今年の5月31日、マイミクのタクヤさんの日記に書かれていた「平成のベストアルバム」というテーマ。
一目見た時から「あ、これ書いてみたいテーマのやつだ」と思ったものの、とっくに時代は
平成から令和へと移り変わり、いつか書こう書こうと思っていたら令和元年も終わりを迎えようとしてる今日この頃ですよ。
というわけで、空前絶後の超絶自己満足日記として私の選ぶ平成ベストアルバム10選をリリース順に書き記して参ります。
� 嵶狂廚侶�2 イメージアルバム」 (1994)
SNKの格闘ゲーム「龍虎の拳2」のアレンジアルバムです(イメージアルバムとは言ってますが要はそういうことです)。
正直、数多存在するゲームサントラの中でこれをピックアップするのが正解なのかは甚だ疑問が残るところではあるのですが、一定の基準で考えるとこれしか残らなかったので仕方がない。
では「ベストなアルバム」とは何か?
その定義をまずは示しておきます。
それは“曲単体での評価の合計点が高いアルバム”ではなく、“全体を通して総合的にベストなアルバム”ということです。
例えば、5億点叩き出すような超名曲が収録されていようとも、その曲以外をスキップしてしまうようではベストなアルバムとは言えないと思うのですよ。
端的に言えば「聴き始めたら最後の曲までスキップせずに聴けるか?」というのが一つの基準になってます。
今回のネタを見た時、アルバム単位というのがとても面白いな…と思って長々と書き連ねたくなったというのがそもそものきっかけであります。
さて。
SNKの対戦格闘ゲームは基本的に(サントラとしては)どれもハズレが無いのですが、特にこの龍虎2のアレンジ盤を推したい理由として
「アレンジがあまり利いてない」という点が挙げられます。
アレンジサントラとなると原曲のイメージをぶち壊して曲調がガラリと変わってしまうものも多々見受けられる中、このアルバムは最初から最後まで元のイメージを破壊することなく、より豪華な音で再構成した「本当に欲しい形のアレンジ盤」として、一つの理想形だったのだと思います。
同時期の格ゲーアレンジ盤と比較すると、例えば「餓狼伝説スペシャル」はキャラクターのワールドワイド感がより強調された内容になっており、音楽ジャンルとしてバラエティに富んではいるものの、正直スキップしてしまいがちな曲もあったかなぁ、と。
思えば「アレンジ盤」というもの自体、ゲームサントラ特有の文化なのかも知れません。
ゲーム音源では表現しきれなかった、作曲チームの頭にある「本当はこの音を鳴らしたかったんだよ!」という想いの結晶こそがアレンジ盤たらしめているのだと、個人的には思います。
なので、「敢えて変化させてみました」系のアレンジは基本嬉しくないんですよね。
〜推しの一曲〜
・族
https://m.youtube.com/watch?v=4n9gM7hiT4s
(7:55あたりからの曲です)
ジャック・ターナーのステージ曲です。
巨漢で暴走族で腹出しで、付けたチーム名が「ブラックキャッツ」という正気を疑うセンスのキャラですが、まぁ記憶に留めている方はなかなかいないでしょう。
歴代キャラが取っ替え引っ替え登場する「キングオブファイターズ」シリーズや「NEOGEO バトルコロシアム」にも出たことがない、マイナーキャラと言わざるを得ない存在です。
が、曲はメチャ格好いいです。
この曲を蘇らせるためだけにでもKOFへの登板、アリじゃないでしょうか。
というか、龍虎2のキャラで再登場歴のないジャック、ミッキー、ジョン、テムジン…みんなステージ曲が最高だからまとめて出してあげて。
�∪撒暇�II 「MOVE」 (1998)
カウントダウンTVを見てはレンタル店に走り、色んな曲を食い散らかしてはみたものの、強烈にのめり込むことはなかった中学生〜高校生の頃の日々に終止符を打ったのが聖飢魔IIでした。
「お前が欲しかったのはコレだろ?(悪魔声で)」
初めて手にした大教典(アルバム)「NEWS」を聴き、閣下にそう問われたような気がした私は秒で全肯定しました。
そうです、これが欲しかったのです。
しかし、聖飢魔IIの楽曲を遡って聴いてみるとこれが少々異端な作品であることに気がつきました。
それまで、いわゆるステレオタイプなメタルイメージを持っていた私は、「聖飢魔IIの歌はきっと5秒に1回死ね・殺せと歌っているのだろう」と思っていました。
それは極端にしても、NEWSより前の作品が持つ凶暴な側面に、少なからず聴きにくさを感じていました(今はそんな印象無いんですが)。
