マルコによる福音書 4（新約聖書）2020.06.02.
《英文欽定訳(K.J.V.)対照預言者ジョセフ・スミス霊感訳(J.S.T.)＋α》
第四章
1(J-1). イエスは再び湖のほとりで教え始められたが、非常に多くの群衆が集まっていた為、彼らを陸地の岸辺に残したまま、御自分は湖に浮かべた船に乗り込み、そこに腰を下ろされた。《マタイ13:1-15、ルカ8:4-10》
2(J-2). イエスは譬えによって多くのことを教えられた。
K=(J-3). その教えの中でイエスは彼らに言われた。《3Ne.11:31-41》
3(J=). 「お聞きなさい！ほら、種を蒔く人が種蒔きに出掛けました。《D&C 86:2-3》
4(J-4). 蒔いている時、ある種は道端に落ちたので、鳥が来て食べてしまいました。
5(J-5). また別の種は土の薄い岩地に落ちました。そこは土が深くなかったので、直ぐに芽を出しましたが、
6(J=). 陽が昇るとしおれ、それに根がないので枯れてしまいました。
7(J-6). また別の種は茨の中に落ちたので、茨が伸びると塞がれてしまって、実を結べませんでした。
8(J-7). そして、他の種は良い地に落ちたので、芽が出て成長し、実を結んで、三十倍、六十倍、百倍になりました。」
9(J-8). イエスは言われた。「聞く耳のある人はお聞きなさい。」
10(J-9). イエスが一人になられた時、十二弟子とその周りにいたイエスを信じる者たちは、一緒になってイエスに譬えのことを尋ねた。
11(J-10). そこで、イエスは言われた。「あなた方には、神の国の奥義を知ることが許されていますが、他の人々には全てのことが譬えで示されるのです。
12(J-11). それは、『彼らは見るには見るが分からず、聞くには聞くが悟らず、いつも心を入れ換えて罪を赦されることがない。』からです。」《イザヤ 6:9》
13(J-12). イエスは言われた。「あなた方は、この譬えが分からないのですか？そんなことで、一体どうしてあらゆる譬えが分かるのですか？
14(J-13). 種を蒔く人は、【神の】言葉を蒔くのです。
15(J-14). だから、【神の】言葉が道端に蒔かれたものとは、聞いても直ぐ悪魔がやって来て、彼らの心に蒔かれた【神の】言葉を持ち去ると言う意味です。
16(J-15). 同じように、岩地に【神の】言葉が蒔かれたものとは、聞くと直ぐに喜んで受け入れますが、
17(J=). 根が張らない為に、やや持ち堪えるものの、その後、【神の】言葉による困難や迫害が起こると、直ぐに感情を損ねるのです。
18(J-16). また、茨の中に蒔かれたものとはこう言う人たちのことです。【神の】言葉を聞いてはいるけれど、
19(J=). この世の心遣い、金の惑わし、他の諸々の欲が入り込んで【神の】言葉を塞いでしまい、実が成らなくなるのです。
20(J-17). そして、良い地に蒔かれたものとは、【神の】言葉を聞いて受け入れ、三十倍、六十倍、百倍の実を結ぶ人たちのことです。」
21(J-18). またイエスは言われた。「灯りを持って来て枡の下や寝台の下に置くでしょうか？燭台の上に置くではありませんか？いや、私が言うのは、
22(J-19). 隠されていて明らかにされないものはなく、また、どんな秘密もばれずに済むことはなく【全部】公になる時が来るからです。
23(J=). 聞く耳のある人はお聞きなさい。」
24(J-20). また、イエスは彼らに言われた。「あなた方の聞く事柄に注意しなさい。あなた方の量るそのはかりで、自分にも量り与えられ、また受け入れ続ける人はさらに増し加えられるからです。《マタ25:15、ルカ8:18》
25(J=). 受け入れる人には与えられ、然し、受け入れ続けない人は、その人の持っているものまでも取り上げられるでしょう。」《マタ13:12、D&C43:10; 60:3》
26(J-21). また言われた。「神の国は、ある人が地に種を蒔くようなものです。
27(J=). 毎日夜昼と寝起きしている間に、種は芽を出して育って行きますが、どうしてそうなるのか、その人は知りません。
28(J-22). 地は自然に実をならせるもので、初めに葉、次に穂、次いで穂の中に実が入ります。
29(J-23). 【こうして】実が熟し、収穫の時期が来ると直ぐに鎌を入れます。」
30(J-24). またイエスは言われた。「私は、神の国をどのようになぞらえましょうか？また私たちは神の国を何と比べれば良いでしょう？
31(J-25). それは一粒の辛子種のようなもので、地に蒔かれる時には他のどんな種よりも一番小さい
32(J=). のですが、それが蒔かれて成長すると、どんな野菜よりも大きくなり、また大きく枝を張って、その陰に空の鳥が巣を作れるほどになります。」
33(J-26). 【このように、】イエスは人々の理解力に応じ、多くの譬えによって【神の】言葉を語られた。
34(J=). 人々には譬えによらず語られることはなかった
=K(J-27). が、御自分の弟子たちには、すべてのことを説明された。
35(J-28). さて、その日の夕方、イエスは弟子たちに、「向こう岸へ渡ろう。」と言われた。
36(J-29). そこで弟子たちは群衆を去らせ（あとに残し）、イエスが乗られたまま船を出すと、他の小船も一緒に行った。
37(J-30). すると、激しい突風が起こり、波が船に打ち寄せて来た。
38(J=). ところがイエスは船尾（艫）の方で枕して眠っておられた。そこで、弟子たちはイエスを起こして、「先生、私共が溺れ死んでもお構いにならないのでしょうか？」と言った。
39(J-31). イエスは起き上がると、風を叱り、湖に向かって、「静まれ、黙れ！」と言われると、風が止んで大凪になった。
40(J-32). イエスは弟子たちに言われた。「何故、そんなに怖がるのですか？どうして信仰を持たないのですか？」
41(J-33). 弟子たちは非常に恐れて互いに言った。「風も海も言うことを聞くとは、いったいこのお方は誰だろうか？」
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