返し、救援軍５０００を派遣しました。尼子方に属していた毛利元就を初めとする安芸国人衆を引き連れ、大内軍と対峙しました。ここに大内軍と尼子軍の合戦が行われ、牛尾氏・亀井氏が率いていた尼子氏直属の軍勢が先陣として戦いました。大内義隆の初陣で、士気の高い大内軍が第２陣（平賀氏・宍戸氏・三吉氏・宮氏の軍勢）までを撃ち破って勝利しました。この時、毛利元就は吉川・小早川・熊谷・香川・三須の手勢と共に尼子軍第３陣として控えていました。尼子軍は悪天候を突いて夜襲を行いました。この夜襲は、毛利元就の提案により行われました。夜襲部隊は毛利元就に加えて、熊谷信直・香川光景・三須房清などの安芸国人衆を中心に編成されました。襲撃を受けた大内陣営は５２０余名が討たれました。このため、大内義隆の初陣に泥を塗らせないために、大内軍は撤退しました。安芸武田氏は佐東銀山城を守りきりましたが、友田氏の桜尾城は、二の丸まで大内軍に攻められてもなお抗戦を続けていましたたが、吉見頼興の仲介で講和に応じました。また、翌１５２５年には、毛利氏が尼子氏を離反して大内方についたため、安芸を巡る情勢は大内氏が優勢となりました。この後、１５２８年にも大内義興・義隆の軍勢が再び安芸に出兵して、佐東銀山城を包囲しましたが、大内義興の病により城を落とせずに帰国しました。帰国後、大内義興は死去しました。
その次に、豊島信満江戸城刀傷事件です。江戸城七大刃傷事件の一つです。老中・井上正就の嫡子・正利と大坂町奉行・島田直時の娘との縁談があり、旗本でｒ目付・豊島信満がこの仲介をして縁談は無事に調い、仲人を務める事を約束していました。しかし、将軍・徳川家光の乳母で当時の老中をも上回る実質的な権力を握っていた春日局が、井上正就に鳥居成次の娘と縁組みするように持ちかけました。鳥居成次は、鳥居元忠の三男で谷村藩の初代藩主、徳川家光の弟・忠長の付家老でした。このため、井上正就は島田直時との縁組みを破談しました。これにより、豊島信満は仲人としての面目が丸潰れとなった事を恨みました。１６２８年９月７日、江戸城に登城した豊島信満は、西の丸廊下で行き会った井上正就に対して「武士に二言は無い」と叫んで脇差で斬り掛かりました。番士・青木義精が豊島信満を羽交い締めにして取り押さえました。しかし、豊島信満は脇差を自分の腹に刺し貫きました。脇差は羽交い締めにした青木義精にまで達しました。こうして、井上正就と豊島信満、巻き添えを食った青木義精が絶命しました。これが江戸幕府の中枢・江戸城内での初の刃傷事件となりました。井上氏はお咎めなしで、子・正利への相続が認められました。豊島氏は、老中・酒井忠勝が武士の遺恨を晴らした豊島信満の行為を称賛し、寛大な処置を進言しました。このため、豊島信満の嫡子・継重の連座切腹と断絶の処分のみが下り、他の一族への連座は免れました。島田直時はこの事件への責任を感じて、豊島信満に申し訳なしと切腹しました。
その次の次に、慶安の変です。「由井正雪の乱」とも言われます。由井正雪は優秀な軍学者で、各地の大名家はもとより、将軍家からも仕官の誘いが来ていました。しかし、由井正雪は仕官には応じず、軍学塾・張孔堂を開いて多数の塾生を集めていました。この頃、幕府では３代将軍・徳川家光の下で厳しい武断政治が行なわれていました。「関ヶ原の戦い」や「大坂の陣」以来、多数の大名が減封・改易された事により、浪人の数が激増して、再仕官の道も厳しく、巷には多くの浪人があふれていました。そうした浪人の一部には、自分たちを浪人の身に追い込んだ「御政道」（幕府の政治）に対して批判的な考えを持つ者が多く、生活苦から盗賊や追剥に身を落とす者も存在し、これが大きな社会不安に繋がっていました。由井正雪はそうした浪人の支持を集めました。特に幕府への仕官を断った事で彼らの共感を呼び、張孔堂には「御政道」を批判する多くの浪人が集まるようになっていました｡そのような情勢下、将軍・徳川家光が４８歳で病死し、後を１１歳の息子・徳川家綱が継ぐ事となりました。次の将軍が幼君である事を知った由井正雪は、これを契機として幕府転覆、浪人救済を掲げて行動を開始しました。計画では、「まず丸橋忠弥が江戸を焼討し、その混乱で江戸城から出て来た老中以下の幕閣や旗本を討ち取る。