mixiユーザー(id:17855561)

2020年04月22日00:10

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見えすぎちゃって困るの

平安時代中期の公家に藤原道長って方がいらっしゃいます。
摂政・太政大臣などを務め、権力を欲しいままにし、
『この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば』なんという、
超上から目線の歌を作った事でも知られている方ですよね。


藤原実資の日記『小右記』に、道長の晩年の健康状態を記した記録が残されてるんですが、
それによると、どうも彼は糖尿病にかかっていたようでして、
それが日本での、糖尿病の最古の記録に相当するのではないかと言われているんですね。


豪胆で知られる道長も、
自分が重い糖尿病であると知ると思わず
『そんな殺生(摂政)な!』と叫んだそうですけどね。


他にも、織田信長やバッハなんかも糖尿病だったようで、
明治天皇が、糖尿病の悪化と併発した尿毒症で崩御された事は知られてますから、
この病は数々の偉人の方々の命をも奪っている、恐ろしい病気なんですね。


糖尿病の予防、治療には血糖値の測定というのが必須ですが、
以前ブドウ糖の濃度に応じて、光る強さが変化する特殊なチューブをマウスの耳に埋め込み、
血糖値を継続して四ヶ月以上測定する事に成功したという
研究結果が報告された事がありました。


人に応用できれば、糖尿病患者が採血をせずに毎日の血糖値を管理したり、
糖尿病予備軍を把握したりするのに役立つのではないかと期待が寄せられたわけですね。


このチューブは四ヶ月間、埋め込んだ位置から動かないですし、
簡単に取り出す事もできるという、優れものなんですね。
人間の耳に埋め込んだ場合、血糖値の測定もできる上、チューブが歌いだしたら
『・・・あ、夏が来たんだな』って事が判るそうですね。


このチューブのように、メーター的な物が人間の体についていたら面白いですよね。
いくら隠しても、そのメーターを見れば一目瞭然だったりするわけですね。


「山口君、たまには一緒に昼飯でもどうだ?
君の額についてる『満腹メーター』に、エンプティランプが点いちゃってるから、
かなりお腹が空いてるんだろ?」
なんてんで、上司にご飯を誘ってもらいやすくなりますよね。


「ウチの息子が大学に合格してね。
かなりの狭き門だったんだけど、息子は私に似て、昔から優秀だったからな。
当然と言えば当然なんだよ、ハッハッハッ・・・あ、そうそう、
この間のゴルフ、八十二で回っちゃってさ。
『プロにでもなられたらいかがですか?』なんて言われちゃったよ、ハッハッハッ・・・
何だ、山口君、私の話は面白くないか?」
「いえいえ、そんな事はありませんよ」
「でも、君の『つまらないメーター』がドンドン上昇してるじゃないか。
それはそうと、明後日のプレゼンの件、君に任せてあるが大丈夫なんだろうな?」
「はい、大丈夫です!任せて下さい!」
「・・・君、『自信ありメーター』がドンドン下がってるぞ。
プレゼンに失敗したら、適当に言い訳して切り抜ければいいやなんて
思ってるんじゃないだろうな?」
「いえ、そ、そんな事ありませんよ!」
言ってるそばから『自信ありメーター』がグングン上昇したりなんかしてね・・・
これだけ意思がガラス張り状態になるのは、ちょっと困るかもしれませんね。


微笑亭さん太
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