『初恋』 2020年28作目 ☆☆☆★ TOHOシネマズ仙台
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久々の三池崇監督作品。最近は漫画やアニメの映画化が多かった三池監督が、久しぶりに本領発揮のバイオレンス映画。
昔の三池監督が戻ってきました。
「こんなのまで監督すんの?」とか思うような映画まで監督して、「流石、三池監督。職人だ」とか思っていたのですが、今回は原作無しのオリジナル脚本で久々のバイオレンス。
格下選手に負けたボクサーが、「体調悪いのかな?」と病院へ行ったら、まさかの余命宣告。どうすんだ俺…となったところに、闇社会に囲われていた女の子をたまたま助けた事から云々て話。
主人公は窪田正孝なんだけど、闇社会のメンバーが濃すぎ。
闇社会と通じている悪徳刑事に大森南朋。
組の覚醒剤を持ち逃げしようとする若手ヤクザに染谷将太。
昔気質の中堅ヤクザに村上淳。
無所帰りの武闘派ヤクザに内野聖陽。
下っ端の情婦にベッキー。
曲者ばっか。
対立するチャイニーズ・マフィアも出て来るもんだから、『漂流街』の頃の三池監督作品みたいな濃さ。
ヤクザがどいつもこいつも馬鹿ばっかりで、計画どおりに行かなくてトラブルばっかなもんだから、どんどんと騒ぎが大きくなる。
ボヤキまくりの悪徳刑事に、殺しまくりの若手ヤクザ。一晩で何人殺したんだろ?
中堅ヤクザと武闘派ヤクザはひたすら渋くて、「Vシネ?」してるし、チャイニーズマフィアは切れっぱなし。
そんな中でキレッキレだったのが下っ端のベッキー。
何度か死にかけてもしぶとく生き残って、最後は首(検閲)。
あんなにキレッキレのベッキー見た事ない。ちゃんとお芝居出来るんだ。
最後の紛争の舞台がホームセンターなんだけど、もっと派手に銃撃戦して壊しまくってもいいんじゃない? とか思ったけど、日本刀対青龍刀があったんで満足。
やっぱりヤクザなら「切った張った」だよね。
ただ、一つだけ残念なので「特設の予算無いんでアニメで処理」したシーンがあった事。
昔、『ビーバップハイスクール』の映画でも「アニメで処理」した事あったけど、特撮なりCG使えなかったのかな?
『漂流街』で「ニワトリックス」かましてくれたのに。
ちゃんとギャグも入ってて、ベンガルさん演じる占い師が実はズバリだったのは笑った。
久しぶりに「三池監督作品」を楽しめました。
昔、2000〜2010年頃みたいに「監督が自身の個性を出せる映画」をもっと撮れるようになればいいのにな。と感じました。
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