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2019年11月10日14:38

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2010年代電脳事業総括

そろそろ2010年代電脳事業総括をしよう。

いろいろあった2010年代
・ラブライブ/FGOに代表されるソーシャルメディアからのムーブメント台頭
・声優ムーブメントは第4世代になる(あの花前後が境目と言われている)
・東不可止異動をはじめとするテレ東の事業方針転換
※これによりテレ東のアニメは松竹色が強まっていく
・TOKYOMX/BS11の台頭
※東京スカイツリー開業による出力範囲拡大によりU波他社展開していた
 関東圏U波アニメがほぼMX/BS11に横乗りすることにより
 2012年にはU波アニメが全国展開するに至った
・当時すでに既存メディアであったYouTubeの台頭
 国内専用メディアであったニコニコの台頭・凋落
 ソーシャル企業のひとつであったCyberagentの台頭
 LINE・NAVER・bilibili・weibo・TikTokに代表される海外勢の台頭
 日本では傍流になりつつあるfacebook
 日本のみが2ちゃん相当に使うが故に日本専用気味なTwitter
・いわゆるWEB買い物の隆盛に伴う商業施設の凋落

いろいろあったねぇ

アニメはというと
いわゆるえろげえ屋のアミニズムがかなり進んで
エレガは主要な大手音楽創作集団になり
ライターなんかも虚淵やタカヒロのように脚本で成功する例もあるし
高橋龍也のようにすっかりシリーズ構成やる人もいる。
だーまえは成功したかといわれるとちょっと難しいんだが
もはや異次元の域まで行ったLiSAを輩出したという点では頭一つ抜けている

製作部門はというと
制作委員会方式で泣いた製作会社も少なくなく
AICは事実上倒産状態にある

※2019年春にあったけものフレンズ2禍で明らかになったんだが
 制作委員会方式にテレビ局(おもにテレ東)が横乗りしていた場合
 「枠」のみを確保し
 テレビ放映権を制作委員会が支払い
 その結果、テレビ局は絶対赤字にならない仕組みになっているのだという
 (制作委員会に金銭の授受はほぼないのだという)
 また制作委員会に割数の枠組みがあり
 かつ1次請け2次請けも多いため
 日本のアニメーターの収入は20万に届かない例が多いのだという
 ちなみに同程度のアニメーションを製作する中国アニメは
 年収800万を超えるのだという

 実際音楽業界でも円盤は徐々に衰退していて
 現在はストリーミング配信が浸透している

 いまや全世界の音楽売上順位は
 ストリーミング→ダウンロード→レコード→CD
 なのだという

 アニメーションもほぼ同等で
 ストリーミング収益→版権収益→グッズ・イベント収益→円盤収益→ダウンロード収益
 (↑パチンコなどの版権収益があるとストリーミングと版権は逆転する)

 ただこのストリーミング収益って
 裾野としては「割安感」があるがゆえの閲覧増加なわけで
 

 
 そのため日本国内では
 京都アニメーションに代表される版権に頼らない制作委員会方針や
 (エスマ文庫など自社で版権を保持している作品があるため)
 ヤオヨロズなども制作委員会に変わる自社製作を検討しているのだという



声優業界はというと
07年の親会社セクハラ禍から日ナレ・アイムの再興がかなって
日笠以降のアイム勢無双が続いていたんだが
※セクハラ禍は声優さんの他社移籍も多かったんだが
 最大の失態は81から移籍してきたスタッフの流出で
 結果ライバル企業プロフィットを強化するに至ったことではなかろうか。
 少なくとも移籍当時弱小だったプロフィットに
 子役時代でも知る人ぞ知るレベルだった八武崎碧が
 移籍してくるレベルの規模ではなかったはず
ダジャレのような8月1日のイベント「81オーディション」で
割ととんでもない素人が入ってきたことで
松来さんを亡くすという不幸に見舞われながらも
81は盤石の体制を築くに至った。
またSMEは昔からあったんだが
ホリプロ・尾木プロ・サンミュージック・アミューズといった
いわゆる既存声優事務所外からの進出もあった

