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2019年12月18日09:04

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中國人はなぜ温かい食い物を、駅弁にさえ求めるのか。

結論からいうと、「ケアされている、一人前扱いされている感覚」が、温かい食べ物だと思います。

中國人は、このあたりは非常に敏感です。
ある残留孤児が、これと言った能もなければ、日本語の会話力もないので、パチンコ屋に勤めました。磁石で球拾いをするのが、屈辱的であり、止めたそうです。「乞食の真似は出来ない」と言ったそうです。パチンコの球拾いを乞食の仕事とするのは、日本人の感覚にはないかもしれませんが、
私も中國のことをやるようになってから、席次などには敏感になりました。

なぜ、食い物は温かくしないといけないのか…というと、相手を人格的に認めることだからです。

日本語で、「冷や飯を食わされる」という表現があります。
昔の奉公人は、飯を自由に食えることが給与の代わりでした。お代わりを拒否したら、一種の契約違反になります。主人としたら、なるべく食わないで貰った方がいいに決まっていますから、ご飯が進まないように、炊いたご飯をわざわざ冷まして不味くしたそうです。
転じて、良い扱いを受けない、左遷されるなどの意味となります。
(漱石の『道草』に、下女にたくさん食われないように、ケチなお女将さん自ら汁をよそうという話が出てきます。)

それと近いことを感じた経験があります。
学生時代に住んだ喜多見の街に、「ひ○八」(まだ営業しているようだから名前を秘します)という定食屋があります。
うまいのですが、
納豆などのサイドメニューが、酷い。納豆などは、パックの1/4を小鉢に入れています。「サイドメニューをたくさんとらせる作戦だ」と思い、行くのをやめました。

お客さんに喜んでもらいお金を取るのが、本来の姿です。原価にして10円にもならない材料費をケチるというより、そこまでして金が欲しいのか…と情けなくなりました。。
もてなされているのではなく、金を運んでくる鴨としか考えられていないということです。

ところで、
温かい食い物でないと、健康に悪いと、当の中國人自身は考えているようです。それは、どうでしょうか。。

1 日本の方が台湾や香港よりも長生きである。
統計的に、これはどうにもならない事実です。温かいものは健康に良いというのは、一面の真理であり、民間伝承の類ではないでしょうか。事実をみるのが中国人の長所のはずですが…

2 中國にも冷たい食い物はある。
ピーナツ味噌だれで、上にハムや蒸し鶏やもやしを載せた冷やし中華は、昔からあるようです。写真は残っていませんが、上海の「涼伴麵」(団扇で煽いで冷まし、砂糖と具をまぶしたとされます。もしかしたら井戸水などを使ったのかもしれません)は、元祖とされる、神保町の揚子江菜館の冷やし中華よりも早く、明治初年からあると思います。

3 軍戸の食べ物と段差があるのではないのか。
日本のおにぎりと漬物などは、軍事用の食い物です。日本の足軽は農民であり、兵士でした。ところが、中國では、軍戸という一種の被差別階級が兵士です。何しろ、手柄を立てると軍戸から解放されるとされたくらいです。良民との交わりは少なく、文化的な断絶がありました。だから、携行食の伝統が広まらなかったのではないか…と思います。向こうのサラリーマンの弁当は、ご飯の上に、角煮、煮卵、トマトと玉子などの総菜をかけただけ…ですから。

こういう背景を探るのも、面白いものです。
庶民の歴史は、民俗学の対象になるものしか研究されていない感がありますが、普通の人にとっては、年中行事のいわれなどどうでもいいものですから。


日本の駅弁は確かに美味い、だが食べたいかと言えば「話は別だ」=中国メディア
https://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=97&from=diary&id=5901945
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