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2020年07月18日06:58

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こころはここに

今朝洗濯物を干しながらNHKを点けたところ、「日本の話芸」を放送しており古典落語が演じられていた。こちらの噺家さんであった。

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芸名見て驚いた。なんと金原亭馬生とあった。あの大名跡で志ん生師匠のご長男であった芸名がひそやかに継がれていたことを知り、朝からちょっと嬉しくなった。
いま馬生師匠が懸けていたのは「唐茄子屋政談」であった。僕学生時代に「かぼちゃ屋」を懸けたことがある。それはさておき馬生師匠の噺はしっとりと落ち着きがあり滋味あふれる感じがしてなかなか良かった。コロナの影響で無観客のホールでの演目なのが残念だった。多くのお客さんに聴いてほしかったよね(*´ω`*)。
今朝の紙面土曜版も噺家さんでありこちらの方であった。

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春風亭一之輔師匠42歳でありいま落語会でもっとも「引っ張りだこ」の噺家さんだ。21人抜きの真打だけありあの若さながら枯淡の境地を含んでおり僕も好きな噺家さんだ。いちどこの人を生で観たいが無理であろう。師匠コロナ禍を逆手に取りいま動画配信で注目を集めているとあり偉い。どうぞまた高座にはやく戻れますように♡。

さて今日の話は先週の「ヘウレーカ」である。面白くて録画を三回観た。テーマがすごく、「ダンゴムシに心はあるのか」であった。
ここでいきなり結論から言わせてもらう。なんとダンゴムシにも「心」はあるのであった!それを僕らに教えてくれたのがこちらのお方で今回のゲストであった。

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信州大学で繊維学の准教授で「心」の研究探求追究をなさっている森山徹准教授である。
番組はいきなりこちらのボード提示で始まり、このなかで心のあるものは?というアンケートが展開された。

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人やサルや石や木や鳥やダンゴムシなどだ。街なかのアンケートでは石にも心があるのではという女性もいた。八百万の神の国ならではの発想だ。タコはよく食べるから心があったら食べにくいと言っていた女性には笑った。

番組主役の又吉さんは木にも心があるんかなあと言っており彼の異能を感じさせられた。
そして森山先生の研究対象であるダンゴムシであるが、この生き物に心があるとする研究成果が面白かった。
説明はかなりはしょるが、実験によるとダンゴムシに繰り返し同じ行動を通らせ続けると、ある時からいきなり突飛な行動に出るというのである。同じルートの路を歩かせ続けていると、それに行き詰って飽きたかのようにルートをはずれて壁をよじ登って外界に出ようとするというのである。

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先生はこの大脳をもたないダンゴムシのここにこそ心があるとみたのである。
はたから見て「えっ!それってあり?」と思わせる時こそそのものの心が見えるというのである。ダンゴムシの壁越えよじのぼりがそうなのだそうだ。

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そしてそれは人間にもあてはまるというのだ。
通常というかいままでは心というものは知性・感情・意思の三つつまり知情意と呼ばれるものから由来するといわれてきた。だが森山先生ははたしてそうであろうかと疑問を持ち始めたのがこの学問を始めたきっかけとあった。

そして長年研究を重ねてきて得た考えがこうだ。
行動と同時進行しながら見えない部分というものがある。番組内では先生が又吉さんにモデルケースとしてプレゼントを贈呈するのであるが、渡しながらも頭がかゆいとかどきどきするといった傍から見えない部分があり、これを「内なる私(わたくし)」として、自身のうちで抑えられている活動と位置づけ、それ全体が「心」ではなかろうかというのだ。その発想に驚かされた。

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そしてそれを先生は「隠れた活動部位」あるいは「隠れた活動体」と名付けしていて、それこそが心のもうひとつの正体でうはないかと言うのである。

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これが図解だ。いままでの知情意が心という概念をふまえたうえで、これとは別に隠れた活動体も加味して「心」とみれば、我々はこのあいまい模糊とした心そのものの真理に血がづけるのではないかというアイデアである。

そして先生はこうもおっしゃっていた。隠れた活動体としての心は未知の状況から派生するものであり、そこに学びがある、と。
さいしょに僕が今回のテーマに興味をもったのは、「心」という形もなくあいまいで概念を定義づけにくいものが研究対象としての学問になっていることに驚いたからである。

森山先生もその研究の苦労を番組内で話されていた。この研究は目に見えないものであり、それを論文という形で表現するのはやはり骨が折れることである。目に見えないものだから大切だと口頭で言うばかりだと研究者とはみなされず、あいつはオカルトだと軽蔑されてしまう懸念があるというのである。そうだよなあと僕も思った。

内なる私や見えない活動体について番組のアンカーマンである又吉さんはこの森山先生の考えにいたく共感しましたと珍しく声に出していたので、それに対して森山先生の言ったひと言がなんともおかしかった。

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あははははははは!数少ない同志。やはりマイナーな研究であることの重圧があるのかもしれないが、僕はこの研究はとても大切なことだと思う。なにしろ人類どころかあらゆる生命体に共通の学問であると思えるからだ。

番組最後にはナレーションの吉村さんももう一回この企画やりましょう!と叫んでいた。ぜひ日を改めて続きを観たいと僕も願った。森山先生又吉さん、ありがとうございました。

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鬼才石田徹也さんのイラストから。なつかしい。そして心といえばやはりこのお方でしょう。

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ココロのボス。今朝の家内のお弁当は玉子焼きと焼きベーコンのサンドウィッチにしました。

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こちら横浜は今日も朝から雨だ。はやく梅雨明けないかねえ(*´ω`*)。

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