空前の買い手市場である声優ムーブメントながら

・演歌歌手として上京した水樹奈々(近藤奈々)が
 声優やりながら紅白歌手出場できることを証明してしまった
・日ナレ首席卒だった名塚が「完全フリー」でやっていけることを証明してしまった
・阿澄佳奈(元原田)が地方アイドル(小梅伍)からでも
 全国展開の一般作品・アイドル売りでやっていけることを証明してしまった
・故松来未祐(松木美愛子)がえろげえ系同人出身
 (のちにプロ化でアクセント所属→81移籍)からでも
 一般作品・アイドル売りでやっていけることを証明してしまった
 ※この人は最初に出会った業界人がサイトロン&アートに入ったばかりの
  業界入り間もない志倉千代丸だったことも幸運だった
・響系声優さんに多いんだが、グラドル・レースクイーン・セクシー系からでも
 一般作品・アイドル売りでやっていけることを証明してしまった
 (三森すずこは名前を売る度脚光の一翼を担った)
・悠木碧(八武崎碧)が子役出身から
 クセ声でも弱小事務所でも天下を獲れることを証明してしまった
 ※子役出身はそれまでも
  小清水亜美・三瓶由布子・花澤香菜・奥村英梨(喜多村英梨)・日高里菜がいたが
  (明坂聡美は子役出身というか、子役時代はアニーほかかなりなエリート…)
  八武崎碧が成功したことでそれまで扉を叩かなさそうな人までやってきた。
  美空ひばりを演じたほどの黒沢ともよ(黒沢朋世)や
  Jリーグ発足20周年式典で式辞を述べた尾崎由香(尾崎千尋)はいい例
・東京ミュウミュウやってた沢城みゆきが
 NHKスペシャルで番組ナレーション出来るところまでいけると証明してしまった

この辺を目指すみんなが知ってるが大きいのかなぁと
たいがいどこからでも努力と幸運次第でどうにかなる



情報発信源がテレビ一強の時代がいよいよ終わり
SNSの台頭にテレビ・ラジオが続く時代となって久しい。

そんな電脳事業はしかし
制作委員会方式が相変わらず主流を占めている現状があり
中華勢の台頭もありこれからどうなるかは予測がつかない


今後の10年を占う意味でもこの10年のアワードをば

・魔法少女まどかマギカ:
言わずと知れた悠木碧・虚淵玄の代表作中の代表作
新しい魔法少女系作品の提案でありアンチテーゼともなった。
すべてはここに繋がるといっても過言じゃない

とは言え当時は
シャフト社内のドル箱ひだまりスケッチチーム×化物語チームの初コラボで
ひだまりスケッチの原作ストック都合と人気漸減気味ゆえの
カンフル剤の意味合いもあり
今でもよく覚えているが開始前は賛否両論だった。


・ゆるゆり:
11年は神作品揃いなんだが特に春期は
あの花・タイバニ・いろは・アザゼルさん・日常・DOG DAYS・アリア・Aチャンなど
あり得ない期と言われている

ただエポックメイキングな作品は夏期のゆるゆりと
後述する秋期のgdgd妖精'sだろうと思う。

面白いことに強力な人気作であればあるほど
キャスティングや手法は手堅い作品が多くなる。
このゆるゆりは当時としては冒険作のひとつ

当時動画工房は下請け・仕上げに定評があり
今では信じられないが元請作に人気となった作品はなかった

そんな動画工房作品に
ド新人ばかり集めたキャスト
※みかし・大坪はたぶん初メイン級。たそに至ってはアニメで初めて役名アリ
 当時同キャストだと豊崎が一番人気があったんじゃなかろうかなぁ。次いでえみり
 三森・津田・大久保は名前があった程度
 後のpetit milady竹達・悠木碧初邂逅作品でもある

声優陣が売れたのはともかく
製作陣含めみんな売れたってのは
この作品がいかにエポックメイキングだったかが分かる

ただ以降の方針を嫌ってか
動画工房は2015年以降テレ東を離れることになる※3作目はTYO製作
(この時にテレ東の異変に気が付いていれば良かったんだが…)


・gdgd妖精's:
MMDモーションアニメ初の商業成功作。
そういう意味合いでは石ダテコー太郎を評価したいとこはあるんだが
菅原そうたと尾本達紀を過小評価したことにより
実は2017年以降めっちゃ痛い目を見ることになる。

つか子役時代アニーを射止め、女子高生時代に声優に転向し
比較的2010年代初頭のテレ東で重宝され安定的人気を誇った明坂聡美が
バンドリの難聴障害の流れはあったとしても
今やあの何ともいえない腫れ物的位置にいていいものかと