NEWSはそういった凶暴さを「激しさ・格好良さ・ポップさ」に転換しており、メタルリテラシーゼロの身にも非常に聴きやすい一作になっていたと思います。
そのNEWSをさらに聴きやすくしたのが「MOVE」です。
擦り減った心に優しく寄り添うような歌詞、生命への讃歌など、悪魔が歌うにはどうかと思えるような楽曲群に、私はリアルに救われていました。
否、今も救われているのです。
世紀末がとうに過ぎ去った令和の今において、まだ聖飢魔IIを聴いたことがないという御仁には是非この大教典から入門していただきたい。
〜推しの一曲〜
・MASQUERADE
https://m.youtube.com/watch?v=Fir_hVdrBJA
聖飢魔IIの“死ね殺せ系”ではない格好良さが如実に表現された稀代の名曲。
これを聴いても聖飢魔IIに対する偏見が変わらないのであればもう私は諦めますが、魔界への入門には最適な一曲だと思います。
ミサの際には構成員同士のギターバトルが楽しめる点でもポイント高いです。
��PIERROT 「FINALE」 (1999)
私がいわゆるV系にハマりだしたのは、中学時代聴いていたラジオ番組でL'Arc〜en〜Cielを知ってからのことです。
V系というとラルクは帰っちゃうんでしたっけ?
まぁ良いじゃないですか。
高校に進学し、自己紹介ノートみたいなのに『好きなアーティスト:ラルク』と、何の気なしに書いたらクラスの中にいたslave(LUNA SEAのファン)に目を付けられ、Vの何たるかについて徹底的に叩き込まれたのでした。
ちなみに英語の授業の際、my favorite thingというテーマで英語のスピーチをする時も、彼女はLUNA SEAについて堂々と語っていました。
なかなかの漢気だと思います。
彼女から色んなバンドを教えてもらったし、自分でも興味の裾を広げて「好きなバンド」を自らのアイデンティティとすべく聴き漁っていたのですが、今回の「ベストなアルバム」という観点で見るとやはり浮かび上がるのはPIERROT かな、と。
PIERROT はとても不思議なバンドです。
何か一つに突出しているわけでなく、そのパッケージングが見事というか、世界観…というと安っぽくなってしまうけど、色んな要素が彼らの持ち味である『毒』としてジワジワ効いてくるのです。
重過ぎず、テクニカル過ぎず、キャッチーというわけではないけどクセになる、そんな魅力が詰まったバンドだと思います。
そんな彼らのメジャーデビュー後のファーストアルバム「FINALE」は、彼らの存在そのものを鮮烈に叩きつけるべく、一発目特有の並々ならぬ気概のようなものを感じる作りになっていました。
特に構成が見事で、シングル曲の配し方も絶妙だし、綺麗に終わりそうで最後はまた不穏なムードで終わるというB級ホラーのto be continued感も凄く好きです。
ファーストで「FINALE」と名付ける捻くれ感も微笑ましいですね。
まさかその後、「HELLO」というタイトルのシングルを最後に解散することになるとは当時思いもしませんでしたが。
〜推しの一曲〜
MAD SKY -鋼鉄の救世主-
https://m.youtube.com/watch?v=Bpv2ewDBpP8
格好いい曲=速い曲、という固定観念を蹴散らしてくれたのがこの曲。
全編に渡って不穏なメロディが支配しているのに、不思議と高揚感を覚えるサビ。
強過ぎる終末観を前にもう笑うしかない…という心情を抱かせているからなのかも知れません。
PVも格好いいし「鋼鉄の救世主(メシア)」というパワーワードもハマったPierrotの代表曲だと思います。
��ROYAL HUNT 「FEAR 」 (1999)
聖飢魔IIによってメタルという門戸の前に立つことは出来たものの、そこからの入門にはしばらくの時間を要しました。
この時点では洋楽に関する知見が無かったし、カウントダウンTVではメタル畑の曲がランクインすることもほぼ無いので興味を広げることが出来ずにいたのです。
転機となったのは予備校のそばにあったディスクユニオンに足を踏み入れた時でした。
他の音楽店ではなかなかお目にかかれないメタルコーナーが此処にはちゃんとあり、そこで出会ったのがROYAL HUNT。
いわゆる“メロディアスメタル”というものを初めて聴いた瞬間であり、その印象は「ファイナルファンタジーのラスボス戦BGMを10倍激しくしたような音楽」といったもので、CDを聴いて鳥肌が立つほどの感動を覚えたのもこの時が初めてでした。
インターネットがそこまで確立していなかったこの当時、試聴機の存在というのはやっぱり大きかったのです。
