mixiユーザー(id:57818185)

2020年07月21日05:54

19 view

「参考書も流されてしまった」 受験生「勉強できない」 熊本豪雨被害の球磨村 小中休校し避難所生活

「参考書も流されてしまった」 受験生「勉強できない」 熊本豪雨被害の球磨村 小中休校し避難所生活
7/20(月) 12:07配信

熊本日日新聞
NPO法人カタリバのスタッフによる学習支援を受ける球磨中3年の女子生徒=19日、人吉市(田中慎太朗)

 熊本県南部を中心とした豪雨災害で甚大な被害を受けた球磨村の小中学生が、学習がままならない状況に苦しんでいる。新型コロナウイルスの影響に続く休校に加え、避難所生活は集中するのが難しい。受験を控える球磨中の3年生は「勉強する道具と時間、場所が欲しい」と悲痛な声を上げる。

 16日、避難所となっている旧多良木高校の教室。仕切られた簡易ベッドで休んでいた男子生徒がつぶやいた。渡地区の自宅が被災し、命からがら避難。勉強道具を持ち出す余裕はなかった。

 工業系の高校に進学し、自動車関係の会社への就職を目指す。だが、「何もないので勉強できない。どうしていいか焦っている」と胸の内を明かした。

 窮屈な避難所では集中するのも難しい。人吉市の人吉第一中に避難する淋涼風[そそぎそよか]さんは「じっくり勉強できる場所が欲しい」。

 村内にあるのは、球磨中と小学校2校。浸水や道路の寸断で、いずれも7月末まで休校が決まっているが、再開のめどは立っていない。村内の母親の実家に避難している女子生徒は「やっと学校が始まったのに、十分に勉強できないうちに、また休校になった。受験までに履修が追いつくのか不安」。

 一方、コロナ禍で注目されたタブレット端末の配備を求める声も出ている。男子生徒の一人は「端末を使えば授業の動画を見て勉強できる。離れた友だちとも、オンラインでつながることができるのでは」と期待する。

 人吉市出身で、ICT活用に関する文部科学省の実証研究事業委員などを務める鹿児島大大学院教育学研究科の山本朋弘准教授(52)は「避難所の子どもたちが自ら学ぶためにタブレット端末は有効。通信環境の充実も含め、早急な支援に取り組むべきだ」。

 村教委は、受験生に問題集などを配布。教師らによる学習支援にも乗り出している。

 3校の232人のうち、避難所や親戚宅などに避難しているのは169人に上る。村教委は「子どもたちの学ぶ機会の確保が最優先」として、希望者は避難先の学校に転校できることを保護者らに通知しているが、保護者からは「環境が変わるのは困る」との戸惑いの声も上がる。

 児童生徒の不安を和らげようと、ボランティアも動き始めた。

 熊本地震の際に益城町の中学校での放課後教室などに取り組んだNPO法人カタリバ(東京)は、消毒などコロナウイルス対策を施した上で、避難所の子どもたちとの交流や学習支援を始めた。スタッフの井下友梨花さん(31)は「子どもたちの不安を軽くするために続けたい」と話す。(社会部・緒方李咲、読者・新聞学習センター藤山裕作)
0 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する