僕は思うんですよ…

この人声が太いのに幼女ができて張りがあって艶っぽくて歌がうまくて
用途幅が広いんですがねぇ…


・戦姫絶唱シンフォギア:
クソアニメの蓑を被ったワイルドアームス続編
普通超絶大人気作品に重なった若手声優さんって結構このあと苦労することがあって
(ハルヒやけいおん後の平野とか豊崎や竹達って結構苦労してたんだよ)
悠木碧はまどかマギカの絶対的背景を負いつつも
この作品のおかげですべての方向性が決まった。

この人はまどか・響・ターニャ・はなこなどUIが決まりやすい点で
声優さんとしては運がいいんだなと思う。

今やまどマギもシンフォギアも
スマホやパチンコで版権収入がバカみたいに入ってくるしなぁ


・中二病でも恋がしたい:
たその代表作は
・TBS資本の6年ぶりの外様アニメ
・前後のアニメーションムーブメントからの87年組世代交代
・京都アニメーション初の自社原作製作
・歌姫ZAQの初当たり作
という製作委員会方式に一石を投じつつ世代交代も果たしたという
実はなかなかの神アニメ

しかし製作していた京都アニメーション第1スタジオは
もうない


・あいまいみー/弱酸性ミリオンアーサー
というかこのアニメが許されてる時点で日本は平和である

まんきゅう監督はすみっコぐらしが絶賛評価を頂いている最中
裏でこんなのを作っていた
https://nico.ms/so35948291?ref=twitter


・ラブライブ:
スマホゲービジネスモデルの寵児
ラブライブのビジネスモデルの成功により
これ以降スマホゲーが雨後の筍の如く出現することになるのだが
えろげえ系の栄枯盛衰が今や
スマホゲーの栄枯盛衰に置き換わってきている


・けものフレンズ:
いろんな意味で2010年代を代表する作品である。
・MMDモーションキャプチャー初の覇権アニメ
・製作費のあまりの安さ(1クール3000万と言われている)に後追いする者がいない
・後述の理由によりスマホゲー声優から総替えで成功した稀有さ
・ケムリクサ以降で多数明らかになった
制作委員会方式の矛盾/反社会勢力のテレビ業界参入度合い/局内リーク
縄張り争い/テレビ業界がそれを許している事情

ある意味日本の今、一番正さなきゃならない状況を日の元に晒した


・ポプテピピック:
ある意味、これを許せる度量が
日本のアニメーションの凄さなんではなかろうか。
世界でこんなアニメ流したら状況によっては国が傾く。


・ケムリクサ:
平成最後の傑作。
しかしながらAmazon・BSフジ・テレ朝・小学館集英社以外からは
総スカンを食らっている状況から
ある意味アニメ版「新しい地図」
まぁ読んでか制作委員会は一斉にテレ東から引き上げている実情もあり
けもの2・フルバ・ワンパンマン2・BEM以降テレ東の深夜枠は一掃されており
結果的に現状を白日の下にさらす一定の成果はあったと思う


…では、10年代のアワードをば
金賞:魔法少女まどかマギカ
銀賞:ケムリクサ
銅賞:けものフレンズ
最優秀男性声優賞:鈴村健一(毎朝お世話になっております)
   男性声優賞:櫻井孝宏(インテント従業員)
        :内田雄馬(たそ弟)
最優秀女性声優賞:悠木碧(この娘はすごいねぇ)
   女性声優賞:花澤香菜(ざーさんを上げない理由はない。10年代代表のひとり)
        :内田真礼(たそ姉)

特別賞:尾本達紀(途上も結果的にアニメ業界の浄化に一役買った凄腕クリエイター)
   :虚淵玄(以降えろげえ系クリエイターが多数アニメ業界に参入した)
   :谷村誠(プロ・フィットの今の隆盛はこの人の独立ありき)
   :福原慶匡(実は2010年代を代表する芸能プロモーターでもある)


さて2020年代のアニメはどうなるんでしょうなぁ
海外需要とクリエイターの輸出はすでに始まっていて

※考えてみりゃ中国は日本人並の収入がある人が4億人以上。単純に市場は3倍以上。
 しかも政策方針で内需に特化せざるを得ない事情がある。

結果的に海外需要を満たす方向になるんでしょうか
まぁそれはそれで。


そうかと思えばヤオヨロズやまんきゅう監督のような
国内向けに特化したタイプもいる。

禍福はなんとかというし
フジやテレ東がここまで凋落するとは思われなかったろうし
ともぞうやまつらいさんが若くして亡くなった後も未来は今日も回っている

さあ未来に何が紡がれるのか
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