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2020年01月23日01:07

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山田耕筰と美術+渡辺豊重


22日(水)栃木県立美術館へ
「山田耕筰・・・」は興味深い展覧会だった。山田の交友関係が面白い。山田耕筰といえば日本の歌曲を多数作曲していたことで有名で、なじみの深い曲が多い。しかし、その他に交響曲を作りオペラを作り、挙句ダンスのための作曲だけに飽き足らず振り付けまでしていたとは。実際に踊ることもあったらしい。しかも日本の舞踊界に大きな足跡を残した若いころの石井漠が山田と交友があり、かなりの刺激を受けたらしい。弟子というわけではないのだろうが、石井漠が山田耕筰の薫陶を受けたというのはその世界では知られたことのようだが、私には初耳で新鮮だった。作曲家というイメージを超えて、マルチタレントだったというのが驚きだ。文化的に豊かな時代だったのだろう。
広範囲に資料を集めた学芸員の熱意が伝わって、視覚的な派手さはないが地道な学術的に価値のある、見ごたえのある展覧会と言っていいだろう。
同館の常設展示には渡辺豊重の作品が多数展示されていた。私が見たことのない若い時代の作品も展示されて、これまた見ごたえのあるものだった。
洒落たウィットに富んだ渡辺の作品をまとめて観る機会はなかなかない(先年宇都宮市美術館だったと思うが、そこで開催された渡辺豊重展を私は見そびれた)ので、いいタイミングだった。
時に駄洒落ではないかと思わせるほどの機知に富んだ作品の軽やかさとは一味違った初期の作品も興味深かったが、同時に作者の豊かな色彩感覚を改めて味わうことができたのは有意義だった。
絵描きは何をどう云おうとも、やはり色感だな、と再確認した。
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