そこからはSTRATOVARIUSやSONATA ARCTICA、GAMMA RAYなどメロディアス・パワー系を聴き漁ることになるのですが、その後のきっかけにもなった始まりのアルバムとして「FEAR」をここでは挙げることにします。
ただ、正直評価が芳しくないアルバムで、その理由は「一曲が長過ぎる」という点に尽きると思います。
一曲目からしてほぼ10分(まともに歌い出すまでに5分)という長尺ぶりで、こんな調子が終始続くため、アルバムだけど7曲しかありません。
洋楽はこれが普通なのか!?と軽く勘違いしましたがすぐにこっちが異常なんだと分かりました。
それでも、思い入れを抜きにしてもこのアルバムは何故か聴けてしまうんですよね。
バンドの中心人物であるアンドレ・アンダーセンの生み出すメロディ…アンドレ節とでも言えば良いのか、rhapsody(マジにオーケストラを交えたりするシンフォニックメタルの筆頭)ほどガチガチの荘厳さを打ち出すわけでなく、ほどよくキャッチーでキラキラしたキーボードの旋律が全く飽きさせないので、長尺続きでも聴けてしまうわけです。
あと、このアルバムでボーカルを務めるジョン・ウエストは3代目のボーカルで、一つ前のD.Cクーパー(脱退したものの現在は復帰)こそがベストとされる風潮があるようなのですが、そこには異を唱えたい。
D.Cクーパーが超絶ボーカリストであることには完全同意なのですが、高次元においてアンドレ節と殺し合ってしまってるような印象を抱いてしまうので私は「ちょうど良い感じ」のジョン・ウエストを推したい。
断じてディスってるわけではないです。
〜推しの一曲〜
Lies
https://m.youtube.com/watch?v=iQ8QuoKf14o
このアルバムの中では珍しく感じるほど、比較的オーソドックスなスピードチューン。
冒頭のシンプルなリフからしてメタル感が一番強く感じられる曲だと思います。
それでも7分超えてますけどね(PVはショートバージョン)。
�ァ�Kill Bill vol.1 original sound track」(2003)
映画を見て、物凄く印象に残ったテーマ曲を聴きたいからサントラ聴いたらそのテーマ曲は入ってなくて、代わりに知らない歌がいっぱい入ってた…というのは洋画映画サントラあるあるでして。
それはさて置き、Kill Billはクウェンティン・タランティーノ監督によるアクション映画です。
ルーシー・リューの「ヤッチマイナー!」で覚えている方もいらっしゃるかと。
あと栗山千明の眼力に殺された方々も。
そもそもタランティーノ作品に対してさほど思い入れがあるわけではなかったのですが、何故かKill Billだけは予告を見た時から心を鷲掴みにされたのを覚えています。
結果、映画館で2回見に行きました。
2回目に友人を連れて行ったらバイオレンス描写が予想を超えていたようで、相当ドン引きされてしまったのも良き思い出です。
そんなKill Bill vol.1のサントラですが、前述のようないわゆるコンピレーション盤ではなく、しかしコンピレーション盤のようでもある…という不思議な作りになっています。
というのは、映画自体が過去の映像作品の数々からの引用を散りばめた作風であるが故に、サントラもまた既存の楽曲の寄せ集めスタイルになっているからです。
布袋寅泰の新・仁義なき戦いのテーマはむしろKill Billのテーマ曲として認知されるようになりましたね。
ジャンルも何もバラバラなのに、アルバムを通して聴くとあたかもこの映画のために作られた楽曲群だったのでは?と錯覚してしまうという、ちょっと不思議な味わいがありました。
〜推しの一曲〜
The Flower of Carnage
https://m.youtube.com/watch?v=Cogw9dlwPgg
元のタイトルは梶芽衣子の「修羅の花」なのですが、修羅をcarnage(虐殺)と英訳するセンスが素晴らしい。
雪景色の中の決闘の果てに流れるこの曲が、行き過ぎた切り株表現に一種の品の良さを添えてくれるような、とても印象的な使われ方をしていたと思います。
「恨みの川に身を委ね 女はとうに捨てました」
トラックスーツに身を包み、日本刀を武器に戦う金髪青眼・復讐の女戦士という、とっ散らかって要素の大渋滞を起こした主人公をも包括する歌詞の美しさ、そしてシンクロ具合もお見事ですね。
〜続く
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