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2020年02月12日14:03

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「 視点と反映 」語り部佐藤麻紀

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「 視点と反映 」
 
地震や津波の経験
家族を喪った経験
安置所や遺体取り違えのこと
そんな体験を
貴重な体験と口にされる方がいらっしゃいます
 
ですが被災の体験は
決して希(まれ)なことではありません
私が目を向けて欲しいと思うのは
そこではないのです
 
被災の体験談から
ご自分のこととして知って頂きたいのは 
 
震災の体験談が
被災して命を喪った人
行方不明になった人
家族を喪った人
家や家財を失った人
被災者と呼ばれるようになった多くの人々の体験
その体験談をお聞きになるその都度に
たった 一人分であるということです
 
被災地に来れば
このような話は 被災した誰もが持っている経験です
その膨大な体験の中のたった一人分です
 
つまり
 
大きな災害が皆さんの近くで発災した場合
皆さんご自身
そして大切な人々が
私達が体験した災害と同じ境遇に
そろって誰もが放り出されてしまうと言う部分に
改めて視点を置いてほしいのです
 
人それぞれ被災した状況が違いますから
いろんな体験談があるのは当たり前のことです
 
その当たり前と思うしかない状況の中に
ご自身や大切な人たちが立たされるのです
 
であれば
私達は何をしなければいけないのでしょうか
 
大きすぎる津波で破壊された住処
破壊された生活の場所に立ち尽くして
「 これからどうしたらいいの? 」
「 何からすればいいの? 」
「 家族を守るためには
  何が正解で 何をしてはダメなの? 」
 
被災後の私は 
母にそう相談したかったのです
昔はどうやって乗り越えたのか
祖母に聞きたかったのです
でも それはいくら切望しても出来ませんでした
  
「 人間は一人では生きられない 」
絶望を感じてからしか
その言葉の本当の意味を理解できなかったのです
 
分かっているつもりというのは
本当に恐ろしいものだと
被災してからずっと痛感させられています
 
母と祖母を喪ってしまって
それでも 家族が生きていてくれて
一人ぼっちにならなくて済んだことが
私の命や心を 
今に繋ぎ止めてくれたのだと思うのです
 
皆さんにも 
何があっても一緒に生きていきたい人が
必ずいるはずです
 
もうすぐ震災から何年と指折り数えて
遠くの被災地を忘れないと誓うよりも
 
今同じ時を過ごしている大切な人と
ずっと一緒に生きるための相談をして欲しいのです
 
教訓も ためになるお話しも出来ない
皆さんにお願いをすることしかできない
一人の語り部の気持ちです
 

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皆様の大切な方とご覧ください
 
                 #語り部佐藤麻紀
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