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2019年12月21日08:46

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HG GUNDAM G40 INDUSTRIAL DESIGN VER.−これまでのガンプラ技術をリセットした違う視点の新しい発想で作られた可動機構はすごくおもしろかった−

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12月7日にガンプラ「GUNDAM HG 1/144 INDUSTRIAL DESIGN VER. G40」が発売されました。
「G40」というネーミング通りガンダム40周年を記念して発売された新規のHGガンダムです。30周年の時にお台場のガンダム像を元に設計されたHGガンダムが「G30」だったのですが今回は工業デザイナーの見地を取り入れた新解釈による可動・デザインのガンダムを作るという一大プロジェクトになっています。
で、発売が近づいて商品情報が出て驚いたのは税抜き定価3000円ということです。「HGUC1/144 ガンダム」は最新のものでも1000円なのですが今回のG40はその3倍の値段なのです!
それでも興味があったので発売を楽しみにしていました。プラモは他の玩具と流通ルートが違うので発売日の前日に入荷してすぐに販売する商習慣なのでいつものように発売日前日に買いに行ったのですが発売日厳守の通達があって大手量販店では売ってませんでした。ガンプラではRGなど特別なアイテムでごくたまにあるんですよね発売日指定が。直近では「Figurerise-Laboホシノフミナ」がそうでした。
ところがボークスで売っていたので買ってきました。ボークスって良識ある量販店と違ってわりとグレーな商売してますからね。プライズ売ったり、食玩のセット販売したり・・・本来やっちゃいかん事やってますから。

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さすが高いだけあって艶消しブラックのこれまでのガンプラと違うデザインのパッケージになっていました。

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中には袋に入ったランナーと組立説明書、そして厚紙で仕切られた底にB5サイズ28Pの豪華なブックレットが入っていました。これだけでも1000円くらいはとられそうな仕様のものです。

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ランナーはこんな感じで多色成型が1枚と白が3枚、小さいのが数個になっています。シールは目とかカメラ部分とかわずかです。

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ブックレットはフルカラーでスタッフのインタビューや企画意図の紹介、デザイン画なども載っていて読みごたえはあります。

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このG40の企画は40周年を迎えたガンプラに工業デザインの視点を取り入れてみようという事で世界的な工業デザイナーの奥山清行氏と彼の率いる「KEN OKUYAMA DESIGN」にオファーし、

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これまでガンプラを作ってきたバンダイホビーセンターのスタッフ、そして映像方面からサンライズの監督が参加したプロジェクトチームで行われたそうです。

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これまでのガンプラの歴史をリセットして40年前に見たあのファーストガンダムの映像を再現するというコンセプトでそれぞれの立場の意見を取り入れて完成したのがこのG40ということです。

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組立説明書は綴じられておらず片面カラー印刷の折りたたんだ仕様になっています。
これに沿って組み立てたのですが・・・・まあ、作りにくい!これまでのガンプラとパーツ構成がまったく違っていること、個々のパーツがかなり小さいことなどがその原因だと思います。それ考えるとこれまでのガンプラが培ってきた作りやすさというものも今回は排除しているということなんでしょうね。

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完成したガンダムG40です。
印象としては丸っぽくておとなしいイメージになっていると思います。胸のインテークのデザインとかこの丸っぽさそして青の色味からどうもGセルフを連想してしまいますね(笑)。

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胸などの面にRを持たせているのはそれによって巨大感が出るんだそうです。工業デザインということで実際に1/1のものを作る事を考えそこからさらに1/144スケールのプラモを作るという発想なんだそうです。

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ガンダムG30と今の最新のHGUCガンダムとの比較です。厳密にはG30はお台場限定バージョン、HGUCは限定メタリックコーティングバージョンですが(笑)。
まあ、これ見てると今回はアレンジの違いというレベルではなく完全な新デザインといえるくらい変更されていると思います。

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デザイン設定上導入された新解釈は頭頂にカメラがリニアに設けられているところと背中のビームサーベルが常時は下を向いていて使用時のみ上に上がるところだと思います。後は可動機構に合わせて若干のデザイン変更はされています。
コアファイターに関しては設定しなおしているのですが内部の問題なのでこのキットでは反映されていません。MGが作られた時には搭載されるとのことです(笑)。
それでは各部の可動について。

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腕の可動。
G40では進化したガンプラの技術である2重関節を排しています。それでも機構によって肘はかなり曲がります。
肩の付け根は引き出し式ではなく上に大きな可動域を持っています。
しなやかな曲線ラインを壊さないという意図から一の腕にこれまでにない斜めのひねり可動を取り入れています。可動範囲は大きくないのでわかりにくいですが。

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脚の可動。
これも膝は2重関節ではないですが可動位置の工夫でかなり深く曲がり、しかも膝部分のラインが連続になるように工夫されています。
腕と同じくふくろはぎ部分にもひねり可動を取り入れています。
足は3分割可動でしなやかに曲がります。たしかにS.H.Figuartsなんかの可動ではつま先が急に曲がってるようになりますからね。

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今回の可動で一番の特徴は脚の付け根です。奥山氏はガンプラが脚の付け根の可動を広くするために取り入れた腰の装甲が割れてスカートのように開く機構が一番映像的に違和感があると考えこの部分を新たに設計したといいます。
脚の付け根の軸の取り付け位置の可動、腿部分の引き出し機構によりそれを実現しています。今回の可動の一番おもしろかったのはここだと思います。

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首の可動。
これまで首はボールジョイントがほとんどですが今回は基部の前後可動と首部分の2軸可動になっています。このサイズだと機構がむき出しになるのでいまいち好みではありません。

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胴体の可動。
胴体部分は内部が2軸可動になっていてそれを赤い2つの蛇腹構造で覆うことでひねり可動を実現しています。

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たしかにこれらの新しい発想の可動によって体のラインを壊さないようにいろんなポーズをつけるという目的は達しているんじゃないかと思いました。

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たとえばビームサーベルを引き出す動作もちゃんと違和感なく再現できるのはすごいと思います。このキットにはビームライフルとシールドという基本的な武装だけが付属しています。

ということでこのG40たしかにこれまでになかった新しい発想の可動機構ですごくおもしろかったです。
ただし、いちからの設計になるので応用もきかずコスト面を考慮すると今後のガンプラに取り込んでいけるというものではないと思います。
もちろんそれはバンダイもわかっていると思います。今回のプロジェクトの違う視点を取り入れこれまでの技術をリセットして新しい発想を行うということで得たものを今後のガンプラの開発に活かしていこうという事なのだ思います。その気持ちは技術者として長年商品開発に携わっていた者としてすごくよくわかりますしすごく良いことだと思います。

で、昨日くらいにプレバンでもこのG40を販売するという情報が出ました。なぜ?と思ったらこのG40どこも完売でAmazonでは倍くらいのプレ値がついていましたしヤフオク!でも多数高値で出品されていました。そしてプレバンで売るという事は当分再販しないという事なんでしょうね。

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