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2019年10月19日19:58

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「驚異と怪異 想像界の生きものたち」

久々のみんぱく(去年は地震の閉鎖もあって行かなかったのです)。

今回の特別展は、驚異(どきどき)ー欧州中東・怪異(ぞわぞわ)ー日本中国というざっくりとかつ互いに重なり合った各種の概念が主題。
みんぱくの収蔵品を中心に水・天・地に関連して展示されていました。
左は、龍の飾り灯篭で、右は、海遊館のメガマウスの口…写真撮影ができるのはこれだけだったのです。
オランダのライデン博物館収蔵の人魚・河童・鬼・ガマのミイラ(出島経由の品々)、三次の物怪ミュージアムの収蔵品(雷獣の剥製群)や、九州国博の針聞書なども展示されていました。

みんぱくゼミナールにも聴講して、山中由里子教授から興味深いお話を伺いました。
展示品の、フランス自然史博物館から借りてきたブハラの「幸運の書」(アレクサンドロスとプラトンの潜水旅行シーン)は日本初公開で、その本当の価値が判るのは日本ではそんなにいないのだとか。
人魚は、自然的と反自然的のバランスが良いので普遍的で全世界に及び最古のもの(3000年以上前)はシリアの「テル・ハラフの魚人」だそう。
都市文明の発展によって合成獣イメージが反復されより拡散されたらしいとのこと。
リンネの分類によるパラドクサ(分類不能動物…ユニコーンとかペリカンとか)は1748年には無くなったものの、一般には長く影響が残ったこと。
自然に反する、常識外のものの「正体を知りたい」ことが、絵画化・命名・説明といった「手懐ける」ことに繋がっていったとのこと。

終了後の質問で、現在調査中の件で少し気になった点を聞いてみて、<事実が違っても「それは嘘」と断じるのではなく、「何故、その時その人がその話をしたか」を探る>というサジェッションを頂きました。
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