同時に京都で由井正雪が、大坂で金井半兵衛が決起し、その混乱に乗じて天皇を擁して高野山か吉野に逃れ、そこで徳川将軍を討ち取るための勅命を得て、幕府に与する者を朝敵とする」という作戦でした。しかし、一味に加わっていた奥村八左衛門の密告により、計画は事前に露見してしまいました。まず、丸橋忠弥が江戸で捕縛されました。その前日に由井正雪は江戸を出発し、計画が露見している事を知らないまま、駿府に到着しました。駿府梅屋町の町年寄・梅屋太郎右衛門方に宿泊しました。翌日の早朝、駿府町奉行所の捕り方に宿を囲まれ、自刃しました。その後、由井正雪の死を知った金井半兵衛が大阪で自害、丸橋忠弥が磔刑となり、計画は頓挫しました。また、駿府で自決した由井正雪の遺品から、紀州藩主・徳川頼宣の書状が見つかり、徳川頼宣の計画への関与が疑われました。しかし後に、この書状は偽造であったとされ、徳川頼宣は処罰を受けませんでした。
そのまた次に、Ｇｏｏｇｌｅが創業です。Ｇｏｏｇｌｅは、アメリカ合衆国のソフトウェア会社で、同社の運営するインターネット上での検索エンジンです。元々は研究プロジェクトとして始められたＧｏｏｇｌｅの原型となる、バックリンクを分析する検索エンジン”ＢａｃｋＲｕｂ”（バックラブ）が、スタンフォード大学で博士課程に在籍していたラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンによって開発されました。Ｇｏｏｇｌｅという名前は「ｇｏｏｇｏｌ（グーゴル）」という言葉の綴り間違いが由来です。１グーゴルは１０の１００乗です。１９９７年にラリー・ペイジたちが新しい検索エンジンの名前を考えてドメイン名として登録した際、「ｇｏｏｇｏｌ．ｃｏｍ」を「ｇｏｏｇｌｅ．ｃｏｍ」と綴り間違えたのがその起源です。Ｇｏｏｇｌｅ社は、人類が使うすべての情報を集め整理するという、壮大な目的を持って設立されました。独自のプログラムが、世界中のウェブサイトを巡回して情報を集め、検索用の索引を作り続けています。約３０万台のコンピュータが稼動中といわれています。検索結果の表示画面や提携したウェブサイト上に広告を載せる事で、収益の大部分をあげています。検索エンジンとしては後発ですが、リンクの集まる重要なページを上位に表示したり、表示に備えて検索対象のウェブページを保存しておいたりと、それまでの検索エンジンにはない機能によって２００２年には世界で最も人気のあるものになりました。ＡＯＬなどのクライアントを通じて、インターネット検索のトップを占めるまでになりました。日本では、Ｙａｈｏｏ！ＪＡＰＡＮに次いでシェア２位ですが、Ｙａｈｏｏ！ＪＡＰＡＮは「Ｙａｈｏｏ Ｓｅａｒｃｈ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ」の開発終了に伴い、Ｇｏｏｇｌｅの検索エンジンへ徐々に移行しているため、移行が完了すればＧｏｏｇｌｅの検索結果が日本国内の９８％を占める事になります。
最後に、モントリオール世界映画祭で、深津絵里が最優秀女優賞を受賞です。モントリオール世界映画祭で、深津絵里が日本人女優としては、田中裕子以来２７年振りの最優秀女優賞を受賞しました。日本人の受賞者は、１９８３年の「天城越え」で田中裕子、１９９９年の「鉄道員」で高倉健 、２０１０年の「悪人」で深津絵里です。
今日の誕生日：エリザベス１世、徳川家綱（江戸幕府第４代将軍）、山本コウタロー（元ソルティー・シュガー、渡鬼おやじバンド）、長渕剛、的場文男、清水由貴子、森下裕美、アンディ・フグ、毛利名人、岡崎朋美、大野愛果、森田涼花（元アイドリング!!!１１号）、福岡堅樹、山��賢人、小坂菜緒（日向坂４６）
今日の記念日：白露、クリーナーの日
今日の「今日訓」：本日は、二十四節気の一つ「白露」です。「陰気やうやく重りて、露にごりて白色となれば也」で、大気が冷えてきて露ができ始める頃です。ク(９)リーナ(７)ーの語呂合わせで「クリーナーの日」となりました。
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