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2019年10月24日00:28

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現代アート

先日、美術館で富野由悠季展がやってたので見に行ってきた。

単純にセル画や原画、設定画を並べてきれいだなあだけじゃなく、富野由悠季の若いころから今までの作品を並べ、当時の世相や富野の状況、心情までパネルで掲示してあって見ごたえがあった。そしてロボットの歴史に触れ、より心情的にアニメへの尊敬が深まった。

正直21世紀に入ってからはあまりアニメを見ていないので、21世紀の進化の過程は知らないが、20世紀のアニメの進化をまざまざと見た。

SF好きの少年が虫プロに入って下積みをして、正義のロボットがなんとなく悪をやっつけるというものから、果たして単純な勧善懲悪でいいの?というようなところ、キャラの葛藤を描き、SFをよりリアルに。そしてガンダム。

ガンダムと言えばニュータイプ。ニュータイプは肉体、空間を超えて心と心で通信するHEART STATION。単にMSを上手に扱える超人というだけではない。



ガンダムでシャアとララァ、アムロがこじれたのはシャアとララァが先に出会って出来ているからであって、その時点ではシャアはニュータイプに目覚めていない。アムロとララァが先に出会っていたり、シャアとララァが出来ていなければ、アムロとララァは即効で分かり合え、心が溶け合う。

人類が地球の引力に引かれず、宇宙(そら)に向かえば、人類がニュータイプへステップアップする。その先は集合意識。

ガンダムの次にできたのがイデオン。イデオンは操縦もできるけれど動力源はイデの力。ロボットのエネルギー源がなんだかよく分からないけど動くということに、イデの力というエネルギー源を与えた富野。だからイデというとてつもないエネルギーがあり暴走もするらしい。イデオンは見たことないから語れないけど。
イデの力とは第六文明人の集合意識。最後はイデの力に溶け合ってガラガラポン。まあわけわからん。

でもこの集合意識の系譜はエヴァンゲリオンに引き継がれていくわけだ。どんな場所でもいいよと人と人が溶け合った分かり合えるBeautiful World



設定背景などの継承ということを踏まえてみると、前の作品を踏まえてステップアップしていくロボットアニメ。

この流れというものを知ると、その流れ自体がまさに現代アート。

某トリエンナーレも背景を知ってこそのアートと主張するけれど、ロボットアニメは背景を知らなくても面白い。背景を知るとますます面白い。作品そのものはもちろん、製作者側の人間関係や視聴者の意識の変化、そこを抑えるとめちゃくちゃ面白い。

何が言いたいかというとアホな現代アートよりアニメの方が完全上位の現代アート。

ちなみにエヴァ以降悩んで鬱になるのが高尚って時代が続いた。ガンダムが出来てから、ガンダムにインスパイアされたロボット戦記が量産されたように。

エヴァ以降、鬱でどんよりってのが続いてて、そして出てきたのがワンピース。とにかく主人公は悩まない痛快冒険活劇。

21世紀初頭は従来のアニメの作り方からCGに移行する過渡期で、従来の作り方が低迷しCGもまだまだ不完全。最近はCGの進化で新しいノウハウが出来上がっているので、作画は綺麗だし、アクションもカッコいい。アニメが盛り返してる。

何とかトリエンナーレのようなメッセージの伝わらない下等な現代アートはいらない。
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