mixiユーザー(id:6084585)

2019年12月29日16:34

60 view

南座 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎

「南座新開場一周年記念 京の年中行事 當る子歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」

行ってきましたー!

まず夜の部。翌日昼の部を観劇しました。
ともに3階席8000円。真ん中めと、上手通路側。
南座、みやすいですね。
ただ席はほんと狭い、特に前列との隙間はほぼないと言えます。
1階席の前方でも、人が入るとき、席立ってたから、狭いのでしょうね〜。

昼の部は10時半開始と早めです。

■昼の部
「信州川中島合戦 輝虎配膳」10:30−11:10
越路(秀太郎)と輝虎(愛之助)のやりとりがおもしろかった。
そういや芸親子ですね。越路のプライドとおまえなんぞにはめられてたまるものか的強さが、秀太郎さんを介するとかわいらしさやおもしろさがにじんでて、ほんとおもろい。
また、口が聞けないお勝(雀右衛門)と唐衣(壱太郎)のおろおろさも、まったく別の女性像でよかった。

幕間 15分
席でそのまま待機。

「戻駕色相肩」11:25−11:55
見目麗しい方々の競演。
梅玉さんって声が清々しく清浄な空気を感じます。石川五右衛門なのにいっつも好青年。
時蔵さん、莟玉さん、どちらも素敵。莟玉さん披露目の口上ありで、晴れやかに。

幕間 30分
中2階のソファで昼食。しかし、なんとお箸がついてない!
でもお稲荷さんだから大丈夫でした。

「衹園祭礼信仰記 金閣寺」12:25−1:55
ああ、これが「新版雪之丞変化」で雪之丞(玉三郎)が「やってみたい」と言っていた金閣寺の雪姫か!
雪姫(壱太郎)、縛られて、あああ、あああ、と泣きながら降り積もる桜の花びらでねずみ描いてる、しかも足の指で。なるほど。
降る桜に緩急があり、また、3階席からは舞台上に散った花びらがよく見えて、美しかったです。
ただ、なんかずっとあああ、あああ、って泣いてるし、長いー、という印象。
いつもと違って貫禄のある鴈治郎さんもよろし。
赤っ面の愛之助さんもよし。
また、久吉(扇雀)が桜の木を登ると、舞台装置として家が下がり、桜の木から楼上が目線へ。そこにいたのは慶寿院(藤十郎)。はじめてみた舞台なので、動きのある舞台に、おお、って声が出ました。
成駒屋そろい踏み。

幕間 20分
コーヒーを買ってみたら、八つ橋がついていた。
うれしい♪

「仮名手本忠臣蔵 衹園一力茶屋の場」2:15−3:50
お茶屋。上手のちょっと離れたところに月見台みたいな小部屋。
酔っぱらってわーわー大勢で楽しんでいる、高い声の由良之助(仁左衛門)。
からの、花道にやってきた伝達の力弥(千之助)に、周囲を気にしながらきりっと対応する由良之助。
この切り替わりよ! できる男、由良之助。という感じ。
ひしゃくの使い方とか、気になる仕草も多数あり。
ばしっと並んで決めて終わる。様式美よ。
お軽は孝太郎さん。松嶋屋3代。

■夜の部
「堀川波の鼓」4:45−6:00
出演者も少なめで、非常にわかりやすい。
江戸へ勤めに出てる夫を恋しく待つお種(時蔵)の女っぷりが悪い方に。
夫、彦九郎(仁左衛門)が帰ってからのやりとりもなんだかかわいそう。
だって、成り行きっていうか、不義OKせーへんと殺されそうやったで?
うれしいのによろこべない、うしろめたさがありありと。
妻の不義を知った彦九郎の、妻への呼びかけが「おんな」に代わる。こわいよー。
殺される、というか、殺さないといけないらしい。
知って知らぬふりをした、または止めきれなかった「自分にも罪があるので死なせてくれ」といったことをいう妹のおゆら(扇雀)や文六(千之助)に「なぜ尼にしてでも命乞いをさせなかった」と悔やむ彦九郎。
殺すところまではグッと、男っぽく、そうせねばならぬ、社会的制裁みたいな、個人の感情ゼロなのに、おゆらたちがわいわい言い出してから、夫しての感情、悔しさや無念さがあふれ出るところがとってもよかった。

幕間 15分
3階のテーブルのあるところでさっそく鯖寿司いただく。
舞妓さんが旦那に連れられて通る。京都よのお。

「釣女」6:15−6:50
めっちゃおもろかった!
松羽目もの。舞踊劇。
大名(隼人)と太郎冠者(愛之助)が嫁を釣ると、
イケメン大名には麗しい女性(莟玉)が釣れる。
それを見た太郎冠者も試すと、醜女(鴈治郎)が釣れる。
わはは!
組み合わせがすごくよくて、隼人×莟玉は、身長や、雰囲気もぴったり、美男美女。
愛之助×鴈治郎も、元から漂うエンターテイナーブリにユーモアたっぷりで、おもろい!
途中、愛之助×鴈治郎さんの「莟玉さん、おめでとうございます!」という口上も楽しい。

幕間 30分
南座探訪をしてみる。歌舞伎座よりも、落ち着いた着物を着ている方が多い印象。こっちの着物の雰囲気の方がすき。
まねきもやけど、中にもご贔屓連からの木の札のようなものがずらりと並んでいて華々しい。

「新皿屋舗月雨暈 魚屋宗五郎」7:20−8:30
おはま(雀右衛門)が、宗五郎(芝翫)の嫁に見えへん。母くらいに見える。。。
丁稚の三吉(橋之助)が、彼の地のキャラなのでは?と思わせるおかしみ。
ちょっと生意気だけど抜けてる。声の通りもよく、いいですねー。
宗五郎(芝翫)もよかった。
しゃべり方がぴったり。ちょっとハスキーで、江戸の職人とか商売人風情がちょうどいい。また顔からだが大きく見え、舞台映えする。
基本的に、妹が冤罪で殺され、怒った宗五郎が酔っぱらって、殿様の家で粗相するけど、覚えてない、っていう話ですが、笑いの多い人情話だった。

幕間 10分
そのまま席でじっとしておりました。

「越後獅子」8:40−8:55
かしらを隼人として、4人の若手が一本歯の下駄で、タップダンスのように踊る。
隼人、橋之助、千之助、莟玉。
隼人、橋之助は、男らしく、かっこよく、大きく、
千之助はまだまだたどたどしく。
なんといっても、莟玉さん!
すてきだったー。
なめらかで、おおらかで、観客を包み込むようにふわっとしていて、優しくて、余裕があって、体がぶれない。
素晴らしかったです。


なんといっても、莟玉さん!
はじめて拝見したと思いますが、どの役も、晴れ晴れとして、美しかった!
女形の若手は素敵な人が多く、今後、大いに楽しみです〜。

2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する