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2020年06月05日10:06

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斎藤充功さんのルポは面白い。

斎藤充功さんが、
脱獄王白鳥由栄の一生を描いたときは、山谷のチェーン店居酒屋に何回も行って、無期懲役の保釈という立場だった、白鳥さんの心を開かせています。

白鳥さんは、それまで脱獄の天才として扱われていました。味噌汁を錠前にかけて、根気よく錆びさせる、濡れタオルを壁に勢いよく当てて反動で壁を乗り越えるなど、浮世離れした天才として扱ったルポならありました。

しかし、若いころに蟹工船に乗り大金を稼ぎ(小林多喜二の小説は極端な例で、実際の蟹工船は危険手当的な配慮もあり待遇がとてもよかったそうです)、船から降りると好きな女の子がいた函館遊郭にまっすぐ向かった…という、白鳥さんの肉声を収めたのは、斎藤さんのルポが初めてです。

そういう作者によるものだから、
期待できる一冊です。

さて、
というのは、万引きなどの罪を、刑務所に入るために犯して収監されたお年寄りは、賢者だと思うからです。

誰しも生活は大切です。しかし、パラダイムシフトみたいなことをして、刑務所に入るということはなかなかできることではありません。

愚者(というよりも大部分の人)は、自分の習ったことが頭の中にこびりついて離れないからです。

× 日本を肯定してほめたたえるのが、愛国者だ。
× 謙譲語はへりくだる言葉だ。
× 先祖供養をするのが、仏の教えだ。
× 社会を豊かにするために、個人が節約しなければならない。
× 金は誰もが欲しがるから、お金として流通した。

この、刑務所に入ったお年寄りも親から、「縄付きになってはならない」「法を犯してはいけない」と、聞かされて育ったはずです。

そのまちがいを見破って、確信犯的に入獄した、その心の動き。
斎藤さんなら、そこに迫っているかもしれません。

というのも、いい例がMMTですが、今までの常識から離れなければ事態が打開できない、そういう世の中になっているからです。

また、大変動の前に生じる歪みのようなものも起きています。たとえば、熱狂的原理主義的なzoom押しの人など。。


刑務所に衣食住を求めて犯罪をくり返す老人。急速に「福祉施設化」する刑務所の実態
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=140&from=diary&id=6106178
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