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2020年08月31日21:01

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りんごが教えてくれるお絵かき教室:

絵を描きたいって言う人は多いですよね。じゃあ、何を?っていうと迷っちゃう。。。
おすすめじゃないのは、いわゆる「アート」。ヘタに描いても、モンクあるか!私の世界!
見る方は、友達が描いたと思えば、「え〜。すてきぃ〜」とかって言いますが、本心かどうかは、じゃあ、あげましょうかって言うとわかります。「え?でも、悪いし、飾るとこ無いし・・・」とか何とか。。。自分だって、そんなのもらっても嬉しく無いですよね。
  

もっと、万物に謙虚になるところからはじめましょう。私たちの周りは美しいものであふれています。すべてがモチーフになります。そのモチーフの「存在」そのものを複写するということだけで、一つの哲学だと思います。我々人間の力の及ばないような「真実」は何枚描いても、写せないものです。そこには思い込みや自分の信じる「感性」なんか不要。謙虚に対象に迫るだけで絵になるはずです。
   

 
さてリクツはともかく、おすすめは、「りんご」です。なぜ、りんごなのかと言うと、形が簡単だからです。少々左右のバランスを間違えても、影がおかしくても、とりあえずりんごに見えますから。
 
 

まず、用意するものは、「手近にある」鉛筆1本と、りんご、それから白い紙です。何でもかまいません。
で、紙の上に鉛筆でりんごを描いてみてください。
実物大にするか、大きく描くか。。。上から見るか、横から見るか。。。どうすればいいか、りんごが教えてくれます。
りんごをじっと見ていると、どこから描くのがりんごらしく見えるか、わかります。
もっとよーく見ると、細かい斑点があったりするのが見えてきます。すると、この斑点を描くか、どうするか。。。大きく描くと描かなきゃいけないかも?小さいと、立体に見えないかも??と、何となく決まってきます。
で、描き始めるわけですが。。。描いていると、鉛筆の濃さが濃すぎるのか、薄すぎるのか。。。りんごが教えてくれます。そうしたら初めて、2本目の鉛筆を探しにいきましょう。家の中で探せば、きっと別の濃さのがあるでしょう。。。。もっと描き続けると、それじゃあ足りないことがわかります。それをりんごが教えてくれたら、文房具屋さんに行ってみましょう。そのうち、消しゴムも欲しくなります。文房具屋さんの消しゴムだと、消すと汚れてしまう。。。それがわかったら、今度は画材屋さんに行ってみましょう。いろんな消しゴムがあります。とにかく、道具を最初に買うのはやめましょう。道具はただの道具ですから。でも必要だと分かった時に買えば、自分の腕になります。
 

こうやって何時間も1個のりんごと向き合っていると、平面の上の鉛筆が立体に見えるかどうか、問題はそんなコトじゃないことを、教えてくれます。私たちは光を頼りに物体を把握していますが、描いているうちに、光が変わってしまったりしませんか?それでも、りんごはちゃんと、同じ存在を持っていますよね。光なんて関係無いんです。
紙の上の鉛筆はどこまで行っても平面です。が、立体に見えるように描くことができる。。。その時の「立体」と「存在」は違います。立体感は光を頼りに描いていますが、光が変わってしまっても、りんごは確固として存在していますよね。この「存在」と「立体感」との違い。鉛筆を動かしているとりんごが教えてくれます。
この最初のアプローチの方法は、「量感」です。目の前のリンゴは、発泡スチロールでできたマガイモノなのか、中身がジューシーな重いりんごなのか。。。ジューシーなりんごはジューシーさを訴えてくれます。
紙の上の鉛筆が、「存在」を表現できるようになるには、何時間かかるか。。。こうやって描いていると、自分勝手な「アート」なるものが、嘘っぽいことに気づくかもしれません。
 

そして、何時間か、何十時間か、一個のりんごと向き合った絵は、是非、小さな額に入れて飾ってみてください。サインはおこがましいかもですけれど、バランスをとって日にちを入れると、サマになったりします。
おそらく、2枚目を描く時には、画材屋さんに紙を買いに行けば?と、りんごが教えてくれているはずですから、次は、もうちょっと違う紙で描いてみましょう。
 

こうやって描いていくと、自分自身が上達していくのがわかります。その「上達」って何を意味するのかも含めて。
  

改めて、自然はすごいと思